狩りバカ日誌 2017年12月9日(空気銃・流し猟)
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狩りバカ日誌2017
晴れ 6℃/-3℃
今期は空気銃猟が不調である。
まぁ不調というか、過去のような強行猟をしていないので猟果が上がっていないというのが正しい表現なのだが、獲物の感触も射獲の達成感も乏しいのは事実で、やはりハンターとしてそれはおもしろい状況ではない。大ガモが欲しい。
ここで功を急いでライセンスを危うくするほど未熟ではないつもり…とはいっても、こういう焦燥感は知らず知らずのうちに己の行動に影響するものだ。
「今の自分はかけるべきブレーキをかけ遅れたりかけなかったりしがちな状態である」という点を肝に銘じながら、当分は水場を巡ることにする。
今年は寒気の到来が例年より早いような気がする。先週あたりから霜が目立ちはじめたのに加えて、今週は水面に氷が見られるようになった。
当地では、水域の氷結がはじまると、カモのいる池いない池の二極化が進む傾向が強い。そしてそのデータは頭の中に入っている。カモの回収に邪魔なヒシの沈下も進み、猟には追い風だ。
陽が高く上がると氷は溶けてしまったが、焦りはない。寒さはこれからが本番。そう急がなくてもいいさ。
まだ晩秋の残り香ただよう猟場で5MTのサンバーを操りながら、時には四駆に切り替えつつ、この奥の細道をクリアしていくのも猟とはまた別のアドレナリンが分泌されて楽しいものだ。
耕作放棄されたみかん畑の野良みかんを三つほど頂戴する。畑のオーナーさんとは何年か前に話をして許可を得ている。ここのみかんはまったく手入れされていないのに、そんじょそこらで売られているものよりよほど甘いのが不思議だ。
ここ二年ほどで赤丸急上昇の池をラストに訪問してみる。
いるいる! カルの群れ、そしてその中に、当地では珍しいホシハジロがオス一羽だけ混ざっている。あとは遠くにコガモ数羽と去年あたりから増えてきたオオバンもいるが…そのあたりはどうでもいい。どうせ撃たないし。
食べたことのないホシハジロも撃ってみたい。しかしカルがいないのなら狙うだろうが、味のいいカルを差し置いてまで海ガモを獲りたいとも思わない。ここはやはり無難にカルだな!
以前作った簡易鳥屋よりいつもの用水路からの方がいい感じに狙えそうだったので、用水路にエントリーする。その際に足を滑らせて派手に水音を立ててしまった。
後ろのカル二羽は岸際の張り出した木の下、手出しのできない安全地帯へ泳いで避難。
しかし前の三羽+ホシハジロはしばらくこっちを注視した後、何かがいるが脅威ではないと判断したようで、池の中央付近へと進み始めた。水路前の藪越しに見る中腰の人間は何かよくわからなかったのかもしれない。
三羽は角度的に撃ちにくいエリアに到達しつつある。前の二羽はもう無理だ。先頭のやつはひときわでかかったのであいつを撃ちたかったが仕方ない。照準は最後尾の一羽の首元にロック、そして引き金を引く!
パコーン!
乾いた着弾音と同時に、見慣れたカモのシルエットが崩れた。ターゲットは水面に突っ伏している。たっぷり10秒ほど経過してから、前の二羽が飛び立つ。
二の矢の必要性を見極めるためスコープ越しにしばらく観察。必死にはばたいているが、翼はむなしく水面を打つだけで飛び立つことはできない。直後に腹を天に向け、おとなしくなった。よし!( ・`ω・´)b
回収用具が車に積んだままだったので、急いで取りに戻る。しかも焦っているのでカモキャッチャーの針をシートに引っかけてしまい、外すのに無駄な時間がかかった。今日もそうだが、この池はたいてい手前から奥、獲物の回収が困難になる風が吹いているのだ。早く行かないと…!
なんとか針を外して池のほとりに戻ってみると、カモはカモキャッチャーでも届かないようなところまで流されていた。この池はこれがあるのよな…orz
歩いて対岸まで回るには強烈な藪をかき分けて進まねばならない。身一つならまだしも、片手に超ロングタモ網、背中に銃を負いながらとなれば、ヘタすると行くだけで30分やそこらはかかるかもしれない。氷や水の入ったクーラーは持っていけないので、下処理を始められるのは行って、戻ってから。30分で行けたとしても往復だと1時間だ。おいしく食べられる状態にはならない可能性が高い。
雑に歩くと先週のようにまたスコープをひっかけて狂わせてしまうようなことにもなるだろう。それも困る。
ここはなんとか、池のふちを伝って到達できないだろうか。安全確保で陸から張り出している藪や木の根をつかみながら浅いところを選んで歩けば、このブーツはゴアテックスだ。足首までなら十分な防水性能がある。水が入ることはない。これならうまくいけば10分もかからないだろう。
意を決して池のふち回りルートを採択。しかしそうは問屋が卸さなかった。10歩目あたりで足が滑った。あっ。ドボーン!
(´・ω・`)…
水深は余裕の足首超え、水は遠慮会釈なくブーツ内に浸入してくる。おほー気持ちわるい!!!
これで何もかも吹っ切れた。ざっぽんざっぽん水を蹴散らしながら一直線に回収に向かう。水浸しのブーツと引き替えに、カモは往復10分ほどで回収に成功。20分後には下処理が終わっていた。
それほど大きくないが、脂のよく乗ったカルガモのおそらくメス。これはうまそうだ!(・∀・)
ペレットは横向きに泳いでいるカモを空気銃でしとめる場合のセオリー、首元に狙い通り着弾していた。平日に笠取までスコープ合わせに行った甲斐があったというものだ。ブーツの犠牲さえなければ完璧だったのに。
明日は巻き狩りがある、洗ったブーツは今夜中には乾かさないと。カモの流し猟主体の空気銃猟は長靴にした方がいいかもな…(´・ω・`)
【本日の猟果】
発砲 1
捕獲 カルガモ1(35m変則伏射・首元貫通)
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Comment
水場は足も滑りやすいので私はスパイク長靴履いてます
でもこれだと鴨撃ち限定になりがち
こちらではホシハジロをよく見ますが、あいつらどうも警戒心が薄くコガモと並んであまり飛んで逃げませんね
しかしマガモとカルガモの警戒心の強さは何なんでしょう
美味しいから?
金属スパイクつきの靴はひんぱんに車に乗り降りする状況だとなんか使いにくそうで、当地のカモ流し猟にはちょっと勝手が悪いかなというところです。スパイクつきとまではいかなくても、パターンがごつくて滑りにくそうな農業用の長靴を考えています。
こちらのカモは基本的に警戒心はあまり強くないようです。大きな水域が少なく、たとえば池にいるカモは、池のまわりで活動する人間と必然的に距離が近くなりがちなので、人が近くにいる状況に慣れているのが原因じゃないかと思っています。(・ω・ )