忍び猟に必要なヘッドライト、サブ機にこそ必要な要素とは!
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最終更新日:2022/12/30
猟具・猟装
先日、ひっさびさに忍びでシシをしとめましてね。でかいけど解体してても肉の柔らかさが分かる、おそらく若くて脂もなかなかのオス。繁殖期前なのでオス臭さもほぼない、ハンターとしてはめっちゃうれしい個体でした。牙も目立たんかったし、もしかしたらイノブタの血が入ってたのかも?
それはまあいいんだけど、撃ったのは日没6分前。絶命を確認して準備始めてなんじゃかんじゃしてると、もう真っ暗の二歩手前ぐらい。
おそらく80~90キロほどの、滑車で吊りあげるだけでも数分はかかったサイズを車まで運べないのでこの場で解体します。光源が必要です。
装備一式にヘッデンはふたつ、メインとサブが入っている…はずでした。
しかし悪いことに、メインを充電したまま家に忘れてきてしまいました。メインより暗い、駆動時間も短いサブ光源しかありません。
やむをえずサブ機を出そうとしたところで、違和感にはすぐ気づきました。
出す前から光っとる! ザックの中で勝手に!! (´Д`;)
これがその早漏のサブヘッデン。緑のボタンがスイッチになってるんだけど、ちょっと触っただけで光ってしまうやわさ。そしてごらんの通りでべそみたいに出っ張ってます。ここが一番出っ張ってます。
以前にもあったんですが、そのでっぱりに何かが当たるか触れるかして、意図しない形で点灯してしまったのです。前回は昼間に気づいたのであまり重要視せず、まあそのうち買い替えるかぐらいに捉えてまして。そのずぼらさがここで仇しました。
もともとあまり駆動時間の長くない二軍ヘッデン、それもいつから点いていたのか、あとどれぐらいもつかわからない。
帰りの光源は最悪スマホの電灯機能でなんとかするとしても、手のふさがる解体作業はヘッドライトでないと話にならないし、スマホのバッテリー残量もやや不安…。急ぐしかねえ!!!
せっかくのひさびさの、それもかなりいいシシ肉なのに、スピード重視の雑な解体をするしかなく…。バラとロースの一部を切り取ったところでタイムアップになってしまいました。これ以上やると山ん中をライトなしで歩く羽目になるかもしれん!
あまりにも無念なので残りの部位は木の上にのせる形で置いといて、明日の朝続きをやろうと決意して帰ったところ、翌朝に来てみると木登りできる動物、おそらくアライグマか何かに引きずり降ろされてズタズタになっているのを発見して膝から崩れ落ちそうになりました。ああもったいねえ、もう食えん…orz
僕の手落ちはもろもろあるんだけど、誰かのせいにしたいので自分以外の顔を思い浮かべました。勝手に点灯しやがった、どこの馬の骨のメーカーとも知れんサブのヘッデンが悪いのです。
そう考えると、山中で夜を迎えるかもしれない猟具としてのヘッドライトって、信頼性こそ第一。それもサブこそ! 言ってみればサブが最後の砦なわけですから。ある意味サブこそメインと言っても過言ではないほどです。サブメインです。
シシの霊にも報いるべく、すぐに日本の老舗ライトメーカーであるジェントスのヘッデンを調達しました。「GT-392D」というモデルです。
一番明るいモードで使用しても8時間駆動するというロングライフ。単三電池×3、それもエネループなどの充電池で運用できる手軽さ。2250円(当時)の手ごろな値段。必要十分を上回る440ルーメンの光度。IP64準拠の耐塵・防滴仕様。ややでかそうなのが玉に瑕だけど、悪くないじゃないか!
電源もこの通り。オレンジのボタンよりさらに上にでっぱりがあって、さらにボタンの押し具合もカッチリ感があって、ちょっとやそっと触れたぐらいではONになりません。ええじゃないか! (・∀・)
三段階に調節できるうち、強の440ルーメンで2~3mほど前を照らしてみました。山中を歩く際に足元、とちょっと先を照らすとこれぐらいの距離です。
明るさは十分、というか、ここまで明るくなくても…ってぐらい。オーバースペックでしょう。歩くだけなら中で十分です。
でも僕の場合は山中でシシを解体せにゃならんわけで。皮をべりっとはがせばいいシカとはちがって、脂を身の方につける作業が必要なシシの解体には手元の明るさが欲しいところ。
解体作業を想定した、50cm~1mの距離でりんちゃんを照らしてみました。
見よ、この黒い被毛が白く反射するほどの光度! 影もくっきり。これやったらいけるわー!
僕は性格悪いので、メーカーの売り文句とか疑ってかかる方です。駆動時間なんかも話半分で考えます。
強で8時間ってことは…実際には4時間ぐらいか。それでも十分やんけ! 中だと15時間、じゃ7.5時間か。予備の単三三本持ってれば一晩中でももちそうやな!
備えが半端だったせいでいいシシの肉を何割か失ってしまったけど、今後はそんなことはなくなりそうです。(´ω`)
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