ハンターも興味津々。マタギと歩く白神マタギ舎のエコツアー

公開日: : 狩猟よもやま話, 暮らしよもやま話

白神山地

(TOP画像はwikipediaより、以下の画像は白神マタギ舎ウェブサイトより)

僕は基本的に「猟師」という単語と「ハンター」という単語を区別していません。確かにニュアンスの違いは感じますが、そこまで気にするほどのことでもなかろう、と。

SEOを考えて狩猟に関係のある単語をいろいろ入れておきたいというのもありますしね! (・∀・)

しかし、「マタギ」となるとこれはもうそんじょそこらのハンターとは別物であるように思います。

マタギというのは、クマなどの大型獣を捕獲する技術と組織をもち、狩猟を生業としてきた人をいう。中でも秋田県の仙北や阿仁地方には、マタギの村が多かった。彼らは、クマ狩りなどの集団猟を得意とし、晩秋から早春にかけて山に入り、拠点となる場所に設けた簡単な狩り小屋に泊まり込んで、クマ、カモシカなどの大型獣を捕った。

http://www.akita-gt.org/data/bunka/matagi/matagi-01.htmlより

または、

マタギは、東北地方・北海道で古い方法を用いて集団で狩猟を行う者を指す。「狩猟を専業とする」ことがその定義とされる[1]ものの、現代においては単にマタギ郷として有名な土地に生まれ、鉄砲を生業とする猟師のことを指すのが一般的である。

(中略)

森林の減少やカモシカの禁猟化により、本来的なマタギ猟を行う者は減少している。近世に入ってからは、狩猟を専業とするもの、つまり本当の意味でのマタギはごく一部の人間に限られている[2]。

wikipediaより

と、上記引用元のウェブサイトでは解説されています。

厳密な定義があるのかないのかはわかりませんが、引用文(これもなんとなく僕の中のマタギ像とは少し違ったりしますが)からすれば、僕はやはりマタギではないようで。

現代の一般的な大物猟ハンターから見ても、何か特別な、崇高なイメージを「マタギ」という単語から感じるのです。

そして、我らが南河内から遠く離れた東日本、世界遺産の白神山地には、そんな”マタギ”のガイドを受けることができる、なんとも興味深いエコツアー・トレッキングツアーがあります。

白神マタギ舎エコツアーがそれ。狩猟に興味のある人なら行ってみたいようなツアーがいっぱい。マタギガイドの話が聞けるとなればなおさらです!

数あるツアーのなかでも、僕が気になっているのは、まず⑨「十二湖 ~美しい湖を巡る」ツアー。

白神マタギ舎エコツアー

白神山地にはこんな美しい泉があるようです。鉄の斧を投げ込んでみようという気に駆られますね!

左が青池、右が沸壺の池というそうです。きれい! 神秘的! (・∀・)

我らが南河内を流れる悠久の大河石川も負けてませんけどね! プラナリアだっているし。。。orz

白神マタギ舎エコツアー

お次が⑬「冬のかんじき歩き ~雪景色を楽しむ」ツアー。これまた幻想的! かんじき歩き楽しそう!

僕なんかはスキーのゲレンデへ行く途中なんかに、降り積もったパウダースノーの上に動物の足跡とか見つけたらそれだけでワクワクするのに、それにマタギの説明までついてくるってんだから、これはもう1+1は10ですよね! ←?

しかしなんといっても本命は⑭「マタギ小屋泊+お好きなエコツアー ~伝統的な小屋での宿泊オプション」ツアー。各種日帰りツアーにマタギ小屋での一泊を加えたスペッッッシャルなツアーです!

白神マタギ舎エコツアー

ここは個人的にはやはり⑬「冬のかんじき歩き ~雪景色を楽しむ」ツアーと組み合わせたいところ。猟期は冬ですからね、雰囲気出ます! けど夏の炉端で焼きイワナもよさそうだなぁ。虫は大変そうだけど・・・

マタギってことは、やっぱりこんな叉鬼山刀(マタギナガサ)を使ってるのかなぁ。一般的な剣鉈よりごっつい。やっぱりその土地に最適化してこうなったのか、なんか気になります。(`・ω・´)

これらツアーをガイドしてくれるのが本物のマタギの伝統を受け継ぐ白神マタギ舎のスタッフさん。すげーためになる話を聞けそう。

「山での豊富な経験談はお客様にも大好評」とも書いてありますね。工藤さんカッケー! 一度聞きたい! (≧▽≦)

このツアーの存在を狩猟免許を取る前に知っていて、かつ家からもっと近かったら、たぶん参加してただろうなぁ。ツアーは4人まで参加できるみたいだから、割り勘にすればそこまで高くならないし。

もしかしたら盆休みに間に合うかも。興味がわいた方は友達を誘って参加してみてはどうでしょうか? 一人の方はTwitterやLINEで募集してもいいですね! (・∀・)

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Comment

  1. 藤屋 より:

    マタギの伝統猟法の伝承も物凄く大事な事ですが、近代の猟具猟法も進歩してますから、現役の鳥獣の番人である我々ハンターも次世代に多少の責任が有る様に思います。誰かがこの国の自然バランスを担わなければ成りませんネ。

    • spinicker より:

      次世代に多少の責任どころか、大いに責任はあると思います。少なくとも、我々が先輩方から受けたぶんぐらいは次世代に還元したいものです。僕がブログをやる理由の一つでもあります。初心者で実際に会える人は限られていますが、ネット経由でなら情報の公開・共有ができるんじゃないかと。

      しかしそれにしても若い人が入ってきませんねぇ。僕の所属してる支部、最後に入ってきた新人が僕でそれが5年ほど前。で、その5年の間に亡くなったり移籍したりで離れていったのが7名だとか。予想以上でした。orz

  2. ltchughes より:

     鉄の斧、ぜひ投げ込んでみて下さい。ただし1点だけご注意を。

     両手に銀の斧と金の斧を携えた女神に当てないように気をつけてください!

     ハンター = 猟師 で良いと思います。そういう和訳ですから。
     言葉は文化的な背景などが伺えます。日本人にとって重要な米は、その状態によって様々な表現があります。籾とか稲とか飯とか粥とか。

     英語は基本的にハンターでひとくくりですが、日本人は自然や生物に対する想いが深いですから、猟師に関しても複数の表現があるのですね。

    • spinicker より:

      「猟師」というとなんとなく専業っぽいニュアンスが強いように感じます。なので今の日本だと専業っぽいニュアンスの弱い「ハンター」の方が適しているように思いますが、外来語の方がマッチするというのがおもしろい。

      日本に米とか稲とか状態によっていろいろ単語があるように、中東の方では「起きているラクダ」「寝ているラクダ」「水を飲んでいるラクダ」というように、ラクダの状態ごとにそれぞれ別の単語があると聞いた覚えがあります。所変われば単語変わる。

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