僕が思う狩猟に向かない人と、やめていった人の特徴
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最終更新日:2019/07/22
狩猟よもやま話

一昔前よりは「ハンターをやってみる」という選択肢が目に入りやすくなり、実際にそれを選ぶ人が増えてきた。といった局面を迎えてから数年が経過しました。にもかかわらず、少なくとも当地では、ハンターが目に見えて増えたという実感はありません。
新しい人をちらほらと見ることはあるものの、思ったより少ない。僕のいるところでも、僕以降に入会したのは一名だけです。
実は厳密にいえば、入会は二名あった(どちらも二十代男性)んだけど、うち一名は早々にやめてしまったそうで。
「そうで」と伝聞形なのは、彼と実際に顔を合わす前に来なくなってしまったから。人数の増加をそれほど実感できていない理由の一つには、そういったところの根の深さもあるようです。
実際に狩猟免許を取得して、さらに難しい猟銃の初心者講習の壁まで突破してきたということは、ただの思い付きなどではなく、それ以上の動機があって来たはず。しかし定着はしなかった。なんらかの理由があったはずなのです。それは何か?
まあやっぱり、合う合わんってのも大きいんでしょう。興味あったからやってみたけど、興味だけでは乗り越えられない何か。それが何なのかわかれば、ひょっとしたらどこかの誰かの無駄手間を省くことができるかも。
といったところから、僕が今まで見てきた、感じた「狩猟向きでない性格・性質」、また実際にやめていった人がどんな人であったか。というのを今日はちょっと振り返ってみようかと思います。
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向いてないのはこんな人???
では僕なりの考えをつらつら記述していく…前に。
グループ猟で参加する場合をメインに想定してあります。完全単独猟の人だと始めるにしてもやめるにしても接点がなく、知らないところで始めて知らないところで終わっても僕はそれに関係していないので、なんとも言えません。
あとはごく当然のことは省いてあります。血を見るのが超苦手、とか。狩猟以前の問題だろうけど、いちおう。
1.何につけても他人まかせ

右も左もわからない最初のうちは見て覚えてもらうことになるだろうし、慣れるまでは指示もするけど、そんな時期を過ぎてもしてもらうのが当然であるかのように振る舞う。お客さん然としている。
こういう人は、いずれ周囲からも「オイオイオイ」と思われるようになります。その空気が伝わって居づらくなって…というのもフェードアウトにつながるところでしょう。
2.否定から入る・できない理由を探す

猟師はそのへんわりとズバっと言う人も少なくないんで、正面から指摘が飛ぶこともあります。それに対して
「いや自分、あんまりそういうのはアレなんで…」
どういうのがどれなのかわかるような、わからんような。一度や二度ならまだしも、何度も続くとその空気が伝わって居づらくなって…というのもフェードアウト(ry
3.想像力不足

知り合い猟師の支部に、ハンターになったはいいけど、「山の中にトイレってないんですね…」と困っていた狩りガールがいたそうです。
大物猟希望ってことだったけどそこがネックになって、路線変更して里山での鳥撃ち猟師に転身したと聞きました。トイレ事情は深山より里山の方がかなりましです。
この人の場合は鳥撃ちでも楽しめる人だったので転身も成功したけど、どうしても大物猟じゃないと! というのであれば、トイレ事情の方にどうにか慣れないといかんともしがたいところです。
特に女性の場合、NGSは銃を置く理由にもなりかねない、なかなか難しい命題かかもしれません。でもこれって、最初にイメトレしてみたらライセンス持つ前に気づけたことなんじゃないかという気もしないでもないのです。
この他にも、「肉=パックに入って売られているもの」でしかない人には、“場合によっては山の中で即解体することになる”という点を想像できず、目の前で(彼らにしてみれば唐突に)獲物の解体が始まって顔を真っ青にする、なんてのも実際にあったらしいですよ先代班長によると。先輩方が自分の見ていないところで肉にして持ってきてくれると思っていたんでしょう。
4.まったく聞く耳持たない

