【猪・鹿・鴨など】銃猟・獲物別狙うべき場所はここだ!【決定版?】
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狩猟よもやま話

当地では10月のはじめぐらいまでは30度近くになってた日もあって、ぜんぜん「猟期近し!」って気分にならず変な感じでしたが、数日前からぐっと気温が下がり、10月中旬に入ってやっと秋めいてきました。
これでやっともうすぐ猟期なんだなぁ、という実感がわいてきました! うんうん。こうでないといけない。(・∀・)
なので今日は、猟期に向けたイメトレの一環として、見たり聞いたり実感したりで得た「銃猟時に狙うべき獲物の部位」を整理することにしました。
(※空気銃は一般的な5.5㎜30ft ⁄ lbでペレットは18gr、装薬銃は12番のスラッグ弾で想定してます!)
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大型鳥類の場合
狩猟の世界に足を踏み入れるきっかけとなった空気銃猟。の、メインターゲットが大ガモ(マガモ・カルガモ)とキジ。こいつらは狩猟鳥ではカワウに次ぐぐらいの大きさです。
でかいだけあってタフだというのはよく言われていることですが、どこに当てればゲットできるのか?

wikipediaより
僕はほとんどの場合、頭か首元のどちらかを狙っています。
ただ、無傷の頭骨は骨格標本として引き取ってもらえる場合があり、単に廃棄するよりはこちらとしてもうれしいので、最近はほとんどの場合首元狙いになってました。
空気銃猟では一撃必殺が原点であり基本。首元も頭も命中すればその一発で終わり。状況によっては念のためにとどめとしてもう一発か二発。というパターンが多いです、僕の場合。
でも、射場でのレスト射撃ならいざしらず、猟場ではそう安定した状況でゆっくりと撃てるわけではなく、何より僕は腕もたいしたことがないので、必ずしも一撃必殺とはいかないことも多くあります。
多いのは少しずれて手羽を破壊、飛べなくなった獲物が走ったり泳いだりして茂みに逃げ込むといったケース。こうなるとまずお手上げです。orz

といったことをふまえて、今期はよほどいい条件であれば首元、そうでなければ頭狙いで行く予定。骨格標本にしてもらえればいいのはいいけど、そのためにやってることでもないですし。(´・ω・`)
頭であれば下にずれたら首でこれまたトンコロ、それ以外にずれたらノーダメージでさようなら。となる確率が高く、オールオアナッシングでわかりやすい。
ボディショット(横向きの胴体撃ち)だとどうなるか? と言われると、僕の今までの経験ではなんとも言えない。というのが正直なところです。
まず、胴体めがけて撃ったことがありません。「ボディショットではしとめられない」という話をよく聞くのに、それを実践しようという気にはなれないのです・・・。
データ収集という観点であればやってみるのが一番いいんだろうけど、こればっかりは。(´・ω・`)
次に、しとめた獲物を検分してみた時に、胴体横にのみ弾痕があったというケースがゼロです。
過去四年の間に何度も矢をかけているので、首元を狙ったものが胴体のどこかに当たったことは、たとえ自覚していなくても一度や二度はあるのでしょうが、その状態で回収にまで持っていけたことがありません。
距離がある場合は現場で撃った直後に当たった箇所を断定できないケースも多く、検証としては超不十分なので、大型鳥類をボディショットのみでしとめられるかは未知数としておきます。
(一度、ハシビロガモのメスをボディショット一発でしとめたことがありますが、中型ガモなので今回は除外しておきます)
鹿の場合

wikipediaより
鹿の場合、まず「腹は狙わない」というのが一般的です。
腹は消化器系、胃と腸が大部分を占めていて、これを破ってしまうとニオイがひどいことになります。要は糞の原料ですから。orz
それを差し引いても、ここに当たってもすぐには倒れてくれないのです。半矢→回収不能になる危険性が高い、というわけです。

