動画で見るエクストリーム擬態。これが野生動物のステルス性能。
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最終更新日:2017/02/09
狩猟よもやま話

忍び猟で大物を狙う時に壁になってくることのひとつが、動物の擬態能力。
今では野山に天敵らしい天敵が存在しなくなったシカやイノシシですが、はるか昔からの自然淘汰によって研ぎ澄まされた「大自然に溶け込む能力」は未だ失っておらず、我々ハンターを悩ませることもしばしば。
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去年の2月に「狩りバカ日誌 2015年12月30日 狩り合宿初日」で、鹿師匠に聞いたシカの発見方法に少し触れてはいるものの、この図の形だと、シカはすでにこちらに気づいている状態。こちらが先に気づくのが理想ですが、それがなかなか難しいのです。(´・ω・`)
彼らの毛皮の色はよく考えられていて…というか、目立つ色のシカは狼がいたころには早々と捕らえられて遺伝子を残すのが難しかったことから、今では突然変異以外では見かけない。ということなんでしょうね。
自然の風景に溶け込んでいる野生生物のステルス性能がどんなものか。今日はおもしろい動画を紹介します。
ロケーションはガレ場まじりの草地。動画が始まって数秒は平穏な時間が流れていきます。
しかし、9秒過ぎあたりで画面中央やや右上あたりに着弾の土煙が上がると! この狭い画面から急に20頭ぐらいのヤギがぶわっと現れて右の方へ逃げていくのです! どこから湧いた! Σ(゚д゚;)
確かに茂みのなかに隠れているやつも多いとはいえ、最初から見えてるやつも、何度巻き戻しても数ある岩のひとつにしか見えません。
画質があまりよくないのは確かなんですけど、でも早朝の薄暗い森で50m以上の距離があるようなら、見え方はこの動画とそう変わらない…どころか、実際の森の方が見えにくいような場合だってあります。明るいは正義。

見えにくいなら拡大すればいいじゃない。
ということで、持ち運びの邪魔にならないようコンパクトな単眼鏡を導入しています。
左は静的スラッグ射撃でスポッティングスコープ代わりに使っている廉価な単眼鏡。安いだけあって見え方はイマイチですが、静的射撃ということで動かない物を見るには十分です。スポッティングスコープ高い。
右のものはちょっといいやつ。もらいものの商品券で買ったものです。今6000円もするのか、当時は5000円の商品券でお釣りが来たような気がする…。
レンズものは値段相応という言葉がありますが、こちらは1000円もしなかった左の単眼鏡より明るくてクリアな画像。世の中ゼニですなぁ。orz
単眼鏡は双眼鏡より小さくて山歩きには便利な反面、視界は双眼鏡より狭くてどこを見ているのかわからないことも。使いこなすには慣れが必要になってきます。僕はまだまだ慣れてるとはいえないレベルです。(´・ω・`)
まぁでも、こういった道具でも使わないことには獲物の擬態を見抜くのはなかなか困難なわけです。僕の腕では使っても難しいぐらい。カモやキジのオスはだいたい派手でいいんですけどね。
そんなこんなで、猟具の試行錯誤や獲物の発見方法、擬態見破り法の追求はこれから先も続くのでした。
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Comment
この動画はすごいですね!何度見直しても、分かりません!!
田園地帯を歩いていると、突然、雀の群が目の前をばー!っと飛び立ったりします。焼き鳥が逃げていく、、、と悔しい思いをします。
これからは、サーモグラフィーの時代でしょうか。
シカにこっちを見られても、じっとしてれば人間だと判別されませんが、逆もまたしかり。じっと止まってるシカを発見するのはなかなか難しい…。動いてれば話は別なんですけどね。
サーモも欲しいんだけどなぁ、結局今猟期までに買うのは無理でした。そこまでお金が回らない…orz