新狩猟車・デッキバン(S331W)が来たので軽くレビューする。
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狩猟車・猟用車
昨年末に二代目狩猟車・サンバー君が突然のオーバーヒートでお亡くなりになり、三代目としてデッキバンを発注したのが年が明けてしばらくのこと。
一日を千秋ほどに感じた二か月半ほどの期間を経て、ようやく納車されました!!!(≧∀≦)
デッキバンをご存じない方のために説明すると、ダイハツの軽商用車・ハイゼットシリーズの特装車としてラインナップされている、ハンターに人気の一台。軽バンと軽トラを足して2で割ったような感じで外観は妙ちくりんですが、しかし便利な車です。詳しくはダイハツ・ハイゼットデッキバンの公式サイトをどうぞ!
荷台の広さは軽トラの半分ほどですが、それだけ分車内は広くて、四人乗車や荷物の室内置きなどが可能です。
濡れたり盗まれたりしては困る猟の装備なんかは車内に載せつつ、車内に入れたくない獲物は荷台に、なんて使い方も出来てしまいます!
こちらが僕のデッキバン。ナンバーはもちろん870です。
デッキバンにはスマートアシストⅢという先進的な安全サポート装備をつけることもできるんですけど、僕のはそういったものを除外した、最廉価のLグレードです。仕事でそういう装備のある車に乗ってるんですが、どうも誤作動や納得いかない警報なんかもあって、いまいちいい印象がないもので。(´・ω・`)
僕は過去にいわゆる「軽バン」といわれるジャンルの車を二台乗り継いできました。購入時で56000キロぐらいのH18年式エブリイ(2WD)、同96000キロぐらいのH23年式サンバー(4WD)。そして今回のデッキバンで三台目になります。
比較の対象が今となっては一昔前のモデルだし今回と違って中古だったということもあるんだろうけど…ハッキリ言ってデッキバン、かなりいいです!!! (・∀・)
デッキバンのいいところ1 何かとスムーズ
まあ、あくまで比較の対象は過去の狩猟車である軽バンたち、ということでお願いします。乗用車と比べるとなるとまた違ってくるはずなので。
とりあえずこれですね。ビックリしました。
この「スムーズ」はいろんなニュアンスで構成されてますが、僕のは5MTなんだけど、まずギアがスッコスコ入る。MTの車って二速とか三速、特に二速が入りにくかったりするんだけど、新しいデッキバンはぜんぜんそんなことない。ダブルクラッチ踏んだりしなくて簡単に入る。エブリイは特に二速はひっかかってましたねえ。あと、狩猟車じゃないけど、初代ロードスターも二速は渋かった。
次に、ノンターボのくせに案外パワフル。下道での実用範囲である60キロ+αぐらいまでならまったく不満ありません。助手席に人乗せてもその印象は変わりません。実用回転域のトルクがけっこうある感じ。
急坂とか高速とかはまた別ですよ? でもそうでもなければ、イラっと来ないぐらいのスピードまではヒューンと加速してくれていい意味で予想を裏切られました。
あとは乗り心地の良さでしょうか。
サンバーは特に前輪が運転席の真下だったので、タイヤの拾う衝撃がケツから脳天まで突き抜けてマジ勘弁してくれ、って時があったけど、前輪がサンバーより前のデッキバンはその点かなり良好です。
デッキバンのいいところ2 静か
ビジネスに使われることの多い商用車は特に価格設定がシビアだそうで、快適装備が犠牲になりがち。防音材なんかもそこに入ってくる。んだけど、デッキバンは静か。騒音の源であるエンジンが運転席のすぐ下にあるのに、後ろのバンパーの中にあるサンバーよりよっぽど静か。
周囲が騒がしい繁華街だったりすると、もうエンジンがかかってるのかどうかわからなくなるレベル。今は慣れてきたけど、納車直後なんかは、あんまりにも音がしないので、クラッチミートしたのかどうかつかめずに何度かエンストしたほど。
あとは今日気づいたんだけど、「あれなんでこのスピードで5速入れてないの?」ってのが時々あって、なんでかっつーと、これも静かだから。以前の車だとエンジンのうなる音が大きいからぜったいシフトアップしてたんだけど、そうならないぐらいデッキバンのエンジン音はジェントリーです。
新しいってことのアドバンテージは大きいはず。防音材うんぬん以上に、たぶんエンジンからの騒音そのものが設計の見直しとかで一昔前のものよりかなりカットされてるんでしょう。数字に表れない改善として。技術の進歩すげい。
デッキバンのいいところ3 燃費も地味に良好
今日びのハイブリッド車はそれこそ30とか40とか走るみたいですね。対してこいつは純ガソリン車でかつ四駆。車重も1トン近くあってあんまり期待はできません。
けど案外悪くもなくて、エブリイとサンバーはどっちもだいたい14キロ前後で推移してました。それに対して、デッキバン君は今のところ15.5キロぐらい走ってくれています。
