師匠がやられた、死者も出た!この時期の山歩きはマダニに注意!

公開日: : 最終更新日:2016/03/02 登山よもやま話

季節は新緑。今から梅雨前ぐらいまでがアウトドアの遊びにもっとも適した時期かもしれません。^ ^

僕もこれからあちこちへと登山にでかける予定ですが、最近、というか数年前から「マダニ」の刺咬による感染症の罹患が問題として取り上げられてきています。

マダニ警戒 かまれない対策徹底 気温上昇で活動本格化 厚労省が呼び掛け (日本農業新聞)

このマダニにかまれることによって感染する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死者が毎年数人は出ている状況。

しかも、宿主になるイノシシ、シカの増加にともなって、マダニも近年ではより人間の生活圏近くまで迫ってきているとのこと。油断なりません。

大小マダニ

http://www.keyakidori-ah.com/より

右が吸血前の個体。体長2~3mmほど。ですが、満タンに吸血すると左のように! 1cmを超えるぐらいパンパンに詰め込みやがります! は、針で突きたい。。。

僕はまだ今のところやられたことはないのですが、やられた師匠が皮膚科の先生に聞いてきたところによると、

「ヤマダニはマムシに匹敵する毒性を持っている。38度以上の熱が出たら普通の病院では対応できないのですぐに専門病院へ搬送してもらうこと。しかし、今、熱がないので多分大丈夫だろう。一週間は気をつけるべし。リンパ液の漏れはこれだけ皮膚が侵されているので二三日は続く。全治二週間くらい。」

とのこと。蚊やノミとはわけがちがうようです。前述の命を奪いかねない感染症もあることですし。

ダイビングマダニ

http://www.hokusetsu-ikimono.com/より

絶賛吸血中のダニ。ターゲットの皮膚を突き破って頭ごとダイブします。窒息してくたばればいいのに、虫のたぐいは腹の気門で呼吸するのが多いですからね。こいつもそうなんでしょう。(-_-)

気をつけるべきなのは、こういう状態のダニを発見しても無理に引っこ抜いたりしないこと! 体は取れてもダイブした頭が皮膚下に残り、根本的な解決にならないどころか、症状が悪化することもあるそうです。

火のついた線香なんかを近づけたり、ワセリンや液体絆創膏なんかの粘度の高いゲル状物質を上から塗って窒息させたりすると自発的に離れていくといいます。液体絆創膏がいいかもしれませんね、ケガの応急処置にも使えるし。

何はともあれ、山歩きをするなら警戒して損はないのがこのダニってやつです。

登山をしてると地面に腰を下ろして休憩、なんてこともあるでしょうが、その時点でもう取り付かれるリスクが発生しています。ヒルのように頭上の木の枝なんかで待ち伏せしていて、獲物が通りがかると降ってきたり葉から渡ってきたりもあるとか。

前述の肌を出さない格好に加えて、取り付きそうな場所に虫除けをスプレーしておくのもハンター(特に有害鳥獣駆除に従事している)の間ではよくやる対策です。打てるだけの手は打って山へ入りましょう!

※ちなみに、「犬 耳 ダニ」とかで画像検索をしてはいけません。アラフォー猟師との約束だぞ☆

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Comment

  1. mimimi より:

    僕も小さいダニにやられたことがあります。1週間ほど熱が出ました。。。
     
    で、対応なのですが、10年ほど前まではご記載のように窒息させたり焼き殺したりする方法が一般的でした。
     
    何が正解かはよく分かりませんが、2005年と2010年のAHAのガイドラインでは、ピンセットなどでダニを軽く持ち上げ、皮膚が軽く持ち上がった状態でしばらく保持し、ダニが自分から口を離すのを待つとあります。
     
    もちろんご指摘のように、無理に引っ張ったりすると頭と体がちぎれ、頭だけが皮膚の中に残って感染源となってしまいます。
     
    自分では試したことがありませんが、参考までに。

    • spinicker より:

      ノミにならかまれたことはありますが、ダニは今のところないです。でもハンターなんてやってたら一度や二度はやられるんだろうなぁ。。。(-_-)
      AHAという団体?のことは知りませんでしたが、線香も液バンもないときにダニにやられたらその方法をためしてみようと思います。 ^ ^

  2. よし より:

    運が悪ければ感染症になりますが、たいがいは痒みとの格闘でしょうね。
    私も数回やられてます。

    薮に入る時はキ○チョールを防水スプレーのごとくふってます(^^;

    • spinicker より:

      まあ確かに死亡事案も年に数件程度ですからね。不用心はよくないですが、気にしすぎても何もできませんね。
      僕の場合感染症は大丈夫のような気がします。風邪なんかも10年に1回ぐらいしかひきません。ただ、虫にはよく刺される体質ではありますけど。orz

  3. ぴよ より:

    以前、害虫駆除の仕事(かっこよく言うと「ペスト・コントロール・オペレーター」)をしていた時は鳩の駆除以来とかあったんで、トリダニが全身を這い回っていたことを思い出しました(笑)急いでシャワー室で体を洗ったのを覚えています。
    ただ、そのときに狩猟に目覚めていれば、鳩も、ハクビシンも、もろもろお持ち帰りだったんですけどね。今となってはもったいない(>_<)

    • spinicker より:

      鳥のダニって見たことないです。。。「料理人のためのジビエガイド」って本にも「カモにはダニがついている」って書いてあるんだけど、そんなの一回も見たことない・・・orz ぱっと見ではわからないほど小さいんですかね?

      ドバトはどうかわかりませんが、ハクビシンはおいしいそうです。
      「怪しいアジアの暗黒食生活」という本によると、中国ではハクビシンは「菓子狸」と言うそうで、果物を食べて育つハクビシンにバラの香りをつけた酒をしこたま飲ませてから料理すると香り高く仕上がるんだとか。。。(´・ω・`)

  4. トキハ より:

    ダニにはこんな簡単で安価な方法で効果があると…ホンマかいな!

    http://matome.naver.jp/odai/2138524277439941801

    • spinicker より:

      ううむ。効果もそうですが、持続性も気になるところですね。すぐ揮発してしまうような???
      手間もかかるようだし、総合するとやっぱりキンチョールに手が伸びてしまう・・・ ( ̄∇ ̄;)

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