正解?不正解?見た・聞いた・思った「シカの生態」

公開日: : 最終更新日:2020/01/21 狩猟よもやま話

apemanの安物トレイルカメラを獣道に仕掛けてみた結果。

奈良県はシカのメッカみたいなとこで、当地での単独忍び猟の主な獲物はやはりシカになります。シシももちろん住んでるんだけど、マニュアルどおり? 藪の濃いところに多数潜んでいるようで、忍び入るには難しくなかなか獲れません。姿を見たのすら870を取得してから1度だけです。(´・ω・`)

そんなこんなで、シカについては実地での経験、あるいは先輩方からの話などで行動や生態はそれなりにわかっている…と言いたいんだけど、そうでもないんだなこれが。「確実に〇〇である、まちがいない」とまで断言できることってあまりありません。申し訳ない。orz

それでも、いくらか「〇〇である可能性は高い、〇〇かもしれない」ぐらいなら言えるかもしれない事柄であれば多少は持ち合わせています。

賛同不賛同はあるでしょうが、今回はハンター活動で得られた、図鑑には書いていない(はずの)シカの生態に関するあれやこれやを、信頼度の高いのも低いのも織り交ぜて記していこうと思います。

(※あくまで当地でのことなのでどこででも該当するかは不明です…)

八年目ハンターの見た当地(奈良県)のシカの生態

早朝と夕方は集落のすぐそば(あるいは集落内)に来ている

集落内に現れたシカの群れ

まあ早朝と夕方に限らないんですけどね。要するに陽が落ちると集落内にまで出没してますよ。ってことです。けど銃猟は日没から日の出までは原則不可能なのでこう書いてます。

で、夜に集落に出勤するのに備えて、日没前になるとどこからともなく集まってきて、農地との境界になってるような林の中で集落の様子をうかがってるんだと思います。

その後夜通し集落で餌をあさる。本来草原性の生物らしいので、ある程度開けたところの方が住みよいってのもあるんでしょうね。そして日の出前後、人間の活動が活発になる前に山へ帰っていく、と。

日の出から山へ入れるように日の出ちょっと前に集落の近くを通るんだけど、まああっちこっちにシカが立ってます。あれを撃てれば話は早いんですけどね。簡単すぎて面白くなさそうだけど。

メスの群れは灌木の間などで寝ることが多い?

正解?不正解?見た・聞いた・思った「シカの生態」

「シカは日中は外敵を発見しやすい尾根など見通しのいいところで休んでいる」なんて話を見たり聞いたりしたことがあります。が、これが該当するのは成長したオスジカの場合であることが多いような気がしています。真っ昼間に尾根筋にへたり込んで半分居眠りしながらくっちゃくっちゃ反芻してるのは今のところオスしか見たことないです。

ではメスや子供の群れはどこで昼間休んでるのかというと、画像のような、低い灌木が生えていて寝姿を隠してくれるような場所が多いんじゃないかと思っています。見通しのいい尾根でたくさんの寝屋(複数頭→メスの群れの確率大)を見ることもあるけど、多い少ないでいうと。

というのも、昼間に多頭数の群れを踏み出す時って、たいていこういう遮蔽物の中から出てくるんですよね。間伐材の積み上げてあるところとか。こういうところから大きなオスジカを踏み出したことはこれまた今のところなし。

まあもっと深い茂みとかにもいるのかもしれないけど、そういうところにはあまり立ち入らないのでそのへんはよくわかりませんが、なんとなくメスや子供はこういうところで寝るのが多い。という気がしています。

寒さはあまり気にしていない?

雪道

日当たりのいいあったかそうな斜面にシシの寝屋が多数設営されてるのはよく見てきました。が、シカの寝屋は日当たりのいいとこ悪いとこ、気温はあまり関係なくしつらえてあるように思います。シシよりは寒いの平気なんじゃないかなあ。

もっと気温の低い地域だとまたちがうのかもしれません。

群れの中に一頭は見張り役がいる?

注意

過去に二頭のシカの行動を、撃てるような状況になるまで二十分ぐらいじっと見続けていたことがあります。

関連記事:狩りバカ日誌 2017年2月12日(散弾銃・忍び猟)

あの時は二頭のうち前を歩く方が数歩歩いては周囲を警戒、こっちともよく目が合うのでうかつには動けず、こいつは手ごわいなと感じていました。
一方で後ろのもう一頭は食べ物を探しているのか、始終雪を掘ってばかりでこっちをちらっと見ることすらなく、しっかりものの姉とマイペースな妹。みたいに感じたものです。

あれを思うと先の一頭が見張り役だったのかな、と思わなくもないですが、それ以降はそこまでじっくり観察できたことがないので、なんとも言えません。

けど、見張り役がいるよ、と言われると、なるほどとも思えるのです。

10時ぐらいになったら休む?

だいたい10時ぐらいを境に歩いている姿を見かける確率が減るように感じています。林道を流す場合にも区切りは10時です。正午に集落のメインストリートに出てきてたやつもいましたけどね。やっぱりそういうのはごく少数です。

食べることと同じぐらい移動することも大切?

