使わなくなった猟具たち その3-カモ回収用ラジコンボート
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使わなくなった猟具たち
必要かそうでないか。道具というものは環境によってもそのあたり変わってきます。常夏の国にスタッドレスタイヤは必要ないですよね。
僕の狩猟環境においてカモ回収用のラジコンボートも、それと同様、必要なものではなかったのでした。orz
カモ猟を主眼に空気銃を取得した一年目、狩猟者登録をしたのはまず兵庫県でした。日本一ため池の数が多いということを知識として知っていたからです。こちらのページによると全国19万のため池のうち、約3万8千が兵庫県にあるのだとか。
(参考までに二位が広島県で約2万、三位が香川県で約1万5千、四位が大阪1万1千、五位山口1万。となっています)
実際におもむいてみると、水場はあちこちにあったのですが、なんせ南河内からだと大阪市や神戸市を越える形になるので、高速道路を使わないと時間が非常にかかる。しかし高速を使ったところで、休日夕方の阪神高速はアホみたいに混雑することも多くて、時間的経済的に兵庫はきびしいな、となりました。orz
その後は鳥師匠のすすめもあって今も通っている奈良県がメインになりましたが、二年目の段階では三重県の西部~北西部も候補でした。あの一帯もため池がわりと多いのです。
が、実地を下見に行くとカモはこんな感じの広大な池によくついていて、超ロングタモ網やカモキャッチャーではとうてい太刀打ちできないと実感したことから、ラジコンボートを回収用に導入したのでした。
理由:MYカモ猟場の水域はだいたい狭い
結局三重県の登録は見送り、手元にはボートが残りました。奈良でも出番はあるだろうと見切り発車的に買っておいたのです。だって楽しそうじゃないですか、ラジコンで遊びながら獲物回収できるんだから!(・∀・)
で、奈良で出番はあったかといえば…ほぼありませんでした。(´・ω・`)
奈良県の可猟区にあるため池って小規模なものが多いのです。大和平野には大規模な池もいっぱいあるんだけど、大和平野一帯はほぼ銃禁。可猟区の山間部にはあまり大きな池は作りにくいということもあるのでしょう。
そういう小さな水場ではほとんどの場合カモキャッチャーか超ロングタモ網で事が足りてしまいます。
それでも二年目か三年目ぐらいまでは「たくさん獲る猟師がいい猟師だ!」みたいに思っていたので、一猟期で20以上のカモをしとめるものの、さすがに食べ飽きて消費ペースがおもいっきり鈍化したことから、大量に獲ることに意味を見出さなくなり、カモ猟では労少なく確実な回収が見込める場所・状況でしか撃たない今のスタイルが定着。
自然とカモキャッチャー&超ロングタモ網の射程内でしか勝負しないようになりました。
ボートは結局、せっかく買ったんだからと、練習がてらカモの回収作業をしていた時に操作をあやまって護岸のコンクリに激突浸水、帰らぬ船に。かなりスピードの出るボートだったので派手にクラッシュしました。(´・ω・`)
ということで、「使えなくなった」が正しい表現かもしれません。でもその後再導入という選択をしなかったので、「使わなくなった」というカテゴライズにしています。
僕の猟場が奈良じゃなくてもっと池が広いところで、それでもカモが食べたかったら、その場合はラジコンボートは大活躍していたかもしれません。実際にボートでうまく回収している人もいるようです。
やはり猟具は実猟を経験した上で、不足を実感してから買うようにした方が、僕みたいに形から入って「とりあえず買っておく」という選択をする場合より金銭的に無駄なく立ち回れるようです。先回りの妄想は妄想で終わることが多いもの。
そう考えると「逸(はや)る心」を抑えるのも猟師のスキルのひとつと言えるかもしれませんね。引き金を引く時も、猟具が欲しくてたまらない時も。( ´-`)
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Comment
猟場が北海道ならまだしも、大阪周辺を猟場にと目論んでいる初心者のクセに、
一発弾専用銃を申請したTontonでございます。
以前の書き込みにて、
長き許可待ち状態下で不安を吐露させて頂いた事もあり、
後日談を報告させて頂きに参りました。
つい先日にようやく所持許可が出ました。
すかさず銃発注、並びに猟友会入会をして参りました。
支部は恐らく違えども、宜しくお願い致します。
さて、
ネット上の見知らぬ先輩方からも、所轄担当官からも、そして支部長からも、
初心者がいきなり一発弾専用銃は如何なものだろか、
と苦言や助言やを沢山頂いてきました。
それをブレずに押し切って来たのですが、
それは「ライフルマンになりたい→忍び猟をしたい」との想いでした。
ただ、全く何も実地経験が無い自分のその姿勢は、
単に頑なであったり、自身の逸る気持ちを抑えられていないのではないか、
と自問自答をする事しばしば。
だけども、
忍び猟用にいいんじゃないか、と自分では思っている専用銃袋を自作中です。
まだ猟場を歩いた事も無いのに…
気にしながらも突っ走っている自分にとって、
spinickerさんからの「抑えるのも猟師のスキルのひとつ」のお言葉が、
何だかズーンと感じた次第です(・_・;
所持許可が下りたということで、おめでとうございます!(・∀・)
発注、ということは…新銃かな? 新品で買える単体弾専用銃というと…MSSかA-BOLTあたりでしょうか。
知り合いの女性猟師も一挺目の装薬銃にMSSを選んだ人がいますが、確かに一般的とは言いがたいですね。
皿割りは皿割りで楽しいものなんで、余裕があれば上下もぜひ!
引き金を引きたい心を抑えるのは大事だけど、猟具を買いたい心は抑えられなくてもべつに危険ということはないのでご安心を!
…ピンチにはなるかもしれませんけどね、財布的に。( ̄∇ ̄;)
所持許可へのご祝辞、有難うございます。
個人特定云々を理由に伏せてみたものの、別にその必要性が無いよなぁ、
と心を入れ替え名称を申しますと、
「SAVAGE」と言うハーフライフリング銃を所持致しました。
所持者の方曰く、有効射程が200m弱(蝦夷鹿・銅弾・非半矢)、
かつ、一般的なライフル銃に劣らない引き心地の引き金機構、との事。
それらを踏まえた上で、
新品価格がA-BOLT等より安価、という捨て難い決め手があって選定致しました。
ご承知の通り、
銃本体が比較的安価だと言っても、その他の銃附随品や会費や税やで、
財布は危機的状況です。
「その分猟果を」となるとイカンでしょうね。
spinickerさんの格言から「発射せずともそれは良し」として、
今期にデビューをしたいと思います。
サベージでしたか、盲点でした。(^∇^;)ゞ
210から220になってよくなったと聞いたことがあります。次の猟期、安全第一でおたがいに楽しみましょう!(・∀・)