混獲注意!おいしいおいしいヒヨドリと間違えそうな鳥たち
公開日:
:
最終更新日:2016/10/18
狩猟よもやま話
例年、1~2月にはヒヨドリを専門に狙う日を少なくとも1日は設けるのですが、暖冬のせいかヒヨの脂乗りがイマイチだという報告もあったので今年はヒヨ撃ちは行きませんでした。寒い時期の脂が乗ったヒヨドリは非常においしいんですけどね。
これは去年のヒヨ撃ちの日に獲ったヒヨドリの画像。の、羽根をむしる過程。
鳥はこのように羽根をむしるとその下は薄い膜一枚へだててすぐ筋肉、という場合が多く見られます。脂の乗ったカモは全周ぐるりと脂に囲まれたりしてますが、あれはやっぱり水鳥だから防寒の意味もあるのかな。
しかしこのヒヨも胸のあたりは見ての通りですが、すっかりむしってみると!
背中側の腰らへんはこの通り! みっちりと脂が乗っています! (*゚∀゚)=3
これがおいしくてねぇ。「フルーティなワイン」と言われてもピンときませんが、「フルーティな脂」と言われたら僕はまっ先にヒヨドリを思い浮かべます。甘い甘い上品な脂です。
夏場は昆虫類もよく食べるそうですが、寒い時期のヒヨは甘いもの大好き。耕作放棄されたものや野生の柿、みかんを食べに、また地域によっては椿や梅の蜜を吸いに来たりするそうなので、そういった場所で飛来を待ちつつ熱いコーヒーを飲みながら、のんびりと待ち伏せ猟ができるのもヒヨ撃ちの魅力です。
シルエットのよく似た鳥
このように非常においしい鳥ですが、フィールドにおいてこれぐらいのサイズの小鳥というのは結構種類が多いもの。そして、甘い果実が好きな鳥もまたヒヨだけではありません。同じような場所に飛んでくる非狩猟鳥もいるのです。要注意!
その1.ツグミ
こいつが一番のそっくりさん。獲物までの距離が遠い、スコープの倍率が低い、逆光気味な場合などは特に注意すべき鳥です。
判別する目安のひとつとして、このツグミという鳥はヒヨとくらべるととても落ち着いている。という点があります。というかどちらかというとヒヨが落ち着きのない鳥と言った方がいいかもしれませんが。
ギャーギャーピーピー騒ぎながら枝から枝へとせわしなく移動することが多いヒヨドリですが、ツグミはシルエットこそ似ているものの、一度枝に止まるとヒヨほど動きません。
光の加減で見にくいけど、なんかじっとしてるヒヨだなー。なんて思った時は再度確認するぐらいの余裕があれば完璧です!
その2.シロハラ
こいつも気づけばいつのまにか止まってたりする鳥。でもいない年にはぜんぜんいない印象。
これもヒヨにくらべれば静かな鳥(ヒヨほどやかましい鳥はそうはいないですが)ではありますが、ツグミやヒヨよりは若干スリムな感じ。でもハンター1年目は3,4回はまちがえて撃ちそうになりました。(´・ω・`)
果実に飛来するヒヨの特徴
似た鳥のことを頭に入れておくのもいいことですが、なんせヒヨは特徴の多い鳥なので、その点をおぼえておくと楽です。
ヒヨがやかましいのは何度か触れていますが、たいがいの場合大きな声で叫びながら飛んできます。なので、たとえよそ見をしていてもこの点でたいていは気づきます。
そして、案外用心深いのか、どこか遠いところから飛んできていきなり餌のある木に止まったりはしないようです。たいていの場合、実のなっている木のすぐ近くにある、それもその木より高いところに一度止まって、危険がないか観察しているようです。
あとは飛び方。狩猟免許試験でもヒヨの判別法として聞いた人は多いと思いますが、波形の飛び方をします。他にもこんな飛び方をする鳥はありますが、もっと小さい鳥だったりするので、判別の一助にはなります。
あと、まぎらわしいわけではないですが、よくメジロも飛んできます。メジロも甘いもの大好き。ヒヨよりはるかに小さな体でちょこちょこ移動する姿はとても愛らしい。人気がある鳥だというのもうなずけます。( *´∀`)
さて、来年の気候はどうかな。来年は厳冬になってヒヨドリに大量の脂が乗ることを今から期待しています。(・∀・)
関連記事
-
これも狩りの一形態。大鷹、ハリスホークなどを使う「鷹狩り」
「日本人は農耕民族である」 というのは一度や二度は耳にしたことがあるかと思われますが、
-
動物を獲らない狩猟。「ロケハン」という名のハンティング。
猟期が終わってふぬけになっていた時期もそろそろ終了、来期への意欲がふつふつと湧いてきました。
-
至上の達成感。狩猟における二番目の目標を1シーズン継続できた件
次猟期が近づいてきて、居ても立ってもいられなくなったハンターはどういった行動を取るか。
-
かわいいだけじゃないんだぜ?アメフト場に乱入したウサギ、脅威の身体能力
日本においてノウサギは狩猟鳥獣。獲って食ってもいいのです。どんな味がするんでしょうかね。
-
ジビエの精肉がはかどる!農業用マルチを使った安上がりな獲物解体台作成
猟といえば単独猟がメインのspinicker。忍びだったり流しだったりするけど、基本は単独で
-
動画で見るエクストリーム擬態。これが野生動物のステルス性能。
忍び猟で大物を狙う時に壁になってくることのひとつが、動物の擬態能力。 今では野山に天敵
-
疑問解決!貧相な冬の針葉樹林でシカは何を食べているのか?
昨年から装薬銃での大物猟をするようになって冬山にも分け入るようになりましたが、入れば入るほど
-
狩猟で一日山へ入る時、弾を何発持って行く?ツイッターで聞いてみた
最近、kenshiという超時間泥棒なゲームに頭のてっぺんまでどハマリしてしまって何事も手につ
-
僕が猟期前に「今猟期の目標!」を挙げなくなった理由
早いもので、九州四国はもう梅雨に入ったんだとか。猟期終わったのはほんのこないだなのに。光陰さ
Comment
おいしいと評判のヒヨドリですが、以前、クマ様が4.5ミリで撃ったものと5.5ミリで撃ったモノとの比較写真がありましたが、やはり4.5ミリが良い感じでしょうか?
ヒヨにのみターゲットを絞ってということであれば4.5ミリがベストだと思います。5.5で胸に当ててしまうとかなり大きな風穴が開いてしまうので。orz