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狩りバカ日誌 2015年12月30日 狩り合宿初日

公開日: : 最終更新日:2016/10/24 狩りバカ日誌2015

晴れ 8℃-4℃

奈良県某村

今日と明日は師匠が借りている山荘で僕・師匠・もう一人の猟友の三名で狩り合宿!

「ぼくのなつやすみ」というゲームがあるが、これはさしずめ「おっさんのふゆやすみ」といったところか。なにはともあれ楽しみな二日間である。

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僕の所属している鹿猟隊では、おおむねこういうスケジュールになっている。

  • 日の出~0830 各自で単独猟
  • 0830~ 犬を入れての巻き狩り→昼食
  • 昼食後~1500 各自で単独猟

よって、朝イチはまず単独猟だ!

後に巻き狩り+単独猟が控えているので、体力を温存すべく流し猟でいどむ。

木立の中にいるシカの発見方法として、師匠はその師匠に次のように教わったという。

シカ発見法

森を構成するメイン要素の植物は、基本的に下から上へ向かって生えていて、縦方向への線を形成している。

シカ発見法

ここにシカが入ると、どうしてもその場に不自然な横方向への線が発生する。それを見極めるのがシカを発見する上で一つの手づるであると。

もちろんこの画像は極限までデフォルメしたもので実際はここまで単純ではないが、覚えておいて損はないはずだ。

・・・といったことを思い出しながらサンバーを転がしつつ、木立の中に目を走らせる。

すると、妙な形のものを発見した。切り株のようなものから左右対照に飛び出た突起が目立つ何かの物体。耳をそばだてているシカの顔を正面から見るとあんな形になったような???

距離は60m強。日の出直後の森は薄暗く、あの物体がなんであるかなかなかはっきりしない。じーーーっと見ていると・・・歩きだした! やっぱり! シカだった! (`・ω・´)

銃を依託できる場所までは遠い。あそこへたどり着くまで待ってはもらえないだろう。ここから立射で狙うしかない。撃ち上げ60m強の立射、当たるか!?

ドォーン!

いつぞやと同じように、何事もなかったかのように走り出してすぐ先の尾根向こうへと消えた。

こんな状況でも被弾していないとは限らないのがシカという生き物。運動機能に直接関わるところに当たらなければ100mやそこらは普通に走る、というのは前回シカを射獲したときに勉強済みだ、その場まで行って確認する必要がある。

えっちらおっちらと急勾配の斜面を登っていくと・・・。

シカの毛

!!! 毛が散っている! やっぱり当たってたか!

よろこび勇んでなおも地面を探る。 ・・・しかし、血痕はまったく発見できない。その代わり、少し先の枯れ木に弾痕があるのを発見した。こちらにも血痕はついていない。

ようするに体表をほんの少しかすめて後ろの枯れ木に当たった、ということだ。はずれ! 惜しかった! でも半矢になるよりはいいや。(・∀・)

その後は出会いなく、巻き狩りも不調。犬はきっちり追ってるしシカも待ち場を通ってるんだけど、なんせ人員が3名だけなので待ちのすべては抑えられない。抑えておいた3ヶ所はすべてスルーされて勝負あり。シカの勝ち! orz

単独猟午後の部では、流し猟の行動範囲を広げるべく、去年に下調べをしておいた林道をサンバーで軽く流してみることに。

実はスタックなどでトラブった際の脱出用具がまだ買えていない状態だ。下調べをしているところでないとこわくて走れない。

しかし、林道は下調べをしていても想像以上に恐ろしい道だった!

