移住地選びに迷ったら。続・地名から見るその土地の災害
公開日:
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最終更新日:2018/07/13
移住地さがし
前回の記事は、猟場の新規開拓で迷ったら「その土地の地名に注目すれば活路開けるかも?」というような内容でした。
その際に、地名に関することでちょっと興味深いことを思い出したので、今日の記事にしてみます。以前にもちょっと触れたような触れてないような気がしますが…かぶってたらごめん。(´・ω・`)
地名と災害
僕もいずれはどこか山のそば、あるいは山の中に移住して、狩猟三昧の田舎暮らしができたらいいなーと夢想している者。ハンターには珍しくないでしょう。都会から田舎への移住を果たしたハンターは羨望の目で見られます! いつかは、軽トラ。
ひまがあれば僕も移住サイトとかで大衆車の中古車みたいな値段の古民家物件を見て、この物件の裏山はシシいそうだな。これなら買えるかな。銀行お金貸してくれるかな。なんてな感じで、晩酌の肴として楽しんでたりしています。( *´艸`)
今までは実家をのぞいてはずっと賃貸アパート暮らし。持ち家のリスクについて深慮したことはありません。
なので現状ではまだふわっとした空想の雲にのっかっているだけの思考に過ぎないんですけど、そんな状態でも、やっぱり気になるのは「災害」。洪水や土砂崩れなんかで住めないようになったりしたら目も当てられません。(´・ω・`)
そういった土地を回避したいと思うのは人の常。その際に地名に注視するのは、そのための方法としてある程度参考にできるのだそうです!
政府公報のこちらのウェブサイトには、地名と災害の関連性について参考になる情報が掲載されています。
余談ですが、ドメインが「go.jp」になっていたら、そのサイトは政府関連サイトなのでいちおう信用できますよ! goはgovernmentのgoです。(・∀・)
地名に隠されたメッセージ
地名には、その地に起きた災害の歴史や特徴を、現在に伝えるメッセージが隠されていることがあります。たとえば、過去に大きな洪水が発生して家屋が流されてしまったり、がけ崩れなどの土砂災害が発生した土地では、特徴的な文字が使われていることが多く見られます。
(中略)
また、地名に災害発生自体の意味合いがなかったとしても、その読みに意味が込められている場合もあります。自分の住む土地の名前の意味を知り、過去の災害の歴史を知ることは、災害対策をする上で非常に重要なヒントになります。
そうそう。知りたいのはこういうやつ!
では具体的にどういう地名であればどんな災害とつながりがあるのでしょうか。
過去の歴史をあらわす地名
「蛇」「竜」「龍」などが使われている地名には過去に大規模な土砂災害が発生しているケースが多く「蛇抜」「蛇崩」などの地名は土砂が流れていく様をあらわしているとされています。また増水時に川が蛇行して荒れていく様を、空想上の「龍」に見立てて地名としている場所は全国に見られます。
わかりにくいケースとしては災害とはおよそかけ離れているような動物や植物などの地名が災害の発生をあらわしている場合もあります。「牛」「猿」「鷹」などの動物や「梅」「栗」「柿」などの植物もその地に起きた災害を示している場合があります。実は、地名に込められているメッセージは、使われている地名の文字そのものではなく、その「読み」に本来の意味があり、全く別の漢字が当てられているというケースも数多く見られるのです。
該当事例は他にもいっぱいあるので、一度実際に見てみることをおすすめします!
しかし、地名は今と昔とでは変わってしまっている可能性もあります。縁起の悪い地名だと地価に障るということで、わざと見た目のいい地名に変更されたりすることもあるのだとか。どうすれば過去の地名を調べられるのでしょうか?
土地の過去の名称を調べる方法
自分の住んでいる土地の過去の名称を調べるには、地元の図書館などで古い5万分の1の地形図(国土地理院)や、郷土資料「地名の由来」などの資料から調べる方法、自治体によっては総務課などで閲覧、またはコピーが可能な古い地名記録や変更資料などから調べる方法などがあります。
ただし、注意すべき地名が見つかった場合でも、その土地が必ずしも危険な場所というわけではありません。たとえば、注意すべき崖や傾斜地そのものが開発によってなくなっている場合や、過去に水害が発生した場所であっても、自治体の水利工事によってそのリスクが大幅に減っているケースもあります。新たに土地購入、自宅の建築などをする場合は、地盤や地質の調査など、より緻密な情報が必要となりますが、その場合は法務局で履歴を調べ、登記簿によって土地利用の履歴を見ることも可能です。また「旧公図」を閲覧する方法なども考えられます。
地名が変わってしまっているケースは困りますね…。
たとえば、いまだ記憶に新しい、2014年8月20日に広島の八木地区で74名の犠牲者を出した土砂崩れ。
こちらは、現在の住所では「広島県広島市安佐南区八木」ということになっていますが、過去には「蛇落地悪谷」(じゃらくじあしだに)という名で呼ばれていたそうです。
「蛇落地悪谷」と呼ばれていた広島・土石流被災地―蛇が降るような大雨たびたび
まず、「八木蛇落地悪」が「八木上楽地芦谷」に改名されて、最後には「八木」だけが残った、と。これも日本ではままあることだそうで、桂米朝も「鹿政談」という落語で言ってました。悪い意味を逆の意味に言い換えるんだとか。
銀山のある生野は、有毒ガスが発生して生き物が死ぬことがあったのでもともとは「死野(しにの)」だったけど、なんとかの命(みこと)とかいう偉い人が来て、験が悪いので生野に言い換えた。するめの「する」は「外れ」でこれまた験が悪いので言い換えて「あたりめ」とか。
【地名】先人たちの警告が隠されていた!?地名と災害の因果関係!
そういった地名については上のリンクが詳しいですけど、上記の引用にもあるように、日本が誇る土木工事の粋を集めた公共事業が入って、危険因子がいちじるしく低下している土地だって数多くあるようです。
まったく下調べしないのもよくないけど、気にしすぎてもどうしようもないことだってあるでしょうね…(´・ω・`)
リスクをゼロにするのは不可能な以上、いずれ移住先を真剣に探すタイミングが訪れたら、調べられるだけは調べて、いったん決めてしまったら、後はもう災害のことよりその地域での暮らしを充実させていくことに尽力していきたいと考えています。(・∀・)
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Comment
東日本大震災の後で、地名と災害との関連性がクローズアップされましたね。その後も災害が起きる旅によく言われますが、市町村合併とか、縁起の悪い名前だから変更しようとかで、災害を示唆した地名が消えたりしているとか。
東日本にも過去の津波の石碑は残されていましたし、その後、各地で起きた土砂崩れも、それを示唆する地名が「あった」ところが数カ所。。。当地の原発は、古い文献で津波で水没したと記載のある場所に建っています。電力会社曰く、「そんな古い文献の信頼度はゼロである」と。
先人の知恵、未来への思いを無にして、結局、自分たちがしっぺ返しを喰らっているんですね。
「ここまで津波きた」みたいな碑があったらしいですね。仕方ない事かもしれませんが、津波で更地になった土地にまた家が建ってるのを見ると悶々としてしまいます…(´・_・`)
原発はまだ当面いるかなとは思うけど、原発側のその言い分はないなぁ。検証すらしてなかったら怠慢もいいとこですね。