動画で見るエクストリーム擬態。これが野生動物のステルス性能。
公開日:
:
最終更新日:2021/09/19
狩猟よもやま話

忍び猟で大物を狙う時に壁になってくることのひとつが、動物の擬態能力。
今では野山に天敵らしい天敵が存在しなくなったシカやイノシシですが、はるか昔からの自然淘汰によって研ぎ澄まされた「大自然に溶け込む能力」は未だ失っておらず、我々ハンターを悩ませることもしばしば。
スポンサーリンク

去年の2月に「狩りバカ日誌 2015年12月30日 狩り合宿初日」で、鹿師匠に聞いたシカの発見方法に少し触れてはいるものの、この図の形だと、シカはすでにこちらに気づいている状態。こちらが先に気づくのが理想ですが、それがなかなか難しいのです。(´・ω・`)
彼らの毛皮の色はよく考えられていて…というか、目立つ色のシカは狼がいたころには早々と捕らえられて遺伝子を残すのが難しかったことから、今では突然変異以外では見かけない。ということなんでしょうね。
自然の風景に溶け込んでいる野生生物のステルス性能がどんなものか。今日はおもしろい動画を紹介します。
ロケーションはガレ場まじりの草地。動画が始まって数秒は平穏な時間が流れていきます。
しかし、9秒過ぎあたりで画面中央やや右上あたりに着弾の土煙が上がると! この狭い画面から急に20頭ぐらいのヤギがぶわっと現れて右の方へ逃げていくのです! どこから湧いた! Σ(゚д゚;)
確かに茂みのなかに隠れているやつも多いとはいえ、最初から見えてるやつも、何度巻き戻しても数ある岩のひとつにしか見えません。
画質があまりよくないのは確かなんですけど、でも早朝の薄暗い森で50m以上の距離があるようなら、見え方はこの動画とそう変わらない…どころか、実際の森の方が見えにくいような場合だってあります。明るいは正義。

見えにくいなら拡大すればいいじゃない。
ということで、持ち運びの邪魔にならないようコンパクトな単眼鏡を導入しています。
左は静的スラッグ射撃でスポッティングスコープ代わりに使っている廉価な単眼鏡。安いだけあって見え方はイマイチですが、静的射撃ということで動かない物を見るには十分です。スポッティングスコープ高い。
右のものはちょっといいやつ。もらいものの商品券で買ったものです。今6000円もするのか、当時は5000円の商品券でお釣りが来たような気がする…。
レンズものは値段相応という言葉がありますが、こちらは1000円もしなかった左の単眼鏡より明るくてクリアな画像。世の中ゼニですなぁ。orz
単眼鏡は双眼鏡より小さくて山歩きには便利な反面、視界は双眼鏡より狭くてどこを見ているのかわからないことも。使いこなすには慣れが必要になってきます。僕はまだまだ慣れてるとはいえないレベルです。(´・ω・`)
まぁでも、こういった道具でも使わないことには獲物の擬態を見抜くのはなかなか困難なわけです。僕の腕では使っても難しいぐらい。カモやキジのオスはだいたい派手でいいんですけどね。
そんなこんなで、猟具の試行錯誤や獲物の発見方法、擬態見破り法の追求はこれから先も続くのでした。
関連記事
-
-
よくある質問「え、空気銃?ハンターなら散弾銃じゃないの?」の答え。
狩猟用プレチャージ式空気銃レインストーム[/caption] よくある質問・・・とまで言うと言
-
-
まるで刃物。画像で見るイノシシの牙の切れ味。
大物猟をやっていると一度や二度は耳目に触れるであろう、猪アタックのおそろしさ。 幸か不
-
-
見つけないと撃てない。僕がシカを発見する時に見ているのはここだ!
2023年度の猟期が始まって二十日あまり。早いようなそうでもないような。皆様、獲物には恵まれ
-
-
これから始めるハンター予備軍の味方、狩猟セミナー紹介!
僕の場合は「うまいカモ鍋が食べたい!」と思い立ち、そのまま勢いに任せて、主に"銃の所持"関連
-
-
次の猟期が待ちきれない人に送る、ちょっと早く解禁を迎える方法
もう言ってる間にお盆ですね。お盆といえばうちの支部では狩猟者登録申請の時期です! なんだかん
-
-
豚コレラを見つけたら?ハンターがとるべき防疫行動を福井県のマニュアルでみる
豚コレラの猛威が止まりません。近畿圏のシシ撃ちハンターとしては気が気ではない今日この頃。もう
-
-
猟師になりたい未成年の君へ。今からやっておくといい、5つのこと。
僕が猟師を志したのは30代半ば。わりあい早い方だとは思いますが、もっと早くに決心する人もいて
-
-
悩める鳥猟ハンターに朗報!カルガモの雌雄の見分け方
このところ移住計画に頭がいっぱいで何かと他のことが手につかないspinickerです。不動産
-
-
出猟一回あたりのコストを確認してみた(初版)
どんな趣味を楽しむにしても、コスト面を度外視するというわけにはなかなかいきません。それは狩猟
-
-
銃猟人口、絶賛減少中。「狩りガール」は救世主になりうるか!?
画像は関西テレビwebサイトより[/caption] ここ数年、各種メディアで「狩猟」「ジビ
Comment
この動画はすごいですね!何度見直しても、分かりません!!
田園地帯を歩いていると、突然、雀の群が目の前をばー!っと飛び立ったりします。焼き鳥が逃げていく、、、と悔しい思いをします。
これからは、サーモグラフィーの時代でしょうか。
シカにこっちを見られても、じっとしてれば人間だと判別されませんが、逆もまたしかり。じっと止まってるシカを発見するのはなかなか難しい…。動いてれば話は別なんですけどね。
サーモも欲しいんだけどなぁ、結局今猟期までに買うのは無理でした。そこまでお金が回らない…orz