林道の崖崩れ

去年に下調べした記憶では、PT4WDのサンバーであればなんてことない林道だったはずだが、それはあくまで去年の段階でのこと。

実際走ってみると、去年まではなかった崖崩れが発生していた。わかりにくいが、赤ラインのところが大きく崩落している!( ;゚Д゚)

が、どんなものでもたいていは安全マージンをとって設計されている。今回のケースでも、なんとかサンバー1台通れるぐらいの幅は残っている! 土の中には根が張っていてこれ以上の崩落はなさそうだ、いけー! (≧▽≦)

林道の倒木

と、勢いでなんとか通り抜けた崖崩れのほんの数十メートル先。今度は根っこごと倒れた巨大な杉の木がとおせんぼしていた。これももちろん去年の段階ではなかったものだ。おいふざけんな。

双手突き。寄り切り。上手投げ。猫だまし。サンバーで押す。どうがんばってみてもウンともスンとも言わず、1メートルも動いてくれない。ちっ、ここで引き返すしかないのか。

Uターン場所はかなり戻らないとなかったな・・・。ん? ということは・・・さっきの難所をバックで通り抜けないといかんのか! おいマジふざけんな! ヽ(`Д´)ノ

とりあえず徒歩で戻り、崖下の様子をうかがう。

7~8mぐらいまでは傾斜は緩やかだが、そこから20mほど下の谷底まではこれはもう断崖絶壁。8mまでで止まらなければ良くて大ケガ、悪けりゃ死ぬ。そして重心の高い箱バンは転がりやすい、まず間違いなく止まらない。携帯はもちろん圏外、頼みの綱の無線も応答なし。

Uターン場所でないところで強引にUターンすることも考えたが、崖崩れが示す通り、このあたりの地質は全体的に崩れやすい礫質。崖っぷちギリギリのところへタイヤを持っていくのは崩落箇所を抜ける時だけにとどめたいのでUターン案は採用できない。

・・・バックで抜けるしかない。

ひしゃげた車の中で絶命する自分の姿をリアルに想像してしまった。いかん、こんなイメージを持ったままだと失敗する!

一度車外に出て気を落ち着けることにした。もう煙草は何年も前にやめたが、もしこの状況で手元にあれば火をつけていただろう。

意を決してそろそろと後進を開始、崖崩れ箇所に進入する。

できれば少し進むごとに車から出て広いところから現状を視認したかったが、山側の崖のせいでドアを開けるスペースがなく、外に出ることができない。やむをえず助手席の窓を開けて下を覗き込む形を取った。これは助手席側に体重をかけることで崖のさらなる崩落を助長しそうに思えて肝が冷えたが、こればっかりは絶対に必要な作業だ。

・・・ん! いける! タイヤから崖まで5センチか10センチぐらい余裕ある! これ以上崩れなければなんとかなる!

そろりそろり。途中で助手席側の地面から「ザザッ!」と大きな音が聞こえて心臓が止まりそうになったが、サンバーはどうにかこうにか難所を切り抜けた!

よっしゃああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!! ヽ(`Д´)ノ

車内で絶叫してからハンドルに突っ伏してたっぷり1分ほど弛緩、そして徒歩で戻って画像を撮影。こんな恐い目にあったんだ、ブログに書いて元を取らにゃやってられん! ヽ(`Д´)ノ

改めて林道のこわさと特殊性が身にしみた。昨シーズンの下調べなんかなんの意味もない。そのへんの道とはわけがちがうのだ。

そして状況判断力、特に退く勇気を持たないといけない。車1台分のスペースはあっても崖崩れしている場所は通るべきではなかった。

あとは極力仲間と挑むようにして、単独で行くならどんな局面でもなんとかできるだけの備えと自信と実力をつけてからにするべきだ。

「おっさんのふゆやすみ」初日はなかなか大変なことになったが、笑い事で済む範囲でおさまったことを幸いに、これからのハンター生活に活かすことにしよう。(´・ω・`)


【本日の猟果】
五体満足で帰って来れたこと。と、教訓 orz

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Comment

  1. トキハ より:

    わたしら山仕事を経験した者に言わせると、ちょっとねぇって思います。
    林道って林務作業用の道で一般車が通行することなんか前提にしていません。その山に行き来がない場合や行かない時期は整備されていなくて当然ですし、整備の義務も一般人向けには不要だという考え方です。