200万超えの値段設定しても売れるようなハイグレード軽乗用車とは開発に割り当てられる経費の額もかなり差があるだろう、なんてことを考えると、この数字はまあまあ優秀だと言えるでしょう。当たりがついたらもうちょっと伸びるのも期待しています。
では次に、悪いところ。あんまりないですけどね。
デッキバンの悪いところ1 足元が妙な感じで狭い
タイヤハウスが足元のへんにあるんで狭いのは承知なんです、エブリイでもそうだったし。
でもこの車はタイヤのある右足側だけじゃなくて、左足もなんかポジション的に不自由。インパネの下っかわにシフトノブの入ったケースのでっぱりがあって、こいつのある位置がちょうど左ひざとぶつかるところらへん。膝いてえwww
同じくインパネシフトだったエブリイではこのでっぱりはもっと小さくて左ひざは無事でした。サンバーはフロアシフトのためこの問題はなし。そもそもフルキャブで足元ひろびろだったし。この点はデッキバンの負け。
デッキバンの悪いところ2 (原則)消灯できない
これからの車はこうなっていくんでしょうね。自分の意思で消灯できないのです。厳密に言えば、停車中だけ可能。それ以外はオートライト、もしくは点灯のどちらかを強制されます。機構的に。
基本ポジションはこの「AUTO」の位置。周囲の光量から自動で判断して勝手に点灯・消灯してくれます。
下に回して「○」のところに合わせると、すぐにAUTOのところにぴょんと戻ってきます。自販機のおつりレバーみたいな感じ。
○で消灯できるのは停車中のみ。走行中に同じ動作をしても、点灯中であった場合は消灯できません。
夕方、この機能のせいで、けっこう早めに点灯を強制されてしまいます。なんか勝手に決めつけられて不満。こういう車の操作は自分でやりたいんだよう。だからマニュアル乗ってるってのに。(´・3・`)
デッキバンの悪いところ3 最低地上高はやや不安
サンバーはノーマルで180mmありました。145R13のタイヤに換装していたので、実際はだいたい195mmぐらいに上げて運用していました。
対するデッキバンはノーマルだと160mm。サンバーとは2cmの差があります。道の悪い林道で下回りをぶつけて小傷で済むか、あるいは自走不能になるか。2cmの差は、助かるか助からないかを分かつ分岐点に十分なりえます。
実際、デッキバン納車直後に軽く林道を走ってみたら、サンバーでは特に気にもならなかったような段差で下回りをあっさりとヒットしてしまいました。
ホイールベースがサンバーよりは長いこともあって、同じようにフルキャブタイプの軽バン・軽トラから乗り換える場合は気をつける必要があるでしょう。
先に言ったとおり、狩猟車として、サンバーやエブリイと比べて。の印象となりますが、トータルで言うとかなりよくできています。僕みたいに、一台で乗用車と狩猟車を兼用している人にとっては特に。
今回感じたデッキバンの出来の良さのベクトルって主に乗用車方面へ向いてのことなので、狩猟メイン(罠もやる、獲物を載せて運ぶこともある)で考えるとやはり軽トラが一番な気がします。乗用車+狩猟車(軽トラ)がさいつよか。
けど、いろんな理由で二台持ちが許されないハンターが、銃猟だけでなく罠猟もやるとなると、やっぱりデッキバンの特性は非常に魅力的。実際、僕も乗ってみていたく気に入っています。後部座席+荷台(小)は使い勝手抜群! 弱点らしい弱点は車高の低さぐらい。
でもこれもカバーする方法はあるので、いずれそこも解消できるはず。いい狩猟車になってくれると信じています!(・∀・)
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Comment
こんにちは~。ご無沙汰しております。
今期も無事に事故無く怪我無く違反無く、終了することが出来ました。
サンバーがお亡くなりになってたとは知りませんで、デッキバンですね。
私も狩猟始めるにあたってデッキバンが良いなと思っていたので、賛同します。
惜しむらくはハイゼットトラックでは選択肢のあるデフロックが、
全グレードに無い事が惜しい点か。
最低地上高も了解です。ベースがハイゼットバンですからねぇ。
最近流行りの上げバン上げトラのパーツを組み込めば多少上げることが出来ますね。
あとはバンと違って脚を伸ばして寝られない、くらいかなぁ。
でも新しい相棒と、これからも楽しんでください。
ご無沙汰です。無事終猟、おつかれさまでした。
こちらはシシは0でしたが、シカその他はぼちぼち恵まれて同じく無事に終猟となりました。m(_ _)m
デフロックはあれば鬼に金棒だけど、よっぽどの酷道でないとなくてもいいかな、って気になっています。
今んとこ普通のパートタイム4WDで問題なく出てこれてますので…。
けどもしデッキバンにデフロックの設定があったらたぶん選んでたような。(;’∀’)
車高はちょっと不足気味なんで、なんか対策して末永く乗っていこうと思っています。