サンバーに乗って1ヶ月。エブリイとの違いが見えてきた!
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最終更新日:2018/05/28
狩猟車・猟用車
二代目猟用車・サンバーがうちに来てはや1ヶ月。早いものです。
その間、普段の足として街中を走り、車の引き取り時には名古屋から大阪までの遠距離移動もこなし、猟場ではずるずるガッタガタの悪路も踏破し、この車の性能というか特性のようなものもつかめてきました。
それに伴って、以前に乗っていた、同じ軽バンであるエブリイとの違いも見えてきたので、今日はサンバー(EBD-TV2・グレードは廉価版のVB)とエブリイ(DA64V・グレードはこちらも廉価版のPA)をちょっと比較してみようかと思います。
※あくまでもこの二台を普段の足&猟用車として比較した場合の話です。
エブリイという車
特徴
- 内装・装備(=目に見えるところ)が充実している
- 全体的にソツがない
エブリイという車の特徴としてはこんなところでしょうか。
あくまでも軽バンという枠内での話ですが、内装や装備はわりあい豪華・・・とまでいくと言いすぎかもしれませんが、いかにも軽商用車然とした野暮ったさは少ないですね。同じ軽バンの雄であるハイゼットや後述のサンバーと比べると。
その分、当たり前っちゃ当たり前なんですけど、エンジンはダメダメ。アクセルを踏み込んでから回転が立ち上がるまでのラグがでかい。回り方はがさつ。でもまぁ、そんなところを求められていない車でもありますし。(´・з・)
3年ちょっと乗りましたが、突出していいところも悪いところもなく、平坦な舗装路を普通に走って配送したり車中泊ベースとして利用するにはあたりさわりなく使える車でした。狩猟のことがなければ今でも乗っていたと思います。
サンバーという車
長所
- 何かとスムーズ
- 運転していて楽しい (・∀・)
- 後部座席+荷室がエブリイより広い
- エブリイよりやや悪路に強い
ひとつずつ解説していきましょう!
何かとスムーズ。
これはおもにエンジンの回り方と、5MT車の場合、シフトの入りやすさからくる印象です。軽バンには珍しい4気筒エンジンは気持ちよくシュイーンと回ってくれます。乗用車みたい。シフトもエブリイは特に2速が非常に入りにくかった(2速3速が入りにくい車は多いですね)けど、サンバーは全速スコスコ入ってくれます。
運転していて楽しい
軽バンなのでパワーがないのは仕方ないけど、上に挙げたスムーズさと相まって運転するのが楽しい軽バンになっています。(低いレベルで)意のままに操れます。
エブリイより広い
後部座席を倒してごろっと寝転がってみると、エブリイの時より明らかに広いです。カタログ上の数字は知りませんが、実体験では長さは5cm以上ちがうように感じました。
悪路に強い
エブリイより最低地上高が3センチほど高い(エブリイ150mm、サンバー180mm)のでその分有利ですね。あとは接地性のいいラダーフレームとホイールベースの短さもガタガタの悪路では威力を発揮してくれるでしょう。
実際、同じ猟隊にはエブリイの人もいて、林道走行時に僕がその後ろについていたこともあるのですが、エブリイがしこたま底をこするようなところでもサンバーは何事もなく通過できました。PT4WDも強力です。
と、長所はこんなところ。では短所はというと。。。
短所
- 見た目がダサい。目にしみる
- 装備が貧弱
- ドアの取っ手が貧弱
- 乗り心地が悪い(x_x)
- 高速での横風に弱い
見た目がダサい
そのまんまです。サンバーがいまいち売れなかった原因で一番大きいのがこれじゃないでしょうか。横から見た時の前のでっぱり、切り落とせるものなら切り落としたいです。orz
装備が貧弱
キーレスがない、とかならまだわかるのですが、いくら廉価グレードだとはいえ集中ドアロックすらないというのはどうなんだ。エブリイも廉価グレードだけど集中ドアロックはあったぞ。。。orz
あとは残照式ルームランプ(ドアを閉めるとすーっと消えていく)がサンバーにはなかったり、こまごましたところを含めると装備はエブリイの圧勝です。上級グレード同士だとまた違うかもしれませんが。
ドアの取っ手が貧弱
それぐらい我慢しろと言われそうですが、スライドドアの取っ手は本当にぺらぺらで不安になります。ちょっと力を入れるとバキッと逝きそうな薄さ。
特にあまり開閉しない助手席側はシールのゴムがボディにくっついて力を入れないと開きにくい時があり、遠からず折れるんじゃないかと思っています。(´・ω・`)
乗り心地が悪い
さしあたって一番気になっているのがこれ。特にギャップを乗り越える時。前タイヤが座席の真下にあるので、突き上げ感がまともにケツと腰を直撃してくれます。スピードを落とすことで対処してますが、こればっかりは構造的に対処しにくいところ。
サスをワゴン用のものに入れ替える方法があるそうですが・・・貧乏人向けじゃないよなぁ。(´・ω・`)
高速での横風に弱い
笠取国際射撃場へ向かう際、第二京阪という高速道路をお金に余裕のある時は使うんですけど、この高速道路、設計が悪いのか単に地理的な問題か、非常に横風が強く吹くんですよね。
後ろ荷重のサンバーはトラクション性に優れる反面、そこそこのスピードを出して走る場合は前の荷重が抜けやすく、フロントタイヤの接地感に乏しくなりがち。
そこへ強い風が吹くと、場合によってはまっすぐ走ることすら難しくなるほどハンドルを取られます。そうしょっちゅうあることではないですが、だからこそ気になる点でもあります。
そもそも箱バンは横風に弱い車種ですが、エブリイではここまでひどくはなかったです。
サンバーホイールベースの短さは、狭小路での小回りに貢献する反面、高速時の直進安定性の低下にもつながっています。
結論
悪路を含めた走行性能を重視するのならサンバー、そんなのはいいから普段の使い勝手重視ならエブリイ。と考えると幸せになれるんじゃないかと思います。
サンバーは目に見えないところの開発にお金かけてそう。対してエブリイは目に見える、わかりやすいところを重点を置いている印象。善し悪しじゃなく用途次第ですね。
エブリイもPT4WDでさえあれば、ちょっとした林道程度なら問題ないはず。実際、うちの猟友会支部長もエブリイに乗ってシカ撃ちに行ってます。ハイゼットの人も多いです。サンバーはその二台よりは上でしょうが、そう大きな差はないと思います。
でも僕は、走りに関するところであれば見えないところにでもお金をかけたり、また、軽バンにもこのようにレーシングカーのようなスイープ機能をつけるというスバルの質実剛健かつ遊び心のある心意気が好きです。いらんだろ軽バンにこんな機能www
名古屋のサンバー専門店から中古で買った時点で9万9千キロ、今では10万キロを突破していますが、長く乗っていきたい車です。こんないい車だと知ってたら無理してでも新車で買ったんだけどなぁ。スバルが軽から撤退してしまったからもう買えない。。。(´・ω・`)
まだまだ途中ですが、いちおうは車中泊もできるように改造してあります。
さぁ、今度はどこへ行こうかな!(・∀・)
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Comment
サンバーは、まだまだ作り続けて欲しかったです。6年ほど前に、サンバーの乗用を購入しようとしたのですが、ちょうど生産終了。在庫車しかないという状況でした。4駆設定車が売り切れで、仕方なく他車にした事がありました。今だに、近所のスバル中古ディーラーでは、いい値段で売っていますね。
私は、奈良方面の中古車屋でバッタもんのサンバートラックを買ってしまい、大損をした事があります。
絶滅種ですので、大事にしてあげて下さい。
つかまされましたか。。。それは・・・なんと申し上げてよいやら。(´;ω;`)
新車で買えるものならちょっと無理してでも装備充実したグレードのものを注文して、長く乗りたい車です。高年式のSCつき5MTの4WDモデルなんかはたまに市場に出たら200万円近い値段がついてますね。やっぱり分かる人には分かる良さがある車ですね。
僕はお金がないので10万キロ近い多走行車しか買えませんでしたが、現状はすこぶる快調です。めざせ30万キロ!(・∀・)
昨日も初めての林道を進んで、切替しが出来無く成り「命を懸けて」雨の中バックで出てきました。軽四駆が欲しいのですが、ダイハツOEMは?躊躇してます。
僕も2WDエブリイ時代には、Uターン場所がドロドロで踏み込むことができず、雨上がりの細い農道を延々1キロほどバックで帰ってきたことがあります。(´;ω;`)
現サンバーは要するにハイゼットですからねぇ。悪くないかもしれませんが、良くもないでしょうね。狩猟用軽四輪の定番といえば・・・やっぱジムニーか軽トラ? (・ω・ )