獲物の発見・追跡に!低価格なスマホ接続式の赤外線サーモカメラ
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最終更新日:2016/09/21
猟具・猟装

すべてのハンターが避けたいことのひとつに「半矢・未回収」が挙げられると思います。獲物にケガさせただけ、殺しただけという結果。狩猟をやっていてこれほど残念で無念で申し訳ないことはありません。orz
半矢・未回収ゼロを毎猟期の目標にしているのですが、今のところ猟期ごとに最低1回は出してしまっています。未回収が増えるヒヨ撃ちをやらなかった去年度は惜しかったんだけどなぁ。カモ撃ちなんかも落水の危険があるのでなかなか難しい。
そんな時には、遠くからでも逃した獲物の居場所が判別できる道具があればなぁ、と思ったものです。
というか、あるのは知ってたんですけどね。獲物の体温を可視化できる赤外線サーモカメラ。サーマルカメラとも言いますね。けどこれがたっかい! 安いものでも十数万円からそれ以上というブルジョアなお値段で、僕には逆立ちしても買えるような品ではありませんでした。(´・ω・`)
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しかし、プロレタリア猟師である僕でも無理すればなんとかなりそうな価格帯のサーモカメラがあったのです! それがスマホ接続型のサーモカメラ、FLIR ONEです!
こちらはiOS用。Android用ももちろんあります!
鳥でいうと枯れ草の保護色になってるカルガモなんかは特に見つけにくいけど、これがあれば半矢になって植え込みに隠れてるやつでも一発で見つけられそう。血痕の残温を拾えばシカの追跡なんかも可能ですね。さようなら、半矢・未回収! (・∀・)
半矢といえば、上の動画のように手負いになって藪にひそんでいるシシなんかは非常におそろしいですが、これがあれば潜伏場所を発見して不意打ちを食らう前にしとめる! なんてことも。安全面にも寄与してくれそう。

この製品にはカメラが二つついていて、一つはサーモカメラ。もう一つは普通のカメラ。この普通カメラで撮影した画像から輪郭を抽出して対象物の正確な造形を読み取ることもできるようです。狩猟であれば必要ないかもしれませんが、DIYなんかでは有効かもしれませんね!

カメラを接続するのはここ。スマホケースを装着している場合はコネクタの長さが足りないようです。延長コードが必要になりそう。(´・ω・`)
同じような機能を持つ類似品もあります。こちらはSeek Thermal XRという製品。こちらはカメラにズーム機能があって2倍ズームが可能になっています。足場が悪くてあまり近寄れない、といったシチュエーションが多い場合はこっちも捨てがたいかも。
いやはや、いい世の中になったものです。昔のマタギがこういったハイテク機器を見たらどんな感想を持つんでしょうか。テクノロジーが進んだのはいいとして、人員がもっと増えて欲しいところですけど。(´・ω・`)
ただ、テクノロジーが進んだとはいえ、スマホ型のものはやはり廉価版。こういった高額な製品との差はあるはず。そのあたりを理解して臨んだ方がよさそうです。ブルジョアの方は従来通りこちらをどうぞ。( ゚д゚)、ペッ
30万円は出せないけど、3万円でこの性能。今すぐは無理ですが、なんとかして次の猟期までに導入できればと思います。
お子さんとかくれんぼする時のチートグッズとしても使えそうなこのカメラ。大人げないお父さんにもおすすめです! (゚∀゚)
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Comment
会社でFLIRのサーモグラフィーを持っています。当時価格、75万円だったと思います。使う人は、基本私しかいないので、猟に使えるかもとか、よからぬ思いをしていた所です。ただ、バレるとえらい事になりそうなので、やめておきます。
3月に、FLIRの営業さんとお話しする機会があり、スマホ版の話を聞いたのですが、性能にだいぶ差があり、FLIRはあまり販売に力をいれていないそうです。なので、見本市にも出品していませんでした。ただ、利益が出ないからかもしれませんが。
狩猟に使うと営業さんに話をすると、ちょっと高いのですが、FLIR C2がオススメだそうです。
実際、手に取っていろいろと遊んでみました。なかなか面白かったです。薄型デジカメをサーモグラフィーにした感じです。
私も、来年までにお金を貯めて買いたいと思います。
なんだかんだでスマホ版は3万円前後ですからねー。安い額だとは思いませんが、それでも数十万円のモデルと比べると劣る点があって当然っちゃ当然ですし。
僕の場合は半矢・回収不能をちょっとでも減らせればいいので、2年以上使えるのであれば導入しても元は取れるかなと考えています。
このスマホ版、昨年から気になっていました。
30万円近い製品は実際に手にとって見たことがあるのですが、30メートルほど離れていても鴨程度の対象物の温度が識別でき、すごいものでした。
が、スマホ版は、どの程度使えるのでしょう?鴨やキジ程度の大きさが草むらにいて、それをどのくらいの距離から認識できるのか?
FLIR営業さんに聞いてみたいところです。
銃禁エリアを散歩していて足下からキジが飛び立つことはしばしば。これを早期発見できれば、スリングショットでいけますね!!
去年からご存じでしたか、情報強者ですね。僕は昨日初めて知りました。orz
寒い時期なら獲物の体温をきっちり拾ってくれるんじゃないかと期待しています。3万円は安くないけど、そろそろSD-33の分割払いも終わるので、また新たに分割払いで買ってしまおうかなとたくらんでます。
地面に落ちた血痕まで感知できれば言うことないんだけどなー、そこまでは無理かなぁ。(´・ω・`)
はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
私は3年目の猟師で、空気銃/散弾での鴨撃ちやってまして、先シーズンにFILER ONE使用してみました。
・藪の中に隠れている鴨を見つけることはできました。ただし画面が小さく、ある程度近付かないと見えないので、使える状況は限られるかもしれません。
50m離れた所から鴨見つけるのは難しいかと。
・usb接続なので、グラグラして不安になります。さっと取り出してサーチしてしまうといった動作は難しいかもしれません。
・私が使いこなせていないだけかもしれませんが、外気の方に熱源?が反応してしまう事があり、外で使用すると真っ白になって良く見えない事があります。
鴨撃ちでの使用だったので、四足相手だと被写体も大きくなり、また違った感想になると思いますが、御参考までに。
はじめまして! (・∀・)
貴重な情報ありがとうございます。デモ動画を見ていても、熱源までけっこう近寄らないと検出できないケースはままあるように見えました。でもカモの場合だとこのあたりにいるはずなんだけどなー、というぐらいまでは寄れることが多いのでなんとかなるかな?
大物は未知数な感じのようですが、あった方が半矢を発見しにくいってことはないはずなので、3万円前後という額は安くはないと思いますが、あの悔しさやるせなさ申し訳なさを味わう確率がちょっとでも減るなら決して高すぎることもないと思いますので、近々導入してみようと思っています。大物猟で使ったらまた感想をupします! ( ´∀`)