狩猟関連失敗談その5 絶対に使ってはいけない防錆潤滑剤 (空気銃)

公開日: : 最終更新日:2016/10/17 狩猟関連失敗談

どくろ

何につけても形から入るタイプなspinicker。

狩猟に関しても誰にも相談することなく(はじめは相談できる人が周囲にいなかった、というのもありますが)半分は思いつきみたいな形で開始し、自分の中にある猟師の形を追い求めた結果、実用上はとても使いにくい道具を買ってしまう。なんてこともありました。

形から入る、相談できる人がいなかった。銃を手にした頃はそんな環境でやってましたが、そういったことが原因で引き起こした失敗が、実は他にもありまして・・・ orz

WD-40と空気銃

hunting master AR-6

僕が初めて手にした銃がこれ。空気銃のAR-6。

ハイパワーかつ製造元が韓国のエバニクス社ということで韓国製の重いペレット(25grぐらいの、ユンジン?だったかな)を使えばそれなりにまとまる。といった話も聞いたことがありますが、僕の環境ではどこに当たるかわからない上にすさまじい爆音を発する困ったちゃんな空気銃でありました。

この銃が手元に届いた頃こそ、上記にある「形から入る(これは今でもですが)、相談できる人がいなかった」状態のピークでした。

WD-40

当時、どこから仕入れてきたのか、僕の頭の中には「銃の防錆にはWD-40が最高!」という知識がありました。こいつであちこちを磨き上げればよいと。

ということで、初めての銃が到着したその日はうれしくてうれしくて、WD-40を空気銃のあちこちにスプレーしまくって磨いてました。HAHAHA!

絶 対 に や っ て は い け ま せ ん 。

まぁ、直接スプレーせずにウエスかなんかにとってから銃身の外側のみを拭く、とかならいいかもしれませんが、機関部なんかにもおかまいなしにスプレー、なんてことはしない方がいいでしょう。

というのも、空気銃には高圧空気のパッキンとしてゴムや樹脂性のOリングが多用されていますが、WD-40やKURE5-56といった浸透性防錆剤に含まれている石油系溶剤はそういった材質のものに浸透してボロボロに劣化させてしまうのです! そうなると当然、空気漏れが発生します。

プラモを作ったことのある人ならわかるかもしれませんが、瓶に入っていて、キャップについたハケで塗るタイプの接着剤。あれを発泡スチロールにつけるとあっというまに浸食されて溶けていきます。それと同じような作用です。

でも、今ならそうなのかとも思うけど、てっぽう始めた当時はスプレーの材質とか空気銃の構造なんて気にもしてなかったから・・・ (´・ω・`)

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狩猟用空気銃の救世主、TRI-FLOW(トリフロー)

トリフロー

詳しい人にいろいろと助言をもらった結果、シリコン系オイルが狩猟用空気銃のメンテに向いているとのことで、今では空気銃の防錆潤滑にはTRI-FLOWを使っています。

特に重宝しているのが、狩猟シーズンオフなど、しばらくの間撃つことなく置いておく場合などの銃身内の防錆。

こいつを銃身内に吹いてクリーニングペレットを通してから保管しているおかげで今年も快調! その後に撃つときは、オイルの成分が飛んでしまうまで数十発は着弾がずれるので調整は必要になりますけどね!

(銃身内の防錆といえば、以前は銀座銃砲店さんに米軍御用達のすぐれた銃身用の防錆具があったそうなのですが、問い合わせてみたところ今ではもう扱っていないそうです)

こう書くとなんかWD-40が悪者のようですが、ゴム製のOリングなんか使われていない装薬銃の手入れにはWD-40は強力な相棒。M870の手入れには大活躍しています。適材適所ということですね。少しのことにも先達はあらまほしきことなり。

以前の僕のように先達がない場合は、我流でやるよりは空気銃に詳しい銃砲店さんにアドバイスを求めるのがいいかもしれません。

AR-6を売却せず廃銃にしたのは、当たらない銃を誰かに押しつけたくなかったのと、WD-40を吹きまくっていた負い目があったから。

これから2種猟銃での狩猟を始めようと考えている方は、僕の失敗を他山の石としてください。(´・ω・`)

(※今ちょっと調べてみたら、こんな情報がありました。これをもっと早くに知っていたら・・・ orz)

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Comment

  1. 藤屋 より:

    防錆剤や潤滑油も「拘れ」ばキリが無いですね。銃身内も「綺麗過ぎず汚過ぎず」と言われますし。米軍関連で言えば、「ワコーズのフッ素オイル105」が(デュポン社GLP105)スナイパー御用達らしく良いみたいです。ちなみに私は全Oリングを国産のフッ素ゴムに交換してます。それも、暇なので年2回です。

    • spinicker より:

      こだわり。あるようなないような。僕の場合は強いて言えば「獲れるかどうか」ですかね。獲物が獲れりゃ他のことはだいたいどうでもいいです。スコープもミルドットのないただのクロスラインです。60mぐらいまでならそれでも当たるし獲れるんですもの。。。(´・ω・`)

      年二回交換ですか、完璧ですね。僕のレインストームは1回目の更新を迎えましたがまだ一回もOリング交換してません。この猟期終わったらさすがにオーバーホールに出さないとなぁ。いくらかかるんだろう。(´;ω;`)

  2. ltchughes より:

     それはそれは、大変な目にあってしまいましたね。私はあらかじめ師匠に注意を頂いていましたので、有機溶剤なしのシリコンスプレーを探しました。

     ユーチューブで銃砲店やパーツメーカーの動画を見ていますと、シリコンスプレーを使っている場面を見かけます。それと同じものをアマゾン出探したり。

     もう、猟期は目前ですね。さらなる成果レポを楽しみにしています!

    • spinicker より:

      最近でこそちょっとずつyoutubeも見るようになってきましたが、以前はなんとなく敬遠してました、youtube。探せば参考になる動画もいっぱいありますよね。

      今月の1日からシシ猟には出てますが、空気銃のカモ猟から狩猟を始めた人間からすると、「猟期解禁」というとやはり11月15日なわけで。ふつふつとたぎっています。

      日曜解禁ですが、居ても立ってもいられないので、まだ行けてなかったいつもの猟場の見回りを解禁一日前に行こうかと考えています。解禁の24時間前に見回りってwwwあんまり意味ないけど行きたくて仕方ない! (゚∀゚)

  3. 藤屋 より:

    http://enlacesarmasdeaire.blogspot.jp/
    ここを訪問すれば、大体の銃の分解図が有ります。レインストームを見るとトリガー周りの小さなスプリングを触らなければ誰でも通常メンテとしてOリング交換出来そうです。専門店に出せば今年から値上げして2万超です。ブリーチのOリングは5mmのアルミパイプを入れるか、クリーニングペレットを詰めてOリングが奥に逃げないようにコツが必要ですが。

    • spinicker より:

      おおっ! レインストームの分解図! これさえあれば・・・と思ったら、部品多いっすね。M870のパーツなんかトリガー内部を除いたら5つぐらいなのに。。。こんなにあったら、紛失するか組み立てられなくなる自信があります。(;≧▽≦)

      あと、どうしても触れそうにないのが高圧空気のシリンダーです。なんか黒ひげ危機一髪みたいなというか・・・
      一度目の前でお手本を見せてもらえたらできるかもしれないですけど、自力オンリーでやれる自信がないっす。(; ・`д・´)…ゴクリ

  4. monndou_n より:

    こんばんは。私も、形から入るほうです。銃は、上下2連と決めていましたが、師匠から、大物猟するなら単身銃と言われまし。
    ケミカル系の選定は、なかなか難しいですね。会社でも、説明書を読まずに何でもかんで使う人ばっかりです。アクリル板をパーツクリーナーで拭いたり、1本数千円するスプレーを惜しみもなく洗浄に使ったり。大丈夫かいなと思う時は、多々あります。

    • spinicker より:

      僕も最初はM870か、もしくは上下のスポーティング銃を検討してました。最終的にはあのポンプアクションへのあこがれが勝ってM870にしましたが、今のところは気に入っています。(・∀・)

      僕もどちらかというと説明書はわからないところが出てきてはじめて読むタイプの人間です。直らないでしょうかねこの性分。ずぼらが改善する薬が発売されないかなぁ。orz

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