狩りバカ日誌 2017年2月19日(散弾銃・忍び猟)
公開日:
:
最終更新日:2017/02/24
狩りバカ日誌2016
晴れ 7℃/-2℃
入山してすぐにシシの牙かけのような痕跡を発見するも、その後しばらくはこれといった発見のない本日の忍び猟。
この奈良県某市の猟場は、幹線道路からそう離れていない割にはいろんな動物の痕跡をたくさん見られるにぎやかな山なのだが、今のところは空振り続きである。
いつものように、シカの糞などはこんな感じでどこにでも落ちている。探すまでもない。
食性なども影響するのだろうが、新鮮なシカの糞はたいてい緑がかって見える。緑っぽくツヤツヤてらてらと光っている糞が落ちていれば、ついさっきまでそこにシカがいたという証拠だ。
慎重に足音を殺しつつ、周囲の気配をさぐりながらゆっくりと歩く。
進行方向右手には高い尾根、左はゆるやかな谷。その中を通る少し広いスペースを歩いていた時。
\ピッ!/
右手の尾根方面からシカの警戒鳴きが。
目を向けると、数頭のシカが尾根の向こうへ消えるところだった。遅れて1頭、さらにもう1頭が後に続く。
よし。登りやすそうなところを探して後を追ってみるか。たぶん尾根を越えてすぐあたりのところでまだこっちの気配をうかがっているはずだ。うまくいけば矢をかけられるだろう。
意識は完全に右手の尾根とその先へ向いていた、その次の瞬間!!!
\ピャッ!/
まったくのノーマークだった左手のゆるやかな谷、距離にして30mほど先から警戒鳴きとともにシカの群れが飛び出してきた!
あわてて銃を構えるも、5頭、6頭、7頭、8頭…。次々と現れては走り去り、狙いが絞れない! こいつを狙うか、いや、あっちの方がでかい、あ、それより今出てきたやつの方が狙いやすそう。
…と、迷っているうちに矢をかけそびれてしまった。まぁいいか、バックストップが微妙っちゃ微妙だったし。(´・ω・`)
今回も「自分より高いところの獲物には気づかれやすい、低いところの獲物には気づかれにくい」が発動したわけではあるが、それ以前に、左から出てきた群れはなぜその前に右の群れが発した警戒鳴きで逃げなかったのだろうか?
右の群れは足かけ数十秒にわたって3回か4回、大きな声で警戒鳴きを発していた。左のシカも僕から30mほどの距離にいたわけだから、あの大きな警戒鳴きの声が聞こえていないはずはない。シカの聴力は人間以上だ。
なのに、なぜか僕が近づくまでノーリアクションだった。こっちの意識は完全に右の群れに向いている。そりゃ反応遅れるわ。orz
しかし、狩猟をやっているとわからないこと、意外なことだらけだ。だからこそ、面白い。出猟すると毎回のように新しい発見がある。
その後はチャンスらしいチャンスもなく、昼前になった。きれいな水が流れる沢のそばで休憩にする。
今日の昼メシはカップラーメンとおにぎり。
今日の出猟は、今まで使っていたものよりコンパクトな焚き火台のテストもかねている。たたむと手のひらに乗るぐらいの小さな焚き火台だ。その分火力は不足しそうなので固形燃料も持ってきている。
沢で水を汲んで、と。
やはり火力は若干弱い。固形燃料1個、気温4℃で、杉の枯れ葉を追加して湯が沸くまで10分少々。固形燃料は2個使った方がよさそうかな。
しかしこの軽さとコンパクトさ、忍び猟では非常に助かる。これはいいものだ。
しとめたシカの皮を知り合いの狩りガールになめしてもらったものを、座布団としてベルト通しからぶら下げて歩いている。これがあれば下が多少濡れていようがゴツゴツしていようが気にせず座れる。
…ほっこり。(至福)
寒い冬の山、獲物を追う静謐な山中で食べるカップラーメンは仙豆に匹敵する。力がみなぎってきた、もうちょっとがんばるか! ( ・`ω・´)
…が、気合いを入れたからといって獲れるとは限らないのが狩猟というもの。シカの寝屋などをいくつか発見、地図に書き込んだものの、この日は獲物ゲットとはならなかった。orz
猟期も残り少なくなってきた、あと1頭か2頭ぐらいは獲りたいものだ。
【本日の猟果(忍び猟)】
発砲 0
捕獲 0
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Comment
寒い時季の山で食べるカップラーメン、最高ですね(^q^)
体だけじゃなく、気持ちも暖まる様な気がします。(о´∀`о)
下の鹿は、警戒する者(ハンター)が確認できずに動けなかっただけでは? 頭上には注意が向きにくいですから。
此方では、駆除が進んで大きい群れに出合う機会が減りました(T_T)
農家的には嬉しいですが、猟師としては少し寂しいです。f(^_^;
>下の鹿は、警戒する者(ハンター)が確認できずに動けなかっただけでは?
僕もそんな気がします。警戒鳴きは警戒を促すだけで、逃走を促すものではないということでしょうね。谷の影でこちらの姿を確認するまで時間がかかったのかな。
行動食もいろいろ試していこうと思います。いつもラーメンというのもあれなので。おいしいけど。(・∀・)