なんでハンターやってるんだろう?―活字にして見直す狩猟の魅力

公開日: : 最終更新日:2015/01/22 狩猟よもやま話

さて山開きまであと2ヶ月(ry

狩猟を始めたのはそう昔の話でもないんですけどね。ついこの間、鴨鍋と黒霧島をあおりながら、なぜ狩猟を始めようと思ったのか、今も続けてるのかをつらつらと考えてみました。

鴨鍋と焼酎ロック

理由1.うまいジビエ(鴨鍋)が食べたい!

僕の場合、何を置いてもまずはこれです。試行錯誤の結果、獲ってきたカモでものすごくおいしい鴨鍋ができた時は、鍋をつつきながらニコニコ顔になっているのが自分でもわかりましたw

ただし、僕と同じように「おいしいジビエを食べたい」という理由でこれから狩猟を始めようと思っているがいれば、言っておきたいことがあります。それは・・・

あまり期待しすぎるとガッカリすることになるかもしれない。ということです。

仕留めた獲物は解体やら羽根むしりやらが必要で手間がかかります。

そしてジビエはたいていの場合、肉は固くてクセもきついので調理にひと工夫必要になる場合が多く、市販の牛肉や鶏肉のようにお手軽に料理。というわけにいきません。

また、個体差も大きく、同じ種類で同じ群れに属していてもうまい個体もいればまずい個体もあり、安定していません。

「天然の鴨はうまいに決まってる!」と信じて疑っていなかった最初の頃はとまどったものです。

ただ、おいしく食べられるよう料理した鴨鍋をつつきながら飲む酒は最高です、確かに! ハンターでよかった、と実感できる大切な時間です。

理由2.人とはちがう変わったことがしたい!

これは昔から僕の頭の中にある考えです。まぁ、かといってたいしたことはしていないのですが。他にも20代の中~後半にはバックパック背負って東南アジアの方をうろうろしたりしてましたが、それにしたってきょうび珍しくもなんともないですしね。

たしかに狩猟を始めた理由のひとつですが、今となっては狩猟をそれほど変わったことだとは思ってません。

理由3.里山の環境保全の手助けになる

趣味で社会貢献ができる。これは掛け値無しにいいことですね。実際、ハンターをやってると先々で農家の方と話をする機会がありますが、たいていの場所で猪、鹿、カラスなどの被害が出ていると聞きます。

たとえば、僕が狩猟者登録している奈良県では鹿の被害が深刻で、生態系にも影響が出るほど。奈良県の県鳥であるコマドリは、鹿のスズタケ食害で絶滅の危機に瀕しています。

今は空気銃でカラス、カワウの駆除をしています。が、知り合いハンターや地元猟友会から猪猟、鹿猟にも誘われています。はやく装薬銃も入手しなければ。

理由4.人のうちに眠る「狩猟本能」を満たすことができる

日本人は農耕民族だと言われています。ただ、各地に遺る貝塚からは釣り針、矢じりなんかも出土しています。主に獣骨を加工して作ったものです。

ということは、釣りもしていれば狩猟もしていたということ。これは動かしようのない事実。

ハンターには、そういった遠い遠い祖先の血が他の人よりちょっとだけ色濃く残っているのかもしれません。

理由5.銃は漢の浪漫だ!

漢には自分の世界があるたとえるなら空を駆けるひとすじの流れ星。

僕ぐらいの年齢で独身という男であれば、大なり小なり趣味に関するこだわりというものがあるはず。銃を背負って野山を歩く俺カッケー! ってことですw ちょっと理由2と4とかとかぶるところもあります。

そんなこんなで狩猟という趣味はなかなか女性には理解してもらいにくいようで、僕が結婚と縁遠い理由のひとつでもあります。

あとふたつのうちひとつはモテないから、もうひとつは貧乏だから。・・・ほっといてください。

まぁ、なんだかんだいっても、トータルで考えればいい趣味をみつけたと思っています。狩猟は一生続けていきたいと思っています!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

エゾシカ衛生処理マニュアル

ハンターの解体新書「エゾシカ衛生処理マニュアル」が改訂されました!

ツイッターの方では先ほどツイートしましたが・・・平成18年に発表され、充実した内容から好評を博した、

記事を読む

獲物別どこを狙うか

【猪・鹿・鴨など】銃猟・獲物別狙うべき場所はここだ!【決定版?】

当地では10月のはじめぐらいまでは30度近くになってた日もあって、ぜんぜん「猟期近し!」って

記事を読む

レア・メモリー

素晴らしい量と質。長野県・車山高原のペンションが綴るシカの生態

日本各地で増加、植生に大きな影響をあたえているニホンジカ。 僕の通っている猟場の奈

記事を読む

ハンターも気になる豚コレラ。罹患・発症したイノシシの見分け方は?

先日、岐阜県の養豚場において「豚コレラ」の感染が確認され、農水省のサイトにて周知されました。

記事を読む

ツキノワグマ

WWFのコラム「クマの保護管理を考える」の読み応えがすごい件

個人的には、日本国内の狩猟の最高峰は「ヒグマの単独忍び猟」なんじゃないかと思っています。大口

記事を読む

萩にイノシシ

間近で野生の猪を観察したい?なら(自己責任で)神戸市東灘区へGO!

どういうところにいるのか、何を食べているのか、逃走前・攻撃前にはどういう前兆があるのか。普段

記事を読む

慣れている鳥

撃つ気になれない、慣れすぎた狩猟鳥

獲物との駆け引きは、狩猟の醍醐味のひとつ。ハンターは獲物の行動パターンを予測、それに己の経験

記事を読む

耳

静かだけどうるさい。山で聞こえるあんな音こんな音・ふしぎな音。

獲物の生活音を拾おうとそばだてる耳。名もわからぬ鳥のさえずり。何かが枝を踏む音。踏まれた枯葉

記事を読む

ちくしょう!

空気銃から始めた5年目猟師の後悔。最初っから○○にしとけば…orz

先猟期で4年目のシーズンを大過なく終えることができ、次はハンター5年目のシーズンとなります。

記事を読む

caution

明日はいよいよ狩猟解禁!初日に特に気をつけるべきこととは?

さて、いよいよ明日から全国的に狩猟解禁ですね! イノシシやシカが対象ならすでに解禁とい

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

もうかりまっかPC01

PAGE TOP ↑