生食一秒、後遺症・・・一生。猟師も注意すべき「私を蝕む寄生虫」
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アニマルプラネット
猟師といえばジビエ。ジビエといえば猟師。
狩猟とは切っても切れない関係であって、味そのものというか、猟場探索→狩猟→解体→調理→喫食にいたる一連の行為、またその環境や人間関係のすべてが僕にとっては魅力的です。
なかなかうまく言い表すことができないのですが、狩るだけでも食べるだけでもこの満足は味わえないものだと思っています。
畜産肉のように人間の手で管理されていないジビエを食するにあたっては「生食を避ける」ことが推奨されていて、厚生労働省からも「ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう」というお達しが出ています。シカ肉の刺身がE型肝炎を引き起こした事例はハンターであれば誰もが一度は耳にしたことがあるかと思います。
本事例は、特定のシカ肉を生で食べた4名が6~7週間後にE型肝炎を発症し、患者から検出されたHEVと一部保存されていたシカ肉から検出されたHEVの遺伝子配列が一致したこと、当該シカ肉を全く食べていないか、又はごく少量しか食べなかった患者家族はHEVに感染しなかったことが確認され、特定の食品の摂食とE型急性肝炎発症との直接的な関係が確認された最初の事例とされています。
肝炎などへの感染と同様に気をつける必要があるのが寄生虫の存在。
畜産肉であっても生食用として供されているもの以外避けた方がいいのは間違いないところですが、人の手の入っていないジビエであればなおさらです。
それを思い出させてくれるのがスカパーのドキュメンタリーチャンネル、アニマルプラネットの「私を蝕む寄生虫」という番組。体を寄生虫の住みかにされ、重篤な症状・後遺症に冒された人たちの身の毛もよだつエピソードが山盛りです。。。(((( ;゚Д゚)))
この番組で紹介される症状は寄生虫生息地域への旅行が引き金になっているケースが多いですが、それは野生動物と相対する機会の多いハンターが安心していいという理由にはなりません。シカやイノシシにもよく寄生しているマダニは、日本でも40名以上が命を落としている重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を媒介します。
知らないうちに寄生虫に体を蝕まれてしまった驚きの体験談を検証するシリーズ第2弾。寄生しても時間が経ってから威力を発揮する寄生虫のケースを紹介。25歳の女性の内臓に密かに巣食い続けていた寄生虫とは?ニューヨークでは、脳を蝕む寄生虫との闘いが始まる。アフリカ旅行から戻った男性は、皮膚の下や眼球の中にうごめく影に怯える。
目の中に寄生虫とかやばいヤバイ、考えただけでゾッとします、まちがっても見たくないですね!
ということで人間の眼の中に寄生した虫がうごめいている動画を探してきました。遠慮なくどうぞ。 ^ ^
アニマルプラネット「私を蝕む寄生虫」では、眼球はもちろん脳・皮膚下・内臓など、人体のいたるところに寄生してしまった昆虫と人間との戦いをあますところなく見ることができます。おしりかじり虫とはレベルが違うのです。
実をいえば僕も過去にはシカをタタキで食べたりしたことがありますが・・・。もう・・・いいです。やめます。考えただけで体がかゆくなってきた。そこまでして生で食べにゃならんもんでもあるまい。orz
ジビエ喫食の際にはしっかり火を通すようにしましょう。ナウいヤングなハンターとの約束です。
それでもまだ生食がしたくなった貴方は「豚肉 寄生虫 中国」で画像検索をくらえ☆
(※かなりの破壊力です、閲覧注意)
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Comment
これねぇ・・・若い猟師に言っても言う事聞かずに鹿の刺身食いまくってますね。何をするのでもナマは怖いですねぇ
僕はナウいヤングですがもうタタキ食べません。寄生虫とか感染症とかを持ってるシカをその場で識別できる技術が実用化されたら別ですが・・・されないでしょうしねぇ。タタキとかナマ鹿はうまいんだけどなぁ。(´・ω・`)
調理と言う智恵を持ってるのが人間です。火を通すとうま味や栄養素を壊すとか言いますが、それを調味料と腕で料理にするのでしょう。ナマはいけません。あれもナマは後々後悔します。チ~~ン。
火を通さず食べるより火を通したうえでおいしく食べる方法を模索するべきですね。僕もあれこれとがんばっている途中です。あれをナマでする相手はいませんが!(・∀・)
生食は本当に良くないですね、私の所属してるしし狩りのグループのベテランの方で一昨年ししのE型肝炎にかかった先輩がいますし、以前ししのおなかを処分してる時に回虫が蠢いてるのを見たことがあります怖いですねー。
獲物では見つけたことないですが、魚を捌いていてうにょうにょしてるのを発見したことはあります。日本は刺身の文化があるからジビエでも同じようにしてしまうのでしょうかね。
ちょうど1ヶ月前に、某ジビエ料理の店で鹿肉のレアステーキを頂きました。表面が焼けてるかなて程度で、中は生でした。正直、めっちゃ美味しかったのですが…。お店ですから、何らかの処理はしているのでしょうけど。
師匠達は、ちょっと食べてみて、下痢しなかったら、次の日にいっぱい食べるとか言っておられましたが、自分は真似できません。
ううむ。料理店はプロだとはいってもたまに食中毒なんかもあるわけだし、鹿となるとやはり火を通した方がいいように思います。たしかにタタキとかうまいですけどねぇ。(´・ω・`)
寄生虫はイヤですが…
肝炎て、具体的にどうヤバイんでしょうかね?