ここまではどちらかというと若年層の新入りあるいは見習いハンターの話でしたが、これは新入りは新入りでもそこそこお年を召したハンターに多いケース。2とかぶってるところもあります。もちろん全員じゃない、どころかここまでひどいのは後にも先にもいないんですが。
僕より十も二十も年上で始める方って、バイタリティと行動力、そしてもちろんお金も同年代の水準以上に備えている方が多いようでして。
で、そういった人って、いわゆる成功者と言われる人である場合がほとんどで、ご自分に絶対の自信がおありな方なんですよね。たいていの場合。初猟の日にもものっそい自信満々で登場なされます。
- その日は収穫なく待ちを空けて下山となった際に、道から一番近いところ、20mほどしか離れてない待ちだったのに「どこかわからんから迎えに来てくれガッハッハ」と入電。
- 何人かで迎えに行って一緒に下りると、後ろに人がいるのに銃口を向ける形で肩に担いで歩く。
- それを指摘すると「弾抜いとるわい、ほら」と薬室を開けて見せる。しかしバッチリ装填されていて「あ、忘れてたわガッハッハ」と高笑い。
初心者講習や狩猟免許試験でも出題される、典型的な「やってはいけないこと」の連発が続いて、当たり前だけどそいつは猟隊出禁にしたそうです。その時にもひと悶着あって大変やったわー。と、今は亡き先代班長さんが狩猟者登録申請の時に話してくれました。
(ベテランが新入りに声をかけない理由にはこういったケースもあるのです。「ウチでやってみるか」と声をかけておいて「やっぱりお前来るな」ともなかなか言いづらい…)
狩猟体験ツアーで自分の適性を見てみる
かく言う僕も、「1.何につけても他人まかせ」「3.想像力不足」については心当たりがあります。実は情熱と衝動があればたいていのことは乗り越えていけるんだけど、実際にやってみる前にはどう動けばいいか、どういうものかはわかりにくいのは確かです。
今は僕が猟を始めた頃よりも便利な世の中になって、以前にはなかった狩猟体験ツアーなんてのもあります。インストラクター任せにしながらも実猟を体験できるサービス。こういったツアーに参加すれば、ライセンスを取る前にかなりのところまで狩猟の実態に触れることができるでしょう。
銃一丁買うだけでももちろん、何年も運用していくとなると結構な出費になります。「やってみたけど合わなかった」ともったいないことになる前に、事前にリサーチしておくと選択肢も増えてハッピーになれることでしょう!
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Comment
うーん、なんか想像できますね…
新入りは気楽に肉やるわって言われるとことか(^_^;)
初顔合わせの時は僕ももらいましたけど、やっぱりチームで動くので貢献しないとねぇ…
僕は最初、「訳わからんので鉄砲無しで力仕事&見学させてください\(^o^)/」
と言ったら「いや、撃ち手あったほうがいいし持って来い」と言われましたね。
んで猟場では獲物無かったりしても無線で「あかんなぁ、んなら〇〇君弾抜いてカバーして戻って」と指示受けました。見える距離でも「弾抜いたか?」車乗ったら「弾入ってへんやろうな?」と脱砲は徹底してますね(゜-゜)
自分で倒さなくても肉はもらえるけど、自分で倒して自分で持って帰るのはやっぱりちがうし、何より仲間に持って帰ってもらえるのがうれしくて仕方ないです。
脱砲の徹底をしているチーム、素晴らしいですね。当方の隊は今はそこそこ以上の経験ある人ばっかなのでそこまでは確認してないけど、やっぱやった方がいいのはいいんですけどねえ。(´・ω・`)
某狩猟漫画が流行った時に、私の地元でも狩猟を始めた若い子が数人いましたけど、全員やめてしまいましたねー。
銃を持ってるだけでもいろいろ手間がかかりますし、猟師を続けるというのは結構ハードルが高いのかもしれません。
記事に書いてらっしゃるように情熱と衝動がなければ続けられない趣味だと思います。
私も一時ほどの情熱や猟欲はなくなりましたが、愛犬、愛銃とともに自然の中を歩くのが好きなので毎年狩猟登録しています。
長く、安全に続けていきたいものですね。
始める人は増えたけど、定着率ってそれほど高くないみたいですね。ものすごくやる気ありそうに見える人があっさりいなくなったり、その逆もあったり。合う合わないは最終的にはやはり「やってみないとわからない」ってことになるんだけど…。(´・ω・`)
僕はいつまで続くかはわからないけど、細く長くやっていけたらと考えています。(・∀・)