狩りバカ日誌 2015年12月31日 狩り合宿二日目

公開日: : 最終更新日:2016/10/24 狩りバカ日誌2015

晴れ 10℃-3℃

狩り合宿二日目の朝。鹿師匠と猟友と僕、三名で囲むにぎやかな朝の食卓。シカ肉のたっぷり入ったみそ汁をすすりながら昨日の話題に花が咲く。

ナイトサファリと化した某村

昨日は日没後、村のあちこちに現れるというシカを車で見てまわった。ある意味自然のナイトサファリのようなものだ。

やや早い時間、2030~2100ぐらいの時間帯だったが、村の中を闊歩しているのはすべて角の立派なオスばかり。見ていて小憎たらしいほど堂々としていて、なかなか逃げやがらない!

反対に、メスや若いオスは村と森の境界あたりで所在なさげに突っ立っているだけ。ライトで照らすとあちこちで目が光るので居るのは居るのだが、村内では成獣のオス以外は見なかった。

ライオンの群れが餌を食べる順番はまずオス→その後残りのメンバーとなっているが、もしかしたらシカにもそんなルールがあるかもしれない、などという話が出た。

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その後犬を入れて待ちを張るも、またしてもどこにもかからず。2名や3名ではさすがに厳しい。。。orz

が、後半の単独猟では、時間をたっぷり使える合宿ならではの興味深い発見がいくつかあった! (・∀・)

昨日のおそろしい体験もあるので徒歩で山奥まで入ってみたが、林道の脇に見慣れない毛がまとまって落ちていた(画像失念 orz)。

やわらかそうな薄茶~灰色をした何らかの動物の毛。その根元にはうっすらと皮膚組織のようなものが。血痕はほんの少し、一滴か二滴ほど垂れた形跡があるだけ。

羽毛のような軸がないので鳥類のものではない、色と質感からしてシカでもシシでもない。では何の動物だ? なんで毛だけ大量に落ちてるんだ?

いくら考えてもわからなかったのだが、帰宅してから蔵書の「哺乳類のフィールドサイン観察ガイド」を読み返してみると、

ウサギの抜け毛

ビンゴ! まったくと言っていいほどこれと同じ! こいつが4~5かたまりほど落ちていたのだ。ノウサギが猛禽類にやられかけたけど逃げ切った跡だったのか。

動物の弱肉強食ドラマはこんな山奥で、視聴者がいようがいまいが放映されてるんだなぁ。なんか感慨深い。( ´ー`)

山姥のすみか

うさ毛ポイントを過ぎてさらにさらに先。視界に入るものといえば杉の木とシカが食べないので栄えまくっている馬酔木だけ。という山奥に、なぜか人家が現れた!

一体全体誰がなんの目的で建てたというのか。半径数キロ圏内には他に一軒の人家もないはず。もう林道すら1キロほど手前で途絶えているような深山だというのに! ( ;゚Д゚)

・・・もうちょっと暗くなったら老婆が出てきて

「泊まっていきなされ旅の人、イ~ッヒッヒ」

なんて言うに決まってる。お札三枚どころか一枚も持ってない、あのドアが開く前に撤退しよう。(x_x)

切り株

山にはいろんな切り株がある。ぼろぼろに朽ちた切り株。真っ白い中身が生々しい切られたばっかりの切り株。苔むした切り株。そしてダッシュする切り株。

シカを探すときは「立ち姿のシカ」をイメージして探しがちだが、シカは必ずしも立っているとはかぎらない。地面に座り込んで休んでいることも少なくない。

これが遠目には切り株のように見えて、師匠の話に聞いてはいたが、実際に目の前で切り株が4つほどダッシュしたのを今回はじめて目撃して、なるほど確かに。と思った次第。

へたりこんでいるシカは立っているシカ以上に発見が難しいが、居眠りでもしているのか、お互いにごく近くまで接近に気づかないケースがあるようだ。可能性を頭に入れてしっかり備えていれば、踏み出しで獲れるかもしれない。

単独猟を終えて山荘へ戻り、ふとズボンを見るとなにやらモゾモゾうごく影が。

マ ダ ニ

Oh・・・。獲物についてるのはよく見るけど、自分についてるのははじめて見た。危なかった。orz

刺されなかったのは幸いだけど、暖冬のせいもあるのかな・・・と考えていたら、師匠によると「厳冬でも普通にいる」とのこと。1月でも2月でもダニ対策は必要だそうだ!

獲物こそ獲れなかったが、収獲という点では一頭や二頭のシカ以上のものを得られた狩り合宿になった。

そして何より、猟友と寝食をともにして獲物を追うのはやはり楽しい。昨夜の酒盛りも話題は尽きなかった。今から来年が楽しみな狩り合宿になった! (・∀・)


【本日の猟果】
知識・経験いろいろ

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Comment

  1. monndou_n より:

    夕方になると、鹿は人家の近くまで出てくる様ですね。うちの田舎でも、日没後に集団で襲撃に来ます。今の所、エアーガンで追い払うしか無いのですが…。箱罠にかかったのも、20時ぐらいだったらしいので、一応、人目は気にするようです。(ヌカとポン菓子の誘惑に負けたようですが)
    昼間に山に入ったのですが、どこにいるのかは分かりませんでした。ただ、鹿笛でよって来ますし、あんまり賢くはないようですね。
    よかったら、うちの田舎で、鹿の忍び猟なんかはいかがでしょうか?

    • spinicker より:

      追い払い方法もいろいろありますが、結局は慣れてしまって防護柵が最後の砦みたいになってますね、どこでも。
      鹿笛は吹き方がヘタだと寄ってこないそうですよ。うまいんですね!

  2. 藤屋 より:

    当地から車で1時間半の所に田畑は勿論屋敷の周りも道路以外は全てメッシュ筋で囲ってる地域が有ります。一昨年シカウォッチングに出かけましたが午前零時を過ぎると次から次と出てきます。とても同じ日本とは思えません。やっと昨年その地域にジビエ用の公共処理施設が出来たのですが、持込基準が厳しくて引取り率は低い様です。その地域が限界集落に成るのと、夜撃ち解禁のどちらが早いでしょう。

    • spinicker より:

      なるほど、日付が変わってからが本格的な鹿タイムでしたか。その時間だとメスも若いのも出てくるのかな。
      公共処理施設の話は聞いたことありますが、持ち込み基準が厳しいんだろうなーとは思ってました。血抜きも腹出しもせずに半日ほったらかし、みたいなのはそりゃ受け入れできないでしょうしねぇ。(´・_・`)

  3. ガンハンド より:

    時間の書き方が自衛隊ですねw

    • spinicker より:

      元でも現役でも予備役でもないんですけどね。とりあえず時間さえわかればいいかなーと。(^∇^;)ゞ
      知り合いハンターには元自衛隊の人が二人いますが、両名とも凄腕シューターです。さすが。

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