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鹿肉といえば、代表的な料理はたたきですよね! たたきなんです! 少なくとも、猟師の間ではそういうことになっています。今回は、そのたたきを、鹿肉でもっともいい部位とされる、背ロースで作ってみましょう。
材料(2~3人前)
鹿の肉でいちばんいいところとされるのが、この背ロース。どこで切るかにもよりますが、端から端まで取るとこんな感じで細長くなるのが特徴です。こいつの裏表に、まんべんなく塩こしょうを振ります。
少し多めにサラダ油をひいて、にんにくを1かけほど炒めます。油ににんにくの風味をつけるのが目的なので、このにんにくは後で取り出します。
肉をフライパンに入れ、強火にして上下左右裏表まんべんなく焼き色をつけます。何度も何度も肉を裏返す鹿モモ肉のアロゼとはちがい、たたきの場合は表面を加熱殺菌&焼き目をつけるのが目的なので、数回ひっくり返せば十分でしょう。
焼き色がついたらフライパンから取り出し、2~30分ほどおいてから切っていきます。
それではいただきましょう。薬味は今回、ねぎとにんにく。同じ鹿猟チームの人に以前作ってもらった際に教えてもらったのですが、鹿のたたきには鹿児島の甘口醤油がものすごく合います! 残念ながら今回はないので、砂糖醤油で代用します。
鉄分が豊富に含まれているせいか、深い赤が美しいです。見た目もたたきらしい色で、とてもおいしそうです!
-食後の感想-
さっぱりしたライトな食味と、ザクザクした歯ごたえ。食材としての鹿肉の風味が映える、素朴かつ力強いテイストです。
ただ、肉料理を味わう上で(いい意味での)緩衝材となる脂肪分が少ないので、普通の醤油を使うと味に角が立ちすぎるというか、醤油に負けてしまいます。ここで活きるのが甘口醤油。僕のように、辛みのある生にんにくを薬味に使う人は特にマッチするはずです。お試しあれ!
(※鹿肉の生食で肝炎になったという話もあります。生食、およびたたきにする際には、なるべく新鮮なものを用意した上で、自己責任でお召し上がりください)