大物猟ハンター(装薬銃)のザックには何が入ってるのか紹介してみます。
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猟具・猟装
今まで使っていた、ちょっと変わった狩猟ザック。
背負い紐が体の前でたすき掛けのような形になるので、銃を構えて肩付けをする際、普通のザックのように肩の背負い紐が邪魔になりません。あの厚みのせいで微妙にプルの長さが変わるのが嫌だったんですよね。
気に入ってたんだけど、ある程度プルの調整がきくMAGPULの870用ストックを買ったのと、ザックの容量が僕のスタイルでは若干不足していたので買い替えを決意。いったん中身を出してみて、この際なので自分の確認の意味でも、どんなものが入っているのか、今一度確認してみました。
何が要るか要らないかは人によって変わってくるだろうけど、ある一人のハンターの装備として参考にしてもらえれば。(・∀・)
大物猟用(シシ・シカ)装備一覧
ついでなのでザックに入ってる物以外も紹介していこうかと思いますが、ややこしくなるのでエクスキューズつきのものは注釈入れていきます。
ロープ類
常に一組か二組は入れてあります。しとめた獲物を沢まで引っ張っていく時とか、立ち木に吊るして解体する際に肉が木に直接触れないようにするビニールを幹に巻くときの固定用として登場することが多いかな。
以前は巻き狩りの時に使う猟犬を繋ぐ用にもこんな感じのロープ+カラビナを持ってたけど、今の犬はロープを咬んでボロボロにしてしまうのでワイヤーを持っていってます。(´・ω・`)
ナイフ・刃物類
左からシカ用血抜きナイフ、シシ用皮剥ぎナイフ、予備用モーラナイフ(BASIC546)、万能ノコギリ。
皮剥ぎナイフは安かったけど小ぶりで切れ味も十分。手元も足元もよくない山での皮剥ぎには重宝します。
予備用のモーラは、本使用のモーラナイフ(コンパニオン・狩猟ベストに装着)が何らかの事情で使えなくなった時用。コンパニオンよりさらに500円程度安くて使い勝手も問題なし。シカ一頭の大バラシ程度は普通にこなしてくれました。
BASICグレードは他にも511なんかもあるけど、カーボンなので錆びが気になります。個人的にステンレスの546の方が好み。色も鮮やかで山で落としても目立ちます。
血抜きナイフは安かったけど造りが薄くて華奢なので、シシ撃ちの時には八寸剣鉈を持っていってます。ザックには入れず腰に下げてますけどね。シシと格闘なんてしたくないけど、いちおうの備えとして。
シカの血抜きももちろんこれで可能なんだけど、ごつい分重いので、シカ撃ち(当地のグループ猟場ではシシはまず出ません)に持っていくのはこいつです。
獲物吊り下げ用ホイスト&ハンガー
僕の獲物解体は立ち木から吊るして行うスタイル。寝かせてやるのはシシの内臓を抜く時だけですね。それ以外はすべて吊るすので、これは僕にとって必須アイテムです。
このハンガーは二代目で、分割できる優れもの。初代は分割できず端っこがザックから飛び出て、よく木の枝にひっかかりました。orz
あと、この品は、今もそうかもしれませんが、以前はパッケージにある使用法にまちがった方法が書かれていました。あの形ではずれ落ち防止ストッパーが働きません。正しい方法を拙ブログで紹介してありますので、導入を検討されている場合は参考にしてみてください。
関連記事:シカ、イノシシ等の忍び猟に最適!狩猟用滑車&ハンガーの使い方
ヘッドランプ二つ
日の出直後&日没直前は獲物がよく動く時間。でもこれから明るくなる日の出後ならともかく、日没直前にしとめると、たいていの場合は暗い山中での解体を余儀なくされます。単独猟だと特に。それがいいシシだったりすると倍率ドンさらに倍です。
そんなことになっても明るい高性能ヘッドランプがあれば心強い。解体にも下山にも必要になってきます。トラブルがあると困るので予備も持っておきましょう。
湯沸かしセット
携帯アルミ鍋+コンロ with 先割れスプーン。コンロはうちの支部で支給されたものを使っています。猟期の寒い山ですするカップ麺は最高です!(・∀・)
ちなみにグループ猟時には出番ないのでうちに置いていきます。
ゴム手袋・腕カバー・インシュロック
獲物解体時の装備です。ゴム手はニトリルとかの薄いやつじゃなくて、それよりはちょっと厚めでちょっと長めのやつ。その上から腕カバーをかけます。カバーがないと袖口が血で汚れます。(´・ω・`)
インシュロックは臓器の中身が漏れないように縛ったり。あまり使わなくなってきたかな今は。
救急セット
負傷時の応急手当用。おかげさまで今のところ一度しか出番はありません。それも自分にではなく、経験の浅い猟犬に咬まれたメンバーの応急手当としてでした。
ちょっとした外傷ぐらいなら、きれいな水が使える状況であれば消毒薬を使わず、水で流して傷口を清潔に保ってガーゼ等で覆っておくぐらいにした方がいいと聞いたこともありますが、他の場合にも使えるので、やはりあったほうがいいでしょう。
モバイルバッテリー
スマホには地図アプリの「スーパー地形」が入っていて、猟場近辺の地形図はダウンロードしてあるので、迷子になることはまずありません。が、バッテリーが切れてしまうとお手上げ。そんなこともまずないんだけど、あると困るので携帯用のバッテリーは必ず用意してあります。
けどこれも古くなってきたな。容量そこまで必要ないからもっと小さいやつ買おうかな。古いのはでかくて重いのよな。(´・ω・`)
ミートバッグ
しとめた獲物を解体して肉を運ぶ時用のバッグ。大と中サイズ。
安くてかさ張らないのはいいんだけど、わしゃわしゃしてちょっと運びにくいかな。
ゴミ袋
ミートバッグがあっても、肉をじかに入れるわけにはいきません。この透明ビニール袋に入れてからミートバッグにIN。
それ以外にも、解体中の肉が立ち木に触れないように巻くのは黒の大判ビニール袋。黒いので普通のゴミ出しには使えませんが。
ザックに入ってる分は以上ぐらいですかね。あとは狩猟ベストの方に
- GPS
- 無線(グループ猟時のみ)
- 行動食・飲料
- 方位磁石つき腕時計
- ポケットティッシュ
- 弾さし
- モーラナイフ(コンパニオン)
といったあたりでしょうか。
…うーん。なんか抜けてる気がします。
そのうち修正したり追加したりするかもしれないので、気が向いたらまた来てみてください!(・∀・)
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Comment
こんにちは。
参考になります、ありがとうございます。
昨猟期、狩猟デビューとなり新米猟師となりましたが、何を持って行っていいのか良く分かっていませんでした。
1猟期出ましたので多少は分かりましたが、やはり場所や獲物種で持っていくものも違いますよね。
私の猟場は車で近くまで行けるので車に載せてるものが多いので助かります。
ただ、山の中をある程度歩くような狩猟だとザックやベストに備えて歩く形になりますから、厳選して無駄の無い物を持って行きたいです。
持てば持つほど重くなりますからね。
貴殿の持ち物を参考にしながら自分の猟場と狩猟形態を加味しながら装備をまとめてみたいと思います。
ありがとうございました。
僕も鳥猟だと車で回ることもあって、いろいろと装備が変わってきます。まあ1シーズンやればだいたい見えてきますよね。今後もスタイルに合わせてあれこれ見直してはいきますけど!(・∀・)