    たいがいは市町村の管理で建設課などが修路作業をするのですが、まれには見た目はわかりにくくても個人の林家の私道(作業道)の場合もあります。道幅も軽トラックが通行できる幅程度しか考えていませんし、切り返す場所はドン突きの土場でやればいいし、広くても2トンダンプで材が出せる道幅を確保できればそれでいいわけです。

    林道はあくまでも林業のための道であり、立ち入って何かがあっても責任は負えないと書かれているのが通例ですので、その点を理解の上で進入し利用させていただくという気持ちでいないとおかしなことになりますよ。作業道にしても林道にしてもタダで維持管理は出来ません。私有地に無断で立ち入って、何かがあってトラブルになったらそれはもう本末転倒だと思います。

    四輪駆動でも無理な道(状況)はありますから、予めその場で降りて下見してから通るくらいの気持ちの余裕も必要です。今年は暖冬でそれほどの心配もないと思うのですが、一日中日陰になるところや橋の上もよく県外ナンバーが“まくれる”場所です。普段混雑した道を走っていると、ついつい田舎道でスピードが出ちゃうんですよね、危ないですよ~。
     

    • spinicker より:

      おっしゃる通りでした。運が悪ければ帰って来れないところでした。

      最低でもUターンできる場所に着いたら、次のUターンできる場所までの状況を確認してから進むべきですね。
      一般人が通行する場合は進むことより最悪でも撤退できる状況を確保するべきだと骨身に染みました。

  2. トキハ より:

    :追伸
    このスギの倒木はとても危険な状態に見えます。たぶん、風倒木ではないかと思うのですが、この状態のままになっているということは、山主さんがそのことに気付いていないわけですから、かなり倒れてから放置されたままなのでしょう。

    白く見える石も上から流れ落ちてきたのか、地表から洗い出されたのかはわかりませんが、この浮石ほど車で走る時に気を付けなければいけない物はないです。
    根が残っているので倒れないだろうという先入観も危険で、そこまで倒れたのになぜその状態で止まったかが重要なのであり、土が雨で流れればいとも簡単に一気に倒れることもあります。

    普通はそういう材はすぐに伐倒してしまうものなのです。それがされていないということは管理されていない林道である証拠ですね。
    山側に車幅が取れる余裕があったとしても、石に乗れば滑って木に乗っかってしまうこともありますから、このような場合、地盤が根とともに浮いている場合もありますので相当の余裕が無い限りは通行は避けた方が無難だとわたしは思います。
     

  3. monndou_n より:

    お疲れ様でした。最近の異常気象で、集中豪雨が降って、山は、どこともこんな感じになっている様です。私の田舎でも、道が水路の様に削られたり、大規模な土砂崩れが発生しています。山守ががいなくなっているのも原因なのでしょう。
    林道がこんな状況なら、チェーンソーや、チルホールが欲しくなりますね。チェーンソーなら、1台お譲り出来ますが。

    私も、鹿童貞を卒業する事が出来ました。31日の深夜に箱罠にかかったと連絡をもらい、1月1日に、師匠に指導してもらいながら、解体しました。止め刺しは師匠に銃で撃ってもらいましたが。奈良公園の鹿を一回り大きくしたぐらいのメスジカでしたが、一生忘れることの無い思い出になりました。

    • spinicker より:

      チェーンソーがあれば便利そうですね、性能と値段次第で一台欲しいところです。チルホールは調べてみると高くて買えない・・・。廉価版のハンドウインチ買っておこうかな。(´・_・`)

      鹿童貞卒業おめでとうございます(僕もまだ一頭だけですが)。大晦日にかかって元旦に処理ですか、記憶に残る初猟になりそうですね。これからガンガン獲っていきましょう! (`・ω・´)

      • monndou_n より:

