「うまいぞ!シカ肉」書評!
公開日:
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最終更新日:2015/01/22
書評
猪の肉(シシ肉)がおいしいのは有名、だけど鹿の肉ってのはちょっと評価が分かれる。うまい個体はうまいけど、臭いものもある。これは自分でも実際に体験したことでもあります。
そんな鹿肉をおいしく食べるにはどうすればいいか。というテーマを追い求めてたどり着いた一つの答えがこの本でした。
最近はよりジビエをおいしく食べるための情報をいろいろと集めています。「料理人のためのジビエガイド」書評! なんてのを書いたのもその一環ですが、今回のこの「うまいぞ!シカ肉(農文協)」。
この本の特色は、以前の「料理人のためのジビエガイド」と比べると、よりハンターの立場に近い視点から構成されているところ。表紙にも書いてありますが、捕獲、解体、調理から販売までを視野に入れた内容になっています。
料理人というよりハンター向けの内容なので、調理方法にしてもシンプルで難易度の低いものが多く掲載されています。これなら僕でもできそう! 実際、自分の中で鹿肉を食べるときの調理法としてメインの一つとなっているアロゼという調理法も、この本で知ったものです。
鹿肉のことに特化しているのが難点といえば難点。キジ肉もカモ肉もシシ肉も、1ミリたりとも登場しませんw
が、それだけ専門的だということ。かといって難解なわけではなく、大物猟でターゲットにシカが含まれていて実際に食べるつもりはあるけど、実際にどうすればいいかわからない。ある程度はわかってるけど、他にどんな方法があるか知りたい。って方にはおすすめできる一冊です。
個人的評価 ★★★★★★★★★☆(9/10点)
もうちょっと値段が安ければ満点でした、残念!
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Comment
アロゼはどのお肉でもやりますよ~~(*^^*)
鹿って、蝦夷鹿以外美味しい肉が殆ど出回ってないし、火入れが下手だと美味しくないので難しい食材ですね。
下手に手をかけるよりか中華系のスパイスを入れてごった煮にすると美味しいです。
アロゼは便利な調理法ですよね。たいていの形のものに火を通しやすくなるし!
フレンチできる人でも使いにくいんですか・・・。
僕なんか肉ならたいてい好きなんで、鹿臭くない個体ならどう食べてもおいしく感じます。得な嗜好です。^ ^