A型肝炎と類似しているということで、A型肝炎に感染したことのある人の話をまとめると、微熱・倦怠感・食欲低下が顕著で、周期的な下痢もあったそうです。「風邪とインフルエンザの中間」と表現してました。それが半年ぐらい続いたと。
それでもきっちり治ればまだいいんでしょうが、劇症化したり慢性化したりとなると難儀ですね。確率は低いようだけど、実際になるかならないかは試してみないとわからないという。。。あとは肝臓外の症状を誘発することもあるそうです。
E型肝炎の慢性化、肝外病変について
あとは「猟師はタタキやなんかで食べてるらしいし大丈夫だろ」なんていう風潮になったりすると罹患者は増えるだろうし、そうなるとジビエ=危険ってレッテルがつくかもしれないし、猟師こそそのあたりきっちりやるべきかなーと思ったりします。
一応、牛のレバ刺し(関西では生肝・ナマギモっていいますね)を生で食べていた過去に何か発症したことはありませんでしたが、今ではお上の指示を守ってもちろん食していません。
そういう時に代用品として豚のレバーを生で提供していた店がありましたし、現在もあるようですがあれは本当に自殺行為ですよね。自己責任ではありますが、これから先、発症後の治療や医療費など、生食の代償は大きいです。
かく言うわたしも鶏のささ身や鶏の肝を生で食べることがたまにありまして…よほど新鮮であっても鮮度と菌は無関係なのですよね。
ささ身は塩をして昆布で締めたり、さっと湯にくぐらせてとりわさにするなど、多少は考えていますが、砂ずりや肝の刺し身はなかなかやめられません。
馬肉の生食は問題がないとはいえ、毎回馬刺しは高くて無理だし、鹿刺しも冷凍品をたまーに食べる程度ですね…冷凍品は鯨みたいに血だらけですが。
一時の快楽を追求する価値を見極めないといけませんね。(^_^)v
寿司とか刺身とかいう悪しき前例?があるので事態は複雑ですね。日本人はナマ大好き人間ということですか。( ̄∇ ̄;)
>>一時の快楽を追求する価値を見極めないといけませんね。(^_^)v
ということですね。鹿のタタキはうまいけど、体を悪くするリスクをおかしてまで食べたいかというと僕の場合「?」となりました。
いやぁ、シシ肉や鹿肉を捕って食べるコトを夢見ていましたが、この記事を読んでからはちょっと、、、
魚介類の寄生虫などは凍結に弱い物が多いようですが、種類によって対応が違いますね。
内閣府の食品安全委員会などが情報発信しているはずですので、ちゃんと情報をつかんで安全に食べたいところです。
狩猟が廃れてた原因のひとつにこのへんもあるんじゃないかと思います。「そんなん食べて大丈夫?」と聞かれたことは一度や二度ではないですし。火を通す通さないに触れる以前にそう聞かれたわけですから、どう食べても安全ではないように思われてるんでしょうね。
お上は「ジビエはちゃんと火を通して食べましょう」と言ってるので、火を通せば大丈夫(のはず)ですよ!(・∀・)