超格安スコープ。visionking VS1.25-5x26Lのスラッグ射撃レビュー
格安スコープお遍路の旅、第二弾。今回はちうごくのVisionkingというメーカーの「VS1.25-5x26L」というスコープです。
ちなみに第一弾は昨年10月の「モスバーグ製M870ハーフライフル銃身でサボット弾をテストしてきた」という記事で紹介した、マウントベース+リングつきで135ドルと格安だったTrugloのTru-Briteうんたらかんたらという製品だったんですけど…いいとこなしでしたね、ええ。(´・ω・`)
いくら安いとはいっても何本もトライしていると、最終的には定評のある製品を買えるだけの額を超えることになってしまいます。まだ第二弾ですが、とりあえずまともな品をひとつは欲しいので、今回でダメなら次はまともな?メーカーの商品を搭載する予定です。
そもそもなんでこのスコープを買おうと思ったのかと言われると、一番は某大手通販サイトでの謎の高評価。
レビューを書いているのはサバゲーマーさんがメインだというのは一目でわかったんですけど、評価めっちゃよかったんですよね。最近増えているうさん臭い系のレビューでもない。どうやらまともな品ではあるような。
けど、サバゲーでは使えたとしても、スラッグのリコイルには耐えれんだろうな。(´・ω・`)
などと思いながらそれでもいちおうスペック確認のためにVisionkingの公式サイトへ行ってみると、あまりのデザインのレトロさにもう営業してないんじゃないかという不安が一瞬頭をよぎりましたが、そんなこともなく、ちゃんとVS1.25-5x26Lのスペックは表示されていました。上の引用画像がそれです。
…ふむ。防水で防曇、耐衝撃1000G。対物レンズ径26mm、アイレリーフが4.3ー3インチ。ふむふむ…。
…え、使えるんじゃねこれ? (;・ω・)
って気がしたんですが、いやいや、こう言っちゃなんだけど、ちうごくの工業品って、あまりいいニュース入ってこないですよね。大丈夫? (´・ω・`)
いやいやいやいや、仮にスペックの改ざんや誇張がなかったとしても、実際にのぞいて見ないとわからないことだってあるし。
お値段安ければいいんですけど、ねえ? ダメダメだったTrugloでも個人輸入で二万円ぐらいしたよ?
…え、レンズキャップつきの新品で9000えん? (;・ω・)
良いものは高い。悪いものも高いことはあるけど、良いものが安いってのはなんか裏がある、とか。値段ばっかり見てると視野が狭くなって、昔の人はそれを「貧すれば鈍する」という言葉で表現したり。
頭ではわかってるつもりなんですけどね。けど今回は(も?)最終的に値段の安さが後押しになりました。これなら外れても納得できる、かな。
早速届きました。ちなみにVisionkingは中国語では「视界王光学」と書くそうです。そのまんまですね。
化粧箱の表面には「スコープではない。※ヴィジョンキングだ(意訳)」の文字が。
うむ。言葉の意味は分からんがとにかくすごい自信だ。でも分からないなりに、なんとなく重大な意思表明をしている…ような気がします。(´・ω・`)
※なんかこだわりがありそうなのでVisionのViはヴィと表現しておきました。とりあえずここだけは。
visionking VS1.25-5x26Lのサイト合わせレビュー!
いつものように京北綜合射撃場でサイト合わせ。短時間でぱぱっと練習する場合なんかは近場の大阪総合射撃場だけど、腰を落ち着けてじっくり調整したい時なんかはここへ来ます。弾も豊富で安い。
等倍のドットサイトならともかく、倍率つきのスコープはスマホ撮影がとても難しいですね…。フォーカスを自分で合わせられるカメラだとうまく撮れそうなんだけどなぁ。
でも、この画像でも僕が抱いた第一印象と同じ感想を持ってもらえるんじゃないかと思ってます。かなり明るく見えます!当然裸眼より明るいです。いい意味で期待を裏切られた!(・∀・)
1~4倍クラスの低倍率スコープでは対物レンズ径が24mmってのが多いですけど、こいつは26mm径。それが効いてるのかもしれません。
レティクルは一風変わっています。
中心は1か2MOAぐらいであろうという小さなドットと大きめのサークル。そこから生える水平と垂直のライン。ただし垂直の上方向にはラインなし。
個人的に嫌いではありませんが、人によっては使いにくいかも。
引き延ばしてみました。ここまでやると細部、特に右側の松の葉などはほとんどつぶれてしまっています。
しかしこれはスコープというよりはスマホ内蔵カメラがしょぼいからでしょう。スマホカメラの小さいイメージセンサーの方が責任は重いはずです。現地でははっきりクリアな視界でした。
実際、視界のクリアさと明るさは9000円のスコープだとはまったく思えません! なんでこれが9000円でダメダメだったTruglo TruBrite 1-6の日本での実売が35000円ぐらいなんだ…
えらくほめてるけど、マイナスなところはないのか。と言われると、当然あります。金額が金額なので、悪いところというよりは「値段なりのところ」と言うべきですかね。
- ・光量の低いレティクルのライト
- 赤と青に光らせることができるが、日中だと曇天でもほぼ見えず。最大光度にしても結果は同じ。早朝の森だといけそう。
- ・高倍率時の視界の悪化
- おおむね4倍以上になるとレティクル中心以外の視野は解像度がかなり落ちる。クリアなのは3倍まで
- ・アイレリーフは数字より短い?
- 高倍率時ならともかく、3倍程度でも接眼部がメガネに軽くヒットした
- ・ウィンデージ・エレベーションダイヤルがとてもやわい
- クリック感に乏しく、ぬるぬる動く。リコイルでずれないか心配になるレベル orz
- ・1.25倍が数字以上に拡大率高く感じる
- 個人的には両眼視はうまい方みたいなのでそれほど気にならないけど…
アイレリーフに関しては、メガネに軽くヒットした程度。裸眼の人は問題ないかも。
加えてサイト合わせ時は、上半身をガッチリ固定できる&リコイルは真後ろにスライドする形になる半プローンのような前屈みレスト体勢だったのが徒になったかな。その後、立射で20発ほど撃った時には一度も当たりませんでした。立射はリコイルをいなせますからね。
おそらく実猟時には大丈夫なんじゃないかと考えています。
現状でもっとも気になっているのがダイヤルのやわさ。エレベーションもたいがいだけど、ウィンデージの方はさらに極上のやわさ。回し心地はまるで高級シルクのようになめらかです。orz
気をつけないとクリック感に気づけないほどのこのダイヤル。中強度ロックタイトで留めることにしました。高強度のものは永久固定になってしまいますが、低強度か中強度なら力をかければ緩められるので後で調整したくなった時にもちゃんとダイヤルを動かせます。(・∀・)
サイト合わせでのレビューはこういった感じになりました。
残念ながら僕にはマーチなどの高級スコープをのぞいた経験がないので、それらとの比較はできません。が、ブッシュネルやホークなどの定番普及品ならのぞいてみた経験あり。それなりにうまく対比できるはず。
そういった定番普及品と比べてみても、visionkingのVS1.25-5x26Lの見え味はなんら見劣りしませんでした! (・∀・)
おかげでゼロイン調整はバッチリ。50mでは握りこぶしよりちょっと小さいぐらい!
100mでも手のひら以下のグルーピング! やっぱり5倍まであると等倍のドットサイトよりは格段に狙いやすいですね。
とは言っても、正直、現時点ではまだ信用しきれていないところもあるんですけどね。いきなりレティクルがぺらっと落ちたりするんじゃないかとか。
かといって何かトラブルがあったとしても、今期にもう一本買い直すってのは予算的に無理なんで、前回同様使い物にならなかった時のことも考えて、今回もSD-33をスペアとして準備してました。とりあえずのところ出番はなさそうでよろこんでいます。
今のところは上を見なければ、リコイルにさえ耐えてくれればシカ撃ちにも使えそうな感触。
またしばらく実猟で運用してから再度レビューするかもしれませんが、これで9000円なら損はしないと思いますよ。サバゲーマーさん達が高評価していたのも分かる気がする一本でした。( ・`ω・´)
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ビジョンキングの人柱、ありがとうございます!エアライフル用のスコープとして散々悩んだのですが、結局、FFPでも安価なアスロンのタロスを買いました。で、中国製でした。。。
でもエアライフルでは微妙なクリック調整を頻繁に行いますから、これはちょっと使えそうにありませんね。。。残念です。
また色々と人柱をお願いします!!
僕の場合は空気銃でも一度セッティング決まったらそうそう触りません。その点では今回のビジョンキングでも大丈夫そうだけど、空気銃に載せるような高倍率モデルではあの明るさを維持できるかどうか…。倍率上がるほど暗くなるのが普通ですし。
高倍率モデルの人柱はLtcHughesさんにお願いします!(°∀°)