http://newfuel1.com/htdocs/kariken/densatu.htmlより
この画像でいうと、赤の点線あたりのところに横隔膜があり、それより前が胸、後ろが腹。狙うべきは体の前側。
なかでも、なんといってもまずは心臓。だいたい左足のつけ根やや後ろあたりになります。
そして次に・・・なんと言えばいいのか、脊椎と肩甲骨の交点あたり。×印のところです。
脊椎は脳からの命令を伝える神経の束が走っているところ、腕や足の骨格は走るために必要なところ。多少ずれても、どちらかが破壊されると物理的に走行不能になるわけです。
ただ、どちら狙いでも難点があり、心臓はたとえ命中しても壮健な成体だと100m以上走る場合があり、回収が難しくなるケースがあります。ちょっと後ろにずれると腹だというのも厄介です。
×印のところはどうかというと、これも後ろにちょっとずれると、鹿で一番いい部位といわれる背ロースが傷んでしまいます。一長一短。
もちろん、狙えるのであれば頭や首がいいんだろうけど、動的射撃になることが多い大物猟ではなかなか難しい射撃になりそう。
あんまり急所を意識しすぎても撃てなくなってしまうので、狙える状況であれば、ぐらいでいいでしょう。僕も最初にしとめた一頭は見事に胃を破壊していました。orz
まぁ、それでも食べられるだけの量は回収できるんですけどね。
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猪の場合
過去に所属していたイノシシ猟隊でのこと。
それ以前の鹿猟の経験で上記の「心臓&脊椎+肩狙い 」のことを聞いていたので、僕はドヤ顔で知識を披露しました。ふふん、こういうところを狙ったらいいんでしょ?
すると、こういう答えが返ってきました。
「そんなこましゃくれたこと考えてたらアカン」

http://newfuel1.com/htdocs/kariken/densatu.htmlより
これがシシの骨格。鹿とそう変わりません。
僕はたずねました。なぜ急所を狙うのがこましゃくれたことなのか、と。
それは手負いのシシは強烈な反撃をしてくることが理由でした。
「できるもんならやったらええ、けど中途半端になるのが一番あかん。鹿撃ちより距離も近いから反撃も思ってるより早いど。とにかく撃て。死ぬほど撃て」

その猟隊では実際にシシの反撃にあって大ケガを負った人もいました。
ベテランでもそうなるんだから、新人はとにかく撃て、動かなくなるまで撃て。動かなくなったら重々注意して、遠回りになってもいいから山側から確認に行け。というのがその猟隊での教えでした。
シシのおそろしさを知っている昔ながらの猟師からすると、確かに僕の発言はこましゃくれたことだったでしょう。orz
必ずといっていいほど耳と目の間あたりにぶち込んで一発でしとめる凄腕ライフルマンもその猟隊にはいましたが、僕がその域に達するのはまだまだ先、というか永遠に達しない可能性もあるわけで、やはり矢先に気をつけたうえで「死ぬまで撃つ」のが正解であるようです。
だいたいこんなところですが、そういやクマ撃ちだとどこ狙うんでしょうかね。
ヒグマなんか特にやりそこなうとこっちがおやつにされてしまう可能性もあるわけだし、こわいですね。クマも死ぬほど撃てばいいのかな。(; ・`д・´)
クマの狙点とか、または鹿やシシでも他の見方があればぜひ教えてください!(・∀・)
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Comment
この前の大会で、師匠とどこ狙うと言う話をしてました。
もちろん、ヘッドショットでしょうと言うと、頭は、当たった時に後がエグいと。
師匠は、ライフルなので首を狙うそうです。その他に当たると、肉がめちゃくちゃになって食べれないみたいです。
(まあ、あの方なら、自分の思った所に当たるから。)
他の方は、羽子板が1番いいと言ったました。
とりあえず、自分の目標は、標的に当てる事ですね。
弾速速くてリコイルも12番スラッグよりは小さいライフルであればピンポイントに狙えるような気がしますが・・・幻想なんでしょうね。やっぱり練習次第なんだろうなぁ。
羽子板も考え方としては運動能力を奪うみたいな感じなんでしょうかね。シシこわいからなぁ。僕は死ぬほど撃ちますww