ハンターになってわかったハンターが排他的とか閉鎖的とか言われる理由

公開日: : 最終更新日:2016/10/17 ハンターになってわかったこと

非友好的

自分がハンターになる前は、猟友会とかハンターとかってのは変わり者の集まりだとか、閉鎖的で排他的な人たちみたいに思ってました。今だから言えることですけど。^ ^;

で、なんの因果か実際に自分がハンターとなってそんな目で見ていた組織に入会してみると、「猟友会ってこんなところ―大阪府猟友会○○支部に入会してみた。」でもちょっと触れたとおり、いい意味で期待を裏切られたわけです。うちの支部だけかもしれませんが、とっつきやすい人ばっかり! ^ ^

・・・と思ったのは事実なのですが、あれから数年が経ち、だんだんと当初思っていたとおりというか、やはり排他的なところもあるなぁ。と思える面も出てきました。

今日は「今はハンターじゃないけど、これから狩猟をやってみたい」という人のために、内部から見た猟友会の排他的な一面をちょっと書いてみようかと思います。

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理由1.猟師間での利益の取り合い(≒縄張り争い)

誰しもが自分たちが得た既得権益というものは手放したくないものです、言い方は悪いかもしれませんが。僕だってそうです。(-_-)

そういった気持ちを持つ人間という生物が集まってとある地域で狩猟をしているところへある日突然見知らぬグループが入ってきて、今までは自分たちが独占してきた獲物を横から持っていかれることになったら、これは元からいたグループには面白い事態ではありませんね。

この手の話は、空気銃で鳥撃ちのみをやっていた頃には実感することはほぼなかったのですが、M870を手にして大物猟グループにも加わるようになってからはちょくちょく耳に入ってくるようになりました。

日本で大物猟といえばだいたいは鹿と猪ですが、こいつらは趣味だけではなく、実利の対象としても機能するわけです。肉はおいしいし、プラス有害駆除ともなると補助金なんかもからんでくるしで。

これを自分たちの手におさめておきたい。ということで、他ハンターとのあいだに縄張りが敷かれるわけです。

ただまぁ、この点については少なくとも猟友会の支部レベルでは共猟することですでに話がついているケースが多いようで、新たに争うようなことはあまりないようです。

理由2.ハンターでない人への警戒感→反感

銃を持たない一般の人が銃を持つハンターを警戒するのは当然ですが、実は我々ハンターも一般の人を警戒していることがあるのです! そして互いへの警戒感が反感となり、距離が生まれた、と。

僕の考えですが、この場合は三つのパターンがあります。

ハンターを非難する対象として警戒

現代日本においてハンターはなにかと肩身の狭い存在です。僕ぐらいの世代であればそれがもう普通ですが、今よりもっと世間がおおらかだった頃に銃をとった人にはそうではないようです。

昔は狩猟は今より盛んでハンターも多くて、猟銃の存在にしても、一般的とまではいかなくても今よりは寛容だった。

・・・という時期から現在に至るまでに国の内外を問わず銃が凶器となった凶悪事件が数多く発生し、今となっては「銃を持っている人間=何をしでかすかわからない人間」というイメージにつながっている感があります。

加えて、昔とは比べものにならないレベルの動物愛護意識。これ自体はいいことだと思いますが、そこから派生したであろう「動物を殺すハンター=悪」の価値観。

このあたりがないまぜになっていわば「反ハンター」のような空気が醸成されてハンターに向けられる視線がだんだんと厳しいものになり、狩猟に寛大な時代からのハンターはそれをうまく消化できず反発、背中を向けることにつながった・・・。

先輩方に実際に聞いてみたわけではないので推理とも言えないような推理ですが、僕自身もハンター初年度にカラスを狙っていたときに「アナタッ! 何してるの!」と、意識高い系っぽいクソババおばさまに喝破されたことがあります。

その後10分かそこら直立不動で汚婆様のご高説を賜ったのですが、その間胸中に飛来した複雑な感情を思い返してみると、あながちまちがった推理だとも思えません。なんでそこまで言われにゃならんのだ。と、最近始めた僕ですら思ったほどですから。(-_-)

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猟場での障害として警戒

大物猟は真冬に深い山中でのみ行う。と決まっているわけではなく、地域によっては山菜採り全盛の時期に里山で有害鳥獣駆除があったりもします。僕もこないだ見学してきました。

いずれ参加するかもしれないので自分も銃を持って待ち場で待機しているつもりで観察していると、あちこちでちらちらと人の姿が見え隠れしてました。思っていた以上の人が山菜採りを楽しんでいるようです、猟場のどまんなかで! 釣りの人もいました、そういえば。

こういったケースでは誤射に十二分に留意しなければならないうえ、人の姿に気づいた猪や鹿が想定していた進路を変更してあさっての方角へ走っていってしまい、逃げられる。ということもあります。

・・・となってくると、勝手な話ですが「チッ、邪魔な奴らだな!」と思うハンターが出てくるかもしれません。少なくとも歓迎はされません。

その雰囲気を察した周囲の人たちは、ハンターに「なんだあいつらは」という印象を抱き、ハンターとそうでない人が互いに互いを疎ましく思う結果につながります。そして猟師は身内同士の殻に閉じこもるという構図です。

