狩りバカ日誌 2016年2月21日(散弾銃・シカ巻き狩り)
公開日:
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最終更新日:2016/10/24
狩りバカ日誌2015
雨のち曇り 7℃/-1℃

本日も快調。2週間前と同じく、午前と午後のグループ猟2ラウンドで2頭のシカを捕獲することができた。
これまた2週間前と同じく、午前と午後でしとめたのは同じ人。僕の所には来そうで来ず残念だったが、グループ猟の醍醐味のひとつである「他の待ちから聞こえてくる銃声とその後数十秒の緊張感」が味わえたのでこれはこれで楽しかった! (・∀・)
獲物のうち1頭はかなり大きなメス。解体中に目立っていた、膀胱のように液体で満たされてはいるものの膀胱よりさらに大きい器官は
やはり羊水の詰まった子宮だった。中には胎児が1頭。シカの出産シーズンは初夏だったと思うが、これで何週目ぐらいだろうか。
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慣れというのはおそろしいもので、何年もハンターを、それも銃猟をやっていると、時々「自分は肉を得るために動物の命を奪っている」という実感が薄まってしまうことがある。銃だと人差し指を曲げるだけで獲物を殺すことができる。罠猟の槍での止め刺しのように、手にじかに感触が残ったりしないからだろうか。
しかし、こういったシーンをみると、やはり狩猟の本質というか生きていく上での原則というか、そういったものを改めて思い出す。動物が嫌いでハンターをやっているわけではないのでなおさらだ。

師匠の山荘でしばし談笑しての帰り道。
このように、陽が落ちると奈良県某村では集落のあちこちにシカが出没する。今回は車で20分ほどの区間を走る間に群れ5つか6つ、それに単独行動の個体も含めると、頭数にして40頭ほどのシカに遭遇した。道路に沿ったところを20分流すだけでこの有様だ。
おかげで山だけでなく、集落の中でも植生が偏りつつある。畑なども柵が倒されでもすれば一晩で壊滅的なダメージを受けることも。「かわいい」とか「かわいそう」とかいう感情論では片付けられない問題が山村・農村には立ちはだかっていて、たいていの場合、人間側が圧倒的に押されているのが現状のようだ。
過疎化、少子高齢化もふまえて考えると、僕が猟期に足繁くかよっているこの村も、10年、20年後にはもしかしたらなくなっているかもしれない。
【本日の猟果(グループ)】
発砲 3(うちspinicker 0)
捕獲 シカ2(うちspinicker 0)
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Comment
私の田舎でも、たくさんの鹿が出没し、農作物を食べ荒らします。実際、父が引き継ぎ、私が数十年ぶりに耕した畑も、一晩のうちに鹿に荒らされました。この経験がきっかけで、ハンターを目指したのですが。
町自体は大きな観光地があり裕福なのですが、中心部より遠く離れた一部集落が私の田舎です。地元の人も高齢化が進み、人口は減り続け、小中学校は今年で廃校だそうです。おそらく、人間より、鹿や、イノシシの方が多いのではないでしょうか。
昨今の農村で獣害が気にならないようなところはないんじゃないかという気がしています。どこも大変なようですね。(´・ω・`)
シカもそうですが、草食の大型獣は基本的に大食漢である様子。成人男性と同じぐらいの体重を低カロリーな草を摂取して維持してるわけだし、そりゃ野草より栄養価の高い農作物があれば食べに来るよなぁ。(´・ω・`)
H23年の資料ではエゾシカを除いて260万頭でシシは88万頭だそうです。それをH35年までに半減するのが目標らしいですが、現状のまま推移するとH37年にはエゾシカ以外のシカが500万頭に成るそうです。半減どころか倍増に成らない様に、その一助と思ってるのですが、今の永田町と霞が関ではどうなんでしょう。日本から農業という職業がなくなる日が近いかも。
どう考えてもシカは増えてますよねぇ。僕がまわっている猟場でも、年を追うごとにシカ避けネットや電柵は増加する一方です。たまに
「おっ、ここは去年まであった電柵がなくなってるな。シカ減ったのかな」
と思ったら、その農地は耕作放棄になってたりして。orz