続・モニタの前でえび満月でも食べながらイノシシの居場所を探る方法
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狩猟よもやま話

脱・単独猟におけるイノシシ童貞。
こいつを達成するために今期は今までとはちがう猟場を新規開拓しているのですが、なっかなかシシに出会うことができずにいます。orz
ここまでは以前にこのブログでも紹介した方法で、まずはパソコンを駆使してシシの居場所の目星をつけて出猟していましたが、成果は薄く…
関連記事:モニタの前でえび満月でも食べながらイノシシの居場所を探る方法
そして今回、以前とはまた別の方法でパソコンを使ってデータを集めてみたところ、薄々勘づいていたことが、説得力のある数字として明確に浮かび上がってきました。
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第二種特定鳥獣管理計画のイノシシSPUE(目撃効率)を参考にする

どういったところにホシは潜んでいるのか。
「イノシシ 被害 奈良県」とかそういったキーワードを打ち込んではエンターを押す、といった作業を繰り返しているうちに、「第二種特定鳥獣管理計画」というプロジェクトが各都道府県で進んでいることに行き当たりました。
近年、ツキノワグマなどの地域的に個体数の減少がみられる野生鳥獣がある一方で、イノシシやニホンジカなど特定の鳥獣や外来生物の生息数増加や生息域拡大等により、生態系や農林水産業等への被害が深刻化しています。
野生鳥獣と人との軋轢を解消するためには、科学的なデータに基づく鳥獣保護管理事業を、計画的に実施する必要があります。
これらを踏まえ、人と野生鳥獣との軋轢を解消するとともに、長期的な観点からこれらの野生鳥獣の個体群の保護管理を図ることを目的として、平成11年鳥獣保護法の改正により、都道府県知事が策定する任意計画として、特定鳥獣保護管理計画制度が設けられました。環境省:野生鳥獣の保護及び管理に係る計画制度より
ということのようです。
ちなみに、「その生息数が著しく増加し、又はその生息地の範囲が拡大している鳥獣(第二種特定鳥獣)の管理に関する計画」が第二種特定鳥獣管理計画で、その逆、「その生息数が著しく減少し、又はその生息地の範囲が縮小している鳥獣(第一種特定鳥獣)の保護に関する計画」が第一種特定鳥獣管理計画なんだそうで。
今回のターゲット、イノシシについては第二種の方で取り上げられていて、各都道府県の調査結果をネット上でPDFファイルにて閲覧することができるのです。
SPUEとは?
あまり聞き慣れないって人が多いであろう、SPUEという指標。
これは「Sighting(s) Per Unit Effort」の略で、ぶっちゃけると、「出猟者1人1日あたりの目撃頭数」ということ。目撃効率と表現する場合もあります。
もし僕がとあるエリアに単独で3日間出猟して、仮にシシを1日目は2頭、2日目はゼロ、3日目は1頭見たとしましょう。この場合は3日で合計3頭目撃したので1日平均1頭、SPUEは1.0ということになります。

画像はhttp://www.pref.shiga.lg.jp/d/rimmu/cyoujyuu/files/inoshishi_honbun.pdfより
ネット上の各都道府県第二種特定鳥獣管理計画のデータでは、これらを閲覧できます。こちらは2014~2016年三重県のイノシシSPUEデータ(以下のものも含めて全て銃猟のデータです)。
茶色が1.5以上。2014年から2016年の間、このエリアへ出猟した猟師は1日平均1.5頭以上のシシを目撃した、ということです。
これらデータは、おそらく猟期の終わりに提出する出猟カレンダーから統計したものでしょう。面倒だけどおざなりに記入してはいけないということですね。( ・`ω・´)
続いてピンクが1.0~1.5、オレンジが0.5~1.0、ベージュが0~0.5となっています。どこへ出猟すればシシと出会える確率が高いか、一目瞭然です!
あくまでデータの上では、ですが、猟場を新規開拓する際などの参考にはなるでしょう。

画像はhttp://www.pref.shiga.lg.jp/d/rimmu/cyoujyuu/files/inoshishi_honbun.pdfより
お次は滋賀県のデータ。2014年。ちなみに三重県と滋賀県は僕が移住先として考えている有力候補地です。(・∀・)
グレーが0、青が0~0.1、水色が0.1~0.2、黄色が0.2~0.3、ピンクが0.3~0.4、赤が0.4以上。白はデータ不足につき記載なし。
真ん中らへんは琵琶湖と銃禁が占めているのでドーナツ状になるわけですけど、おおまかな傾向で言うと湖北地方の東寄り、湖南地方全域で高い数字が出ていますね。2.0とか1.52とか景気の良い数字が踊っています。
逆に青のエリアは0~0.1なので、10日間出猟して1頭見かけられるかどうか、という意味。有望とはいえない猟場ということになります。(・Д・)
さて、それでは当地奈良県のイノシシSPUEはどうかというと、

画像はhttp://www.pref.nara.jp/secure/176444/inosisimonita.pdfより
Oh…。数字がかなり小さいですね。最高でも0.15とかです。10日間通って1頭か2頭。スケールが三重や滋賀とはぜんぜん違う。(´・ω・`)
0.15~は0.15以上ということなのでひょっとしたら2とか3とかってことも考えられないことはありません。けど実際に猟場を歩いていると、体感的にもこれらの小さい数字が正しいように思うのです。シカはいっぱいいるけど、シシは痕跡からしてかなり少ない。
僕が重点的に見てきたエリアは最高でもオレンジ止まり。ってことは0.1~0.15。10日で1頭か2頭、100日で10~15頭。
滋賀県の2.0のとこだと100日で200頭、1.52のとこだと152頭。その差は歴然です。なんという格差社会。orz
ちなみにSPUEの他にCPUE(Catch Per Unit Effort)という指標も存在します。狩猟者1人1日当たり何頭の獲物が獲れるかを表した数字です。
当然だけど、CPUEがSPUEを上回ることはありません。「姿は見たけど仕留められなかった」ことはありえても、「仕留めたけど姿は見なかった」なんてことはありえないからです。座頭市かよ。
といったデータから、やはり奈良県はシシ猟にはあまり向いていない土地であるようだ。という結論に達しました。三重県や滋賀県とくらべてしまうと特に…。orz
ううん、どうしようかなぁ。猟期途中だけど、三重か滋賀か、どっちかで狩猟者登録を取ってみようか。10倍近い差が数字として見えてくると、どうしてもそういう気が起こってきます。
奥深いですね狩猟道とは。(´・ω・`)
こういったデータは都道府県によってネットで見れるところ見れないところがあるかと思いますが、公表しているところが多いようです。
検索の際は「第二種特定鳥獣管理計画 イノシシ ○○県」などで打ち込むと、わりとすぐ出てきます。気になった方は、ぜひ一度試してみてください。
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