        チェーンソーは、少し難有りですが、それでよければ、タダでお譲りします。2年前までは、動いていました。それから使って無いので現状不明です。刃渡40センチ程度で、メーカーは忘れましたが、有名な海外製でした。ハクスバーナー製のを買ったので、不要になりました。

        • spinicker より:

          まじすか! ものすごく助かります、ありがとうございます。のちほど連絡さし上げたいと思います。m(_ _)m

          • monndou_n より:

            メーカーは、マッカラーでした。本日、田舎より大阪に持って帰って来ました。詳細はメールで連絡お願いします。

  4. 藤屋 より:

    本日の猟果「五体満足・・・」これが一番ですネ。私も普通車四駆が通れるように山主さんの許可貰って、目を着けてた猟場の開拓をやっては見たのですが「ギリギリ」の所が何箇所も有るので挫折しました。ドン詰まりは4tでも旋回出来る様な広場なのですが残念です。

    • spinicker より:

      そのギリギリのところを後先考えずに通ってしまったのが僕です。

      今こうして思い返すとアホなことをしたなぁ、って感じですけど、どうやら僕は猟欲が強すぎて現場で目の色が変わってしまうタイプなようです。自覚できたのを幸いとしてこれからはうまくブレーキをかけていこうと思います。orz

  5. トキハ より:

    チェンソーをいただけてよかったですね。(新品買うと高いですよ)個人的に使う場合は別として、イベントや仕事として使う場合には安全講習が義務付けられていますのでご注意を。(労災の対象にならなくなります)

    ガイドバーが40cmあるのですか?…16インチバーを支障木を切るためだけに素人が初めて使うのは大変だと思いますので、可能ならばバーも短いものにした方が無難でしょう。そんな太いのが倒れている林道なら入らない方が無難ですし、枝払いならまだしも玉切りなら簡単じゃないです。

    修理はどこのメーカーでも同じだろう?って思われているかもしれませんが、いただいたものを確認して修理ができる店を探しておかないと苦労します。一般的なチェンソーを修理ができるお店でも、扱っていないメーカーだと部品が入らないことがあるので、使い捨てになってしまうことがあります。

    森林組合に問い合わせをして、作業者がよく利用する修理店をお聞きすればいいと思いますが、わたしの経験ではスチール・ハスクバーナ・新ダイワ(やまびこ)ゼノア(ハスクバーナゼノア)・共立エコー(やまびこ)・シングウなどは見慣れていますが、マッカラーをお使いの方は存じ上げません。(修理が出来るお店で、そこの取り扱う商品を購入することが多いので、使用するチェンソーメーカーが地域的に偏ります)
    地元大阪か和歌山・奈良の猟場の近くで修理できるお店が見つかるといいですね。

    ガイドバーの曲がりやスプロケットの不具合、ブッシュ類の交換、ブレーキの効きなどを使用前に完全整備をしていただくのが確実です。混合ガソリン(2サイクル)ですから、キャブレターのダイアフラムがまず一番最初にイカレます。キャブをオーバーホールしてもらった上で、使用後の燃料の始末とキャブの詰まりには注意が必要です。長期間使っていないと、燃料が腐っていてキャブの中が混合のオイルで固まっていることはよくあります。

    もちろんソーチェーンの目立ても…この辺は調べることはお得意そうなので、釈迦に説法かな?
    オレゴンから簡単に目立てができるアクセサリーも出ていますしね。
     

    • spinicker より:

      そうなんですよね。ちょっと調べてみたら、僕が思っていたようなお気軽道具ではないようであったので、もったいないけど今回は見送りとさせていただきました。そう出番もないだろうし、宝の持ち腐れになりそうな気もしたので。。。

      もしこれから先必要になった場合は用途に応じたものを自力で買いたいと思います。でも確かに新品高かった。( ̄∇ ̄;)

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もうかりまっかPC01

  • ハンターたる者、常により良い狩猟車を追求するべし! (`・ω・´)

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