トレッキングシューズ

当地での猟期中のシカの主食はササであるようです。葉の中ほどからちぎり取ったような特有のフィールドサインがいくつも残っていて分かりやすい。

しかし不思議なことに、ある範囲は丸坊主になっている、ある範囲は手付かずで残っている…ということはほぼなくて、食痕のある範囲はまんべんなく散らばっています。狭い範囲のものを食べつくすような行動はとらない模様。
(好みはあるようで若くて柔らかい葉がよく減っているということはありますが)

僕がシカなら好みの葉がなくなるまでその場に居ついてなくなったら立ち去るんですけどね。けどヌーやバッファローやシマウマなんかも大移動するし、草食動物にはそういう移動の習性があるのかも。長居すると捕食動物に捉えられやすい、とかいう本能もあるのかもしれませんね。

暗いところのシカが逃げないのは「走りたくない」から?

狩りバカ日誌 2019年11月9,10日(散弾銃・単独忍び猟)

夜に道端に立ってるやつとか、夜明け前に田んぼに出てるやつとか、ぜんぜん走らないのがいます。

こっちが車に乗ってる場合であれば、シカは車のことはあまり知らないので「なんか変な生き物」ぐらいに思ってる。などと聞いたことがあります。だから脅威には感じず逃げない、と。

そうでなくても、たとえば日没まで粘って下山する場合などは周囲はもう真っ暗だったりします。そんな時に出会うシカは、昼間であれば一目散に駆け出すような状況であっても、なぜか走らなかったり、走ってもちょっと移動してまた止まったり。なんて経験のある方も多いでしょう。

あれは「暗いところで走るリスクを冒したくない」からじゃないかと思っています。いくら動物は人間より夜目が利くといっても、昼間と同等とはいかないはず。こっちの出方をギリギリまで見定めて、マジヤバイようなら仕方なく走る。

関連記事:狩りバカ日誌 2018年12月23日(散弾銃・巻き狩り)

過去には何日も前に受傷したであろう解放骨折を後ろ足に負ったシカが獲れたり、明らかに動物の滑落跡を山中で発見したり、人間が知らないだけで動物も時々行動中に大きなトラブルに見舞われることがあるようです。

警戒鳴きせずに逃げることの方が多い?

シカといえば警戒鳴き。山中によく通るあの甲高い声。あれを食らうとガクッとくるとともに、あそこにいたのか、と一つの目安になります。

一方で、まったく鳴かずに立ち去ることも少なくありません。というか、僕はそっちのが多いんじゃないかと考えています。

枝を踏まないように下を向いて歩いていて、なんとなく視線を上げたら、遠くで白い尻が弾んで消えていくところだった。音もなく。たまたま上を向いたから気づいたけど、そうでもなければシカがいたということすら気づかなかった。よくあることですが、シカに逃げられる時は鳴かれるよりこっちのがメインっぽい。

この場合、存在に気づけない=いないという認識になるので、実は案外近くにいたのに「今日も出会いなかったなー」となってしまいます。

歩いてる時には周囲の動きがあまり見えていない?

捜索!

被捕食動物であることの多い草食動物は、外敵の発見がしやすいように、頭の側面に目がついていることが多い。距離は正確には測れないけど、周囲が広く見えます。

シカもそういう形状の目を持っていて、何かを注視する時は、対象に真正面に顔を向けてじっと微動だにしません。両目の視野が重なるのは真正面のほんの狭い角度だけだからです。

この状態になると、ほんのちょっとの動きでもよくバレますが、特に注視せず自分も移動しているような時は、こっちもよほど大きなアクションや音を出さない限り、あまり気づかれないような気がしています。

関連記事:狩りバカ日誌 2019年11月21日(散弾銃・単独忍び猟)

関連記事:狩りバカ日誌 2019年12月15日(散弾銃・単独忍び猟)

上記のケースでは二度ともシカの方から5~10mぐらいの距離まで接近してきました。その時僕は足音を殺してゆ~~~っくりと歩いていました。

もうちょっと何かあったように思うんだけど、今のとこ思い出せるのはこれぐらいかな。他の方の意見も聞いてみたいところです。

なるほどと思うこともそうでないことも、また「だから何だってんだ」ってこともあったでしょうが、一つの参考にしてください。参考にならなかったら文句はシカに言ってください!(・∀・)

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Comment

  1. やんま より:

    忍びでシカを獲ろうということが凄い!!うちの方はシカが少なく経験が乏しいので勉強になります。一銃一狗でシカをどうやってとるか検討してみます

    • spinicker より:

      おひさしぶりです!(・∀・)

      てことは、夜になっても集落にシカの姿はないんですね。僕が入ってる山の周辺はシカだらけですよ。年に50~60頭見かけるとして装薬銃とってからの6年間で300頭以上見かけてるはず。その代わりシシは奈良では1頭だけですが…。(´・ω・`)

      シカは犬にほぼ反撃せず逃げの一手なので、一銃一狗ではなかなか難しいかもしれません。僕などは犬好きでその方が死んだりケガさせられることなくてありがたいんですけどね。

    • やんま より:

      家の村にもニホンジカはいるようですが、新潟県内で姿を見たことありません。その代わりカモシカとイノシシはいっぱいいます。昨日もイノシシを吠え止めしてくれ5mの距離で外すヘボです。

      この間You Tubeで一銃一狗で鹿撃ちしてるのを見ました。犬が山を周り、撃ち手が沢で待っているやつです。まあ、うちの犬にはそんな芸はありませんが(笑)

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