もう猪の牙は恐くない?猟用肌着に防刃・耐刃布『プロテクトクロス』
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最終更新日:2016/10/18
猟具・猟装
今年は和歌山で1種狩猟者登録をしているので、猟期は11月1日から。和歌山ではシカ、イノシシに限っては11月1日からOKなのです! いやぁ、楽しみですね! まだジョロウグモがうようよいる時期なのでちょっと恐いですけど・・・ (´・ω・`)
恐いと言えば、和歌山ではシシ猟隊の末席に加えさせてもらうことになっていますが、このイノシシという生き物。こいつらは大変に勇敢な生き物で、追い詰められれば高い確率で反撃を試みる、ハンターにとっては非常に危険な獲物。
以前こちらでもちょっと書いたように、狩猟中の獲物による反撃事故はそのほとんどが猪によるものです。牙で太もも内側の動脈を切られてドクターヘリで運ばれた、なんて話を聞いたこともあります。(((( ;゚Д゚)))
少し前にネットのどこかから拾ってきた、猪の牙のおそろしさがよくわかる画像がこちら。
特にこの左の方の牙! おっそろしいですね! この鋭利な牙を下から上へ、切り裂くように振り回して応戦すると聞いています。なんとも敵ながら天晴れ。
イノシシの牙は上下でかみ合わせることによって常にするどく研がれているような形になっているそうで、個体によってはそれこそヘタなナイフなんかよりよっぽど鋭いのもあるそうです。
そして”猪突猛進”という言葉にもなっている突進力。これはyoutubeにあった海外でのシシ猟の事故。ハンターがイノシシに轢かれています!
ダメージの詳細は不明ですが、これも大きなケガになっててもおかしくないぐらいの勢いです。
猟場でのイノシシといえば、シカの忍び猟中に撃つ気にならないぐらいはるか向こう、150m以上先で2度ほど見たことがあるぐらい。近距離で対峙したことがないので今からビビリまくってます。シシこええ・・・_:(´ཀ`」 ∠):_ …
こっちだって一撃で倒す威力のあるスラッグ弾を詰めて行くんだからそこまで気にしなくていいのかもしれませんが、なんかもう勝負する前から悪いイメージしか入ってこないイノシシ猟。これではいかん、なんとかならんものか。
と、あちこち探していると、使えそうなものを見つけました。京都西陣yoroiの防刃・耐刃布地『プロテクトクロス』です!
頑丈すぎて普通のはさみでは切れず専用のものが必要だそうですが、これのいいところはズバリ、形状が「ただの布地」である点。考え方次第でいろいろと装着パターンを生み出せます。
針のような細いものは普通に通るそうなので、猟装のズボンの内側なんかに縫い付けておくことができますね。しかも150センチもあればふともも周りなら二重三重に巻けるでしょう。これなら切る必要がないうえに、より安全性が高まりそう。
ただの布地ってのはちょっと、という場合はステテコ型のものがあります。
夏用というのがちょっとひっかかりますが、これも猟装のズボンの下に着用することを前提にした場合にはそれぐらいの薄さの方が動きやすいかな。不安ならさらに布バージョンを巻いておくとより安心できますね!(・∀・)
これさえあれば無傷保証! というものじゃないのでしょうが、重傷になるようなところが軽傷で済んだら、大ダメージを負う確率をちょっとでも低減できるのならもうけもの。そこが狙いです。
なんといっても大きなシシの場合、高さ的にちょうど男性からすると「そこだけはやめてくれ」という場所に牙がヒットする可能性もある、とのこと。考えただけで股間がキュッとなります。orz
値段は安くはないですが、これからのハンター生活、ならびに夜の生活のことを考えた場合、導入を検討する余地ありありな逸品。欲しいなぁこれ。。。
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Comment
私はエアライフルなのでシシの巻猟には参加しませんが、装薬を50年近くやってる師匠でも正面突進されたらビビルそうです。私の場合は括りか檻なので近距離から25口径のエアライフルで留めですが、オスシシの100kクラスはアドレナリン出まくりです。ワイヤーと言えど4mmですからキンクが一つでも有れば一暴れで切れます。こればっかりは、ホムセンの大陸製でなく純国産の芯材のシッカリした物を使ってます。
シシに近づくときは山側から、ですね。100キロのシシかぁ。出会ってみたいような、そうでもないような。( ̄∇ ̄;)
出会いたいシシは、一番うまいと言われる40~50キロぐらいのメスシシです! (・∀・)
似た用途のものとして、チェンソーでの怪我を防ぐズボンがあります。
山を降りた時に差し上げちゃって手元にはないのですが、厚手のズボンでハスクバーナ製だった記憶があります。(これに似ています。 http://item.rakuten.co.jp/minatodenk/505-49-72/ )
玉切り等の造材や伐倒での作業着だから山を動きまわるのには不向きですが、チェンソーの刃が当たっても切れない(刃に絡みつく)構造です。
ただ、牙が刺さるのにはどうかなって思いました。
おおお、チェーンