狩りバカ日誌 2015年2月22日(シカ猟)
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狩りバカ日誌2014
さて、今週から猟期延長戦。奈良県ではシカとイノシシが対象の場合のみ3月15日まで狩猟OKだ。世界一かっこいいショットガン、M870が火を噴くぜ! ( ゚∀゚)
と、気合いを入れて出発しようとしたが、なぜかエンジンがなかなかかかってくれず遅刻ギリギリで到着した今日の巻き狩り。いきなりケチがついてしまった。。。orz
今日は別口の有害で出ている人が多いということで、メンバーは僕を入れて4名。僕以外はベテランばかりだ。
ブリーフィングが終わると待ち場へ向かう。僕がわかる待ち場はまだ二ヶ所しかない。そのうちの一ヶ所に向かう。ここは去年の鹿猟見学の時に師匠が目の前で鹿を仕留めた待ち場でもある。よく通る場所だそうだ。
さっきのブリーフィングで、その待ち場へ向かう途中にイノシシと出くわしたことがある。という話を先輩ハンターから聞いていたのでビクビクしながら歩く。イノシシは気性が荒い動物だ。至近距離で鉢合わせるのはこわいなぁ。
近くの藪がガサッと音を立てたところへ確認もせずにドンッと撃ち込んで人間に当ててしまう、通称「ガサドン」が起こるのはたぶんこういう精神状態の時なんだろうなと思う。
ハンターなら誰しも知識としては知っていることだ、平常時ならそんな判断ミスはしないだろう。恐慌状態が判断を狂わせ、引き金を引かせるのだ。気をつけよう。人を撃ってしまうぐらいならイノシシにつつかれたほうがまだマシだ。
五感をフル稼働して用心しながら歩いたが、イノシシに出くわすことなく待ち場についた。
うーむ、よかったような残念なような。確かにシシはこわいけど、目の前にいるってことはチャンスでもあるわけで。。。でもいないものは仕方ない、当初の予定どおり鹿を待つことにする。
このあたりに鹿が多いことは知っているが、こういったものもそれを裏付けている。湯気の出るようなホッカホカの鹿の糞。
今はやんでいるが、1時間ちょっと前まで小雨が降っていた。でもこの糞はまったく濡れていない。
ということは、この糞は雨がやんでからここへばら撒かれた。すなわち、ついさっきまでここに鹿がいた。ということになる。犬に追われようが追われまいが関係なく、今すぐひょこっと鹿が出てきてもおかしくないのだ。気合いを入れて待とう!
今日はあったかい。これだけ気温が高いと移動時にはすぐに汗が噴き出して困るが、そのぶん待ちのときに寒くなくて助かる。寒いのとあったかいのとどっちがいいかな。どっちもどっちだな。
真冬の森というのは、静謐なようでいて案外いろんな音に満ちている。カケス、カラスのやかましい声。今日はヒヨはいないようだ。
そういった鳥のなかで困りものなのがちいさなキツツキ、コゲラだ。
彼らが木の幹を移動するカサカサ音、枝をノックするコトコト、カタカタといった音は、なんとなく鹿の足音のようにも聞こえる。それがあちこちから耳に届くのだ。ベテランならすぐに判別できるのかもしれないが、キャリアの浅い僕は反応―
バコーン! バコーン!
前ぶれもなく二発の発砲音が轟き渡った!
うおっ、びっくりした! ( ;゚Д゚) すぐそこで鳴った、隣の待ちだな。仕留めたかな? もし外してたら鹿はここを通るかもしれない!
仕留めてたらいいなと思いながら、自分のところに来た場合をシミュレートして挙銃して待ち構える。巻き狩りはこの瞬間がたまらない!
・・・が、しばらく待ってみたものの鹿は姿を現さない。別のウジ(獣道)を通って行ってしまったようだ。しかし、次またいつ出るかわからない。引き続き待ちを張ることにする。
それから30分ほど平和な時間が続いた後、谷の下方、100mほど向こうの杉林で何かが動いた。
ん? 鳥・・・じゃないな、鹿だ!
犬に追い回されて仲間とはぐれたのだろう、メスの鹿が一頭。こちらへ小走りに走ってくる。犬は本隊を追っているのか、鈴の音は聞こえない。
挙銃した状態で近くの木の後ろに隠れ、矢をかける機会をうかがう。近づきつつあるがまだまだ遠い、80mぐらいはありそうだ。50m以内ぐらいまで引きつけたい。が、なかなか寄ってこない。
師匠は「シシとか鹿でもオスの大きいのは馬力があるから直線的に走ることが多い」と言っていた。こいつはあっちへふらふら、こっちへうろうろ。谷を登れる場所を探しているようだ。そのたびに遠ざかったり近づいたり。もどかしくて仕方がない!
そのうち登れそうな場所を見つけて登りはじめたが、まずい。そっちへ行かれると尾根がある、その左っかわの尾根より先へは撃てない。かなり遠いがもう今撃つしかない!
バコーン!
12番スラッグのリコイルが肩を蹴飛ばす。鹿はこっちを2秒ほど凝視してから・・・何を思ったかもときた道を引き返しはじめた。
・・・はずれたな。それはいいとして、なんで引き返すんだ???
理由はわからないがメス鹿は来た道を戻り、今度は反対、右側の斜面を登りはじめた。
・・・よくわからんなぁ。でも下られても左を登られても撃てないわけだから、助かったのは助かった。あそこならまだチャンスがある! 遠いのは遠いけど、撃たないと何も起こらない! 当たれっ!
バコーン!
鹿の足は止まることなく谷を登っていく。くそ、また外した・・・あれ? 移動スピードがものすごく遅くなった。ひょっとして当たったのか?
3発目を撃つにはもう遠すぎる。しばらく様子を見ていたが、どうにも判断がつかない。こないだ射掛けた鹿の群れよりだんぜん遅い。でも遅いながらも着実に登っていく。
なんともまぎらわしいメス鹿は、右側の尾根を登りきると姿を消した。ううん。やはり外れていたようだ。足が遅くなったのはただ単に勾配がきついからってだけだったようだ、残念。
念のためしばらく追ってみたが、血痕も死体もなかった。(´・ω・`)
その後は特に動きもなく終了。前回に引き続きボウズだが、待ち場での立ち位置だとかメス鹿の走り方だとか、個人的には今日得た経験は大きい!
ボウズになる確率の低い鳥撃ちもあれはあれでいいものだが、大物猟はそう簡単には獲れないからこそ創意工夫する。今度こそ! と、次の猟がより楽しみになる。
装薬銃を取ってよかった、去年までならもう終わっていた猟期が1ヶ月延長される上に、手ごわいターゲットまで登場したわけだ。これは燃える、やっぱりハンターでよかった! (*゚∀゚)=3
【本日の猟果】
発砲 2
失中 2(シカ)
捕獲 0
【本日の経費】
ガソリン代 約1200円
弾代 460円(12番スラッグ弾×2)
合計 1660円
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Comment
M870、かっこいいですね!
私もぶっぱなしてみたいものです(免許もってなので無理ですが)。
一度は海外で体験してみたいですけどねー。
反動はいかがなものでしょうか?肩とかいろいろ痛めませんか?
ありがとうございます! 実猟での使い勝手はこれからわかってくると思いますが、現状では満足してます。^ ^
クレー用散弾のリコイル(反動)はそれほど大きくないですが、12番口径なので単体弾(スラッグ弾)のリコイルはかなりキツイですね。獲物めがけて撃つときはアドレナリンが出てるのであまり気になりませんが、射場で練習するときはかなり身構えてしまいます。
とは言っても、正しいフォームでしっかり頬づけと肩当てをすれば、成人男性なら大丈夫だと思いますよ!