狩猟やジビエを通じて、人生の血肉を得たり得なかったりするwebサイト。貧乏がなんだ!
実は、ネットでもリアルでも、「バンを食べた」という話を聞いたことがないんですよねぇ。僕のアンテナが低いだけでしょうか? うちの師匠はゴイサギすら食べたことがあると言ってましたが(ちなみに「小骨が多くてうまくない」そうです)、バンを食べたという話は聞いていません。うまいのかまずいのか、ちょっとドキドキ!
材料(2人前)
バンは奈良県ではあまり見かけることがなく、人間を見かけるとすぐに姿をかくしてしまうので、なかなか獲れなかった鳥でもあります。
さて、これはアイリスオーヤマのフードシーラーでパッキングした状態のバン。web図鑑などでは「キジバト大」という記述がありますが、この個体はそれより一回りは大きい。得した!
お わ か り い た だ け た だ ろ う か ?
そう、めっちゃ脂のってます! 現場でワタ抜きしてるときも、とくに臭みはなかったし腸の内容物は緑っぽかったし、草食メインの食性とみた! 味は期待できそう!
下味用調味料をいっしょくたに入れてまぜたら、小さめの一口大に切った身を投入。調味料にからめて15分ほど放置し、下味をつけます。
そこへさらに溶き卵を追加、再度まぜこんでこれまた15分ほどおきます。
小麦粉をまぶします。
・・・さっきからなんかえらそうに指図してますが、要するに唐揚げです。みなさんなりのやり方があれば、その通りにしてくださって結構です! ただ、「ジビエは小さめに切る(市販の肉より固いので)」、「火を通しすぎない(固くなる)」という2点を意識してもらえればいいかと。
エゾシカとんかつ風なんかでは二度揚げしましたが、今回はあれよりはかなり小さく切っているので、一度揚げで対応します。160~170度の中温の油で揚げます。色合いを見ながら、3~4分間火を通します。
-食後の感想-
・・・うまい。うまいぞ。バンうまい!(゚д゚)
水鳥ながらよく歩く生態ということで、味としてはカモとキジの中間、からちょっとキジ側へ寄ったような感じ。下味のしょうがとにんにくがよくマッチしていて、ごま油の使用も正解だと言えるんじゃないかと! (後味に血の気配がしたのですが、これはたぶん僕の不手際だと思います)
あと思ったのは、この鳥は体格というか骨格から見ると、取れる肉の量が多いんじゃないか。ということです。なんせキジバトより一回り大きいぐらいの体から、(かろうじて、ですが)二人前の唐揚げが作れたわけですから。水鳥にしてはムネもモモもバランスよく発達していて、どっちも使いやすいというのも言えると思います。
まぁ、獲ったのも食べたのも今回が初めてなんであまり決めつけてもどうかとは思いますが、ここまでクセがなくて食べやすいと、この個体がたまたまそうだった。と考えるのは不自然な気がします。そのへんを確認するためにも、また獲ってみたいと思わせる鳥です。次はしゃぶしゃぶなんかにしようかな!