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はたして猟用車に四駆は必要か?奈良県・和歌山県の場合―

公開日: : 最終更新日:2016/10/18 狩猟車・猟用車

車

狩猟のスタイルを問わず必要になってくるであろうツールのひとつが『原動機付きの乗り物』。猟場が徒歩範囲内でしかも持ち帰るブツの運搬がイージーでない限り、ほとんどのハンターがお世話になるであろうと思われます。

なかでもとりわけて人気の高いのが四輪駆動車。僕も昨猟期前にはあんなのこんなのを書いて散々悩み散らかしたものです。

最終的にはスバルの最終型サンバーバンの5MT・4WDにしたのですが、そういや他のハンターさんって車どうしてるんだろう? 本当に4WDって必要なんだろうか?

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大物猟(山・林道)の場合

日本国土の森林率は67%山岳率は70%とのこと。自然、大物猟の舞台もそういったロケーションが多くなります。

さらに山奥の林道などはひとたび雨が降ると、

サンバーバンと林道

こんなことや、

サンバー4WDvsどろどろ

こんなことになってしまいます。ぬったぬたのどっろどろのズッルズルです。orz

こんな道を先代までの猟用車である2WDエブリイで走ろうものならおそらく即立ち往生でしょう。ためしにサンバーを2WDに切り替えてみるとあっけなくぬかるみにタイヤを取られ前進不能になってしまいました。ちーん。

サンバー4WD切り替え

でもぽちっとなで4WDに切り替えると、当たり前のようにすいすい走る!(・∀・)

細かい説明は省きますが、生活四駆とかフルタイム4WDなどと呼ばれている方式の四輪駆動車は、構造上、切り替え四駆とかパートタイム4WDとくらべると若干悪路の走破性は劣るようです。

信頼できる4WDシステムを搭載した車にスタック脱出キット(スコップ、土のう、チェーン、脱出用ラダー、ハンドウインチ等)を積み、対角線スタックに備えていつでも使えるようにしておけばまぁたいていの林道ではなんとかなる。とはベテラン猟師のお言葉。

しかし、2WDの猟用車でも問題なくシカの単独猟をこなしている人もいます。うちの鹿師匠がそうです。

車で入れない悪路へは足で入り、例年20頭前後の鹿をしとめています。超健脚です。ゆっくり歩いているように見えるのに、いくら急いでもなぜかついて行けません。熟練の技。あれは・・・真似できん。orz

シカの場合はしとめたその場でかなりのところまでばらせるのでこういった方法も使えますが、これがシシだとちょっと難しいかもしれません。ぶ厚い皮下脂肪をできるだけ肉の方につけた形で解体しようと思うと、しとめたその場での作業では不利だからです。

シシ猟の場合は、獲物運搬のために待ちのすぐ近くまで車で入れるようにしておきたいところ。となると、やはり四駆が欲しくなってきますね。僕が参加させてもらっている所も四駆必須な道がとても多いです。

ただし、待ちの場所などによっては乗せてもらえたりもするので、なくてもなんとかなります。が、やはり欲しいですね。(´・ω・`)

鳥猟(里山・農道)の場合

3年目までは実際に2WDエブリイで空気銃で鳥撃ちをやっていたので言えますが、これもなんとかなります。

というのも、鳥撃ちの主な舞台となる里山では道の勾配も山奥ほどではなく、大物猟(特にシシ猟)よりは必要度は低いと思われるからです。悪路でも平らだとかなりマシですからね。

状況によっては回れる猟場・水場にある程度の制約が出てくるかもしれませんが、不自由度でいうとシシ猟ほどではありませんでした。あった方がいいのは確かですけどね。

あと、山奥よりは人通り、車通りがあるので助けてもらえる率が高いです。僕も何度か通りすがりの人に押してもらったことがあります。orz

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その1.積雪

大阪の雪

地域にもよるでしょうが、奈良・和歌山でも山だと積雪はあります。こうなるとたとえ舗装路であっても夏タイヤだとひとたまりもないし、スタッドレスであっても急勾配の上りであれば2WDだと上れません。

大雪の某峠

忘れもしない、2014年2月14日の大雪の日。2WDのエブリイではスタッドレスをはいていても急勾配の峠を上りきることができず、立ち往生しました。四駆であれば問題なく上がれたと思います。

この時が初の本格的な雪道走行で、それまでは

「二駆でもスタッドレスさえはいてればおk (・∀・)」

と本気で思っていたのでチェーンなどの備えもしておらず、なすすべなく3時間ほど車中で缶詰めになりました。

しかし・・・今から思えば立ち往生だけでことがすむ上りでよかった。

初の雪道で下りの怖さを知らずに走ってたら、エンジンブレーキが二輪にしか効かない2WDだと安全に止まることができず、もっと悲惨なことになっててもおかしくなかった!(((( ;゚Д゚)))

その2.落ち葉の積もった側溝

狩猟はほとんどの地域で晩秋~冬にかけてのもの。落ち葉の季節であり、猟場はたいていの場合落ち葉の豊富なロケーションでもあります。

農道や林道にはほとんどの場所で側溝に溝蓋のような気の利いたものはなく、むきだしで口を開けています。するとどうなるか。

側溝落ち葉トラップ

普段はこんな形でおとなしくしている側溝ですが、

側溝落ち葉トラップ

大量の落ち葉が舞い散ると側溝が落ち葉で埋まってしまいます。

こうなるとそこに溝があるかどうかがぱっと見で判別できなくなってしまうのです! 脱輪を誘発する猟師ホイホイです!! これに何回やられたことか!!!←学習しない

実は昨期の初回だったか二回目だったかのシシ猟でも初めて走る林道でこいつに右後輪を食われて途方に暮れかけたのですが、ものはためしと四駆に切り替えて1速に入れてゆっくりアクセルを踏むと何事もなかったかのように脱出できました。(゚∀゚)

基本、この罠は初見殺しのトラップですが、通い慣れたところでも獲物(ほとんどの場合はキジ)を探してキョロキョロしている時の側溝・段差は落ち葉のあるなしにかかわらず十分に脅威たりえます。

2WDだと脱出するために4WDより多くの労力を払う必要があるでしょう。

他にも高低差がありなおかつ鋭角に曲がる上りなども駆動輪の片方が浮いてしまって上れなくなったり、ということがあります。

ただこの場合は最悪でも延々とバックで戻ることはできるので(やりたくないですが)脅威というほどでもないですかね。猟期本番になってこういった目に遭わないためにも事前の下見って大事です。

結論としては「あった方が断然有利だけど、なければどうしようもないというほどじゃない」といったところでしょうか。 ・・・わりと当たり前な答えが出てきた。(´・ω・`)

事前に下見を重ね、無理そうだと思った場所はおとなしく引き下がり、スタックに備えて道具を万端に準備しておけば、2WDでもかなりのところまでカバーできる。と言えるでしょう。

と同時に、4WDでも油断は禁物。ジムニーでもダメな時はダメなのです。僕も財布と相談してちょっとずつスタック脱出グッズを集めているところです。(`・ω・´)

あと言えるとすれば、四駆と同じぐらいに「ガタイの小さい車が有利」という点でしょうか。4WD率とおなじく軽四率も非常に高いです。貨物だと自動車税も4000円で大助かり。

余談ですが、僕がうろついているところには、細い林道を無理くり通ろうとしたであろうランドクルーザーが谷底で錆びついている「ランクル谷」とひそかに名付けた場所があります。

こないだ下見に行ったときにはもう撤去されていましたが、「サンバー谷」とか「spinicker谷」とかを作ってしまわないように僕も気をつけたいと思います。

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Comment

  1. 藤屋 より:

    ガタイの小さい・・です。これが一番!が、幅1500以内の1000ccが有ればもっと奥の上に行けますネ。

    • spinicker より:

      ジムニーのシエラはたしか軽ジムニーのボディに1000とか1300とかのエンジンだったかと記憶しているので、いい感じですね。けどジムニーやパジェロミニはタイヤが大きいせいで回転半径がやや大きいのが残念。

      というか僕は軽四しか金銭的に維持がむずかしいんですけどね! (^∇^;)ゞ

  2. ltchughes より:

     でかいフルタイム四駆、3500CCです。。。

     雪の坂道では、重たすぎて登れませんでした。林道ではUターンできず、バックも脱輪しそうで恐ろしく、大変でした。

     改装時の代車が軽で、林道にガンガン入れました。小さくてパワフルが良いですね!

    • spinicker より:

      >でかいフルタイム四駆、3500cc

      高級車の香りがプンプンしてきます。。。そこまでいくと逆にうらやましい!

      しかし、狩猟をするのであればやはり軽の切り替え四駆があるとちがいますよ。状況が許せばセカンドカーとして軽トラなんかをおすすめします。デフロックつきだと最強!(・∀・)

  3. monndou_n より:

    私は、旧規格の4駆で、デフロック付きの軽トラ(スクラム)に乗ってます。雪はもちろん、山道や、雨の日は、四駆で走る様にしています。一度、雨の日のカーブで(空荷の状態で)ケツが出だして、怖い目をしたので…。過信はいけませんが、四駆は安心ですね。
    その点、サンバーは安心ですよね。うちの田舎では、サンバー最強説があり、車に詳しい人は、だいたい四駆のサンバートラックに乗ってます。最終ロットを予約してまで買った人もいるくらいです。(私は旧規格のサンバーを探して欲しいと言われ、えらい大損をしましたが。)
    希少車種ですので、あまり無理せず大事に乗ってあげてください。

    • spinicker より:

      デフロックつき軽トラ。狩猟用として考えるならこれが最強ですね。

      空荷だと後ろのトラクションが抜けるとは聞いてましたが、そんなことになるとは。たしかにサンバーはリアエンジンなのでその点は大丈夫そう。

      サンバーというかスバルという会社がなかなかおもしろい車作りをしていて、サンバーも軽バンのくせに、イグニッションを入れるとスイープするメーターだとか、めっちゃヒール&トゥがしやすいペダルレイアウトだとか、スムーズに回る四気筒エンジンだとかで運転していて妙に楽しい商用車になっています。悪路もよく走ってくれます!

  4. 田中 より:

    四駆だ二駆だという話よりも、ロードサービスのサービス内容が重要だと崖から落ちかけて思いました。
    農道だということで、でタダ(年会費)で引っ張ってもらいました

    • spinicker より:

      途中で止まってよかったですね・・・。僕も一度獲物を探して路肩のくずれたところを無理に通ってしまったことがあるので、転落の恐怖はよくわかります。もう二度と無茶はしません。orz

  5. 滋賀のくまさん より:

    軽トラ最高です(^o^)v
    獲物、犬、人間?何でもこいです。簡易クレーンも積んでるので一人で大物の回収も
    狭い林道もガンガン行けますよ
    銃を隠す場所がないのが…(^_^;)

    • spinicker より:

      こと狩猟にかぎれば軽トラ最強ですよね。しかもクレーンつきですか。近くにきれいな水場があれば、荷台を作業台にして即シシの精肉にかかれますね!

      座席の後ろに銃を置けるスペースのあるハイゼットジャンボは僕も一時検討しました。ダイハツはなかなか気の利いた車を出してくるイメージがあります。噂だと、次のデッキバンにはハンタースペシャルなグレードがあるとかないとか???

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もうかりまっかPC01

  • ハンターたる者、常により良い狩猟車を追求するべし! (`・ω・´)

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