自分の銃をおびやかす対象として警戒

我々銃猟を楽しんでいる者にとって、銃はアキレス腱ともなりうるものでもあります。ちょっとしたトラブルで取り上げられたりもする、言わば弱点なのです。

一度、狩猟に興味があるという20代の若者と知人を介して話をしたことがあるのですが、なんというか、勢いがあるといえばいいのか、要するに超ウェーイwww系であらせられました。。。

その短い時間で彼の人となりを熟知できるわけでないのは重々承知していますが、彼からの

「他にもハンターの知り合いの人とかいるっしょ? 紹介してもらえたりしません? あと狩りの見学とかできません?」

という申し出は丁重にお断りさせていただきました。必要のない事故やトラブルに巻き込まれそうに思ったからです。それは銃の取り上げにつながるかもしれません。必ずそうなるわけでないのはわかっていますが、無難な道をこの時は選択しました。

この場合も、彼はハンターである僕の態度に排他的なものを感じたかもしれないですね。こっちも顔に出てただろうしw ^ ^; あと5年か10年ぐらいしてもうちょっと落ち着いた彼とまた話をしてみたいものです。

こういったケースはそうそうあるわけではないですが、得体の知れない人を警戒するところはハンターなら多かれ少なかれあると思います。自分の銃を守るために。

初対面であっても、これが相手も鉄砲持ちなら話はまた違うんですけどね。鉄砲持ち≒公安委員会の身辺調査をパスした人間、ですから。人となりについてある程度の安心は担保されているわけです。

最後に、これは過去の自分がそうだったわけですが・・・「なんか排他的だなぁ」と思う時は、同様に自分もそうなっている可能性もあります。

先の若者に対する僕の見方だってそうです。少し会話しただけで彼を排除したわけですから。僕もまだまだ修行がたりません。。。(x_x)

狩猟界の外にいる人も中にいる人も、お互いがお互いに先入観をできるだけ捨てて相手を見ることが大切なのかもしれませんね。個人的には「ハンターをやってます」というだけで「動物を殺す悪い人!」と言われるのがもうちょっとなんとかなればいいと思います。orz

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Comment

  1. よし より:

    猟師の縄張り意識が強いのも事実。
    同じ狩猟税を払っているのにおかしいですね。

    確実に狩猟者は減って行きます、縄張りより若手の仲間を確保する方が苦労する世代ですね。

    • spinicker より:

      なわばり意識が生まれるのも理解できなくはないですけど、今まではそれで良くてもこれからは同じようにしていては狩猟は衰退する一方な気がします。
      オープンにできるところはオープンにして、あとは狩猟に対してネガティブな印象を持つ一般の人にポジティブな面を啓蒙していくことも大事だと思います。世間の理解をもっと得たいところですね。

  2. mimimi より:

     猟師同士の縄張り意識もそうですが、一般人に対しても「ココは俺の領土」という意識が強い気がします。(私のように狩猟を経験していない一般人的視点から見ると)
     漁師もそうですが、「海は自分たちの所有物」という意識が強いと感じています。海は彼らの所有物で有り、他の者は勝手に入ってくるな!!という考え方です。
     
     ただ、狩猟に関係なく、山菜採りの連中にも困ったものです。彼らのほとんどは、街からやって来て勝手に他人の山に入り込んで山をあさる侵入者で、これが行方不明になると山の持ち主を含めた村人総出で捜索になります。そして新聞には「山菜採りに来ていた○○さんが無事に見つかりました」とか。
     
     共存って、なかなか難しいですね。

    • spinicker より:

      考えてみれば一般人に漁業権がないのも変な話といえば変な話ですよね。

      山菜採りもときどき問題になってますよね。「たけのこ掘るな」みたいな看板はよく見ますし、まつたけ山の周りは警告の看板だらけだしw
      ハンターはマイナーな存在なので今のところ「狩猟するな」の看板は見たことありませんが、マナーは守らないとこれからそんな看板を見かけることになるかもしれませんね。

  3. sukapin より:

    まあ、普通の人間は、よほどのことがない限り、猟銃所持申請しないんでしょうが。

    公安身辺調査通過して、何かどえらいものを持つことができて、えらい自分に陶酔している。

    かの、金キロウ(彼の場合さらに、在日感情が加算されている)、梅川共通真理だと思われます。

    公安・警察生活安全課本音では、許可したくないでしおうが。自治体環境吏員・族議員圧力が無視できないんでしょう。ただ、かれら環境族吏員は、殉職・被弾被害者になんと申し開きするのか?公安・生活安全課が許可したんだから、己らは無責任・免責されると開き直るんでしょうか? “猟銃1丁巡査拳銃束でも怖くない!!”テカ。☚銃は我が誇り、我が存在、我が命。

  4. 山奥農家 より:

    ハンターさん
    電波法厳守お願いします。
    川に内蔵捨てないで、山林でタバコ捨てないで
    自分の山は、自分自身で守ってます
    散らかさないでゴミは、もちかえってください

    • spinicker より:

      時々同じハンターの目から見ても信じられないぐらいガラの悪いのがいますね。今までの経験でいうとご年配の方ばかりでした。頭ががちがちに石化して人の意見を取り入れることなどできなくなってる人たちです。

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