通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の特徴はこちらです

公開日: : 狩猟よもやま話

グループ猟の行き帰り、早朝か夕方に通りがかるとほぼ確実に、といっていいほどシカを見かける場所があります。
先日もちょっと用事があってそこを通る機会があったんですけど、車上から見た光景。

朝夕通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の地勢はこちらです

いるんですよねやはり。猟期だけのことかと思いきや、春まっさかりの時期でもやはりいました。去年は夏場の夕方に通りがかっても当たり前みたいに群れが立ってました。
朝だとちょっと割合は落ちるかな。でも夕方だとそれこそ100%に近い確率で発見できます。

通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の地勢はこちらです

20秒ほど、撃てる状況であれば十分すぎるほどの時間見つめあった後、しゅたたたた。走り去っていきました。距離10mほど。

メスが単独でいることの方が少ないので、もうちょっと周りを見てみると…

通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の地勢はこちらです

仲間は道路を挟んで反対側、集落の休耕田にまですでに入り込んでいました。まだ陽が高いのに。余裕で日没前です。

この地点と地勢がよく似ている場所にも忍びで入ることがあって、そちらもかなりの確率で遭遇します。シカが好む条件が揃ってるんでしょうね。

言葉にすると「すぐ下に集落を見下ろし、背後には逃げ込める森のある、見晴らしのいい疎林or草地」。当地でよくシカを見かける地点の特徴はこうなっています。

通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の地勢はこちらです
通りがかると90%以上の確率でシカがいる地点の地勢はこちらです

これだけでは何のことかわかりませんね。補足します。

ロケーションは山間のよくある、山と川に挟まれた、狭い道路が走っている集落。たいてい道路と川の間にこれまた狭い農地・休耕地(A)が広がっていて、道路(B)、集落(C)。そしてDが先述の「」の中のところ(D)。後ろの森が(E)。

画像の地形図でいうと、果樹園のマークになっているところが今はもう耕作していない梅畑になっていて、梅がまばらに生えているだけで、100mほどに渡って日当たりのいい草地になっています。この周囲によくいるんですよ!

AエリアとDエリアに特に豊富にシカの餌になりそうな植物が生えています。二頭が写っているのがAエリア。もうちょっと先は川になってます。
完全に陽が落ちるとAにもたくさん乗り込んできますが、その前の段階では集落の上のDのところで人間の様子をうかがいつつ、ここでも採餌してるんでしょう。

ここは集落の中なんで撃つわけにはいかないけど、以前にはこのEエリアのもうちょっと上らへんでしとめています。

「このへんによくいるのはわかってる、ということは、どこかからここへ集まってくるまでのルートを割り出せれば、そこで張ってればいいんじゃね?🙄」

という仮定のもとで山へ入ってみると、案にたがわず、あっちこっちにDエリアへの濃い道が! やったぜ。(・∀・)

そのうちの特に濃い道二本が射程に入る場所を見定めて待っていると、バッチリ群れが下りてきて胸元に一発ズドン! 行き当たりばったりで獲れるのもいいんだけど、こういう読み通りの結果で獲れるってのは格別です。

Cに該当するところに家がないけどそれ以外ではよく似た地勢のところでも、ここほどではないけど、半分以上…6割ぐらいかな。の確率でシカが見られる場所を把握しています。こっちは朝の方がいい感じ。

こういう場所を探すだけなら、自粛中でもオンライン地図でいくらでも探すことができます。この時期におうちでよく地図を読みこんで、猟期の成果につなげていきましょう。いろいろ発見があって面白いもんですよ!

Twitterやってます。役に立つこともたまにはつぶやいてるので、よければフォロー願います!(・∀・)
アカウント → SPINICKER @Boy_Meets_Meats

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ツキノワグマ

WWFのコラム「クマの保護管理を考える」の読み応えがすごい件

個人的には、日本国内の狩猟の最高峰は「ヒグマの単独忍び猟」なんじゃないかと思っています。大口

記事を読む

ちくしょう!

空気銃から始めた5年目猟師の後悔。最初っから○○にしとけば…orz

先猟期で4年目のシーズンを大過なく終えることができ、次はハンター5年目のシーズンとなります。

記事を読む

2014第一回猟場見回り01

これから始めるハンター予備軍の味方、狩猟セミナー紹介!

僕の場合は「うまいカモ鍋が食べたい!」と思い立ち、そのまま勢いに任せて、主に"銃の所持"関連

記事を読む

僕が思う狩猟に向かない人と、やめていった人の特徴

一昔前よりは「ハンターをやってみる」という選択肢が目に入りやすくなり、実際にそれを選ぶ人が増

記事を読む

ストロング猪

ここらで世界の巨大イノシシを見てみましょう。

狩猟オフシーズンの楽しみ、ジビエ料理。僕は猟期中はあまり獲った獲物の肉は食べないのです。猟期

記事を読む

犬vsシシ

昔の森はこうだった?犬の群れvs猪の格闘が見られる動画はこちら

近畿地方の梅雨明けでテンション上がってるspinickerです。ハンターになるまでは冬より夏

記事を読む

白神山地

ハンターも興味津々。マタギと歩く白神マタギ舎のエコツアー

(TOP画像はwikipediaより、以下の画像は白神マタギ舎ウェブサイトより) 僕は

記事を読む

狩猟とトイレ

狩りガール予備軍は特に留意しておきたいこと―狩猟とトイレ

人間、生きている以上、食物を摂取する必要があります。霞を食べたり光合成でエネルギーを得ている

記事を読む

銃猟には眼鏡等をスコープより先に新調した方がいいかもしれない話

15歳ぐらいの頃から眼鏡を使用しています。一時はコンタクトに移行していましたが、最近ではもう

記事を読む

猟師になりたい未成年の君へ

猟師になりたい未成年の君へ。今からやっておくといい、5つのこと。

僕が猟師を志したのは30代半ば。わりあい早い方だとは思いますが、もっと早くに決心する人もいて

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

もうかりまっかPC01

PAGE TOP ↑