狩りバカ日誌　2017年1月9日（散弾銃・シカ巻き狩り）

曇りのち雨　9℃／2℃

天候の崩れが心配ではあるものの、本日も出猟。銃と装備一式をサンバーの荷台に放り込んで出発する。車中泊用具は秋からそのまんま積みっぱなし。我ながら大ざっぱである。

この猟場の待ちでは、車から降りてしばらく歩く場所がほとんど。おかげでいい運動になっている。

今日もてくてく歩いていると、伐採＆剥皮された木材の簡易集荷場があった。

ここ最近、この山では狩猟中にあちこちでチェーンソーや斧？の音が鳴り響いている。その方向には獲物は走らないだろうが、もし走った場合、作業中の人がいる可能性が高い。注意しないといけない。

10分ほど歩いて待ち場到着。犬が放たれたという連絡を聞きつつのんびりと熱い紅茶をすする。もし来るとしてもこの待ちにかかるのはもうちょっと後のはずだ。

…が、ここで毎度おなじみマーフィーの法則発動。獲物は準備万端で待ち構えている時には来ない、装備なり心構えなりに隙がある時に限って現れる―

踏みしだかれた枝の音が耳に届いてから大きな雄鹿が姿を現すまではほんの数秒だった。しかも予測とは少し違った方向。

あわててM870を挙銃した時には絶好のポジションはすでに過ぎ去り、60mほど先の獲物へようやく初矢をかける！

バコーン！

射場ではあんなに大きく感じる12番スラッグのリコイルも獲物に矢をかける時にはぜんぜん気にならない。

ドットサイトの向こう、硝煙の煙の先で疾走する鹿のスピードはまったく落ちていない。外れたか、早く、二の矢を…！

･･････････。

くそっ、無理だ。遠すぎるうえに下草で矢先がどうなっているかわからない。

数分後、遅れてやってきた犬が後を追うのを見届けてから、鹿が現れたところを確認してみた。

真っ黒な大鹿はこの急斜面をほぼ一直線に、スピードを落とすことなく下りてきた。等高線と平行に走る獣道は何本もついているので、来るとすれば奥から手前、水平方向に走ると思っていたら…まさか上からとは。

追われている壮健な雄鹿の全力疾走を見たのは今回が初。速いとは聞いていたが、あそこまでとは思っていなかった。敵ながらあっぱれな走りっぷりだった。

手ごわい大鹿はそのまま犬を振り切るかと思われたが、犬はその後1時間以上後をつけながらも最終的には追いつけず逃げ切られたことから、僕の一矢は出血はあるが足が鈍るほどではない、軽い半矢になっていたのではないか。ということで意見が一致した。

奴なら生き延びるだろう。ぜひもう一度会いたいものだ。次は必ずしとめる。

昼からの忍び猟は雨で中止。狩猟談義に花を咲かせつつ、メンバーの一人が連れてきた猟犬の子犬と遊んで過ごした。真っ黒だがこれでも立派な紀州犬である。

今はただの人なつっこい子犬だが、来期には猟場をかけまわって立派に獲物を出してくれるはずだ。

一銃一狗の狩猟にはあこがれるけれども、ぼろアパート暮らしでは夢のまた夢。仕事の都合がつけば田舎で古民家でも買って自分で手を入れながら暮らしたいものだ。(´・ω・`)

【本日の猟果（グループ）】
発砲　1（うちspinicker 1）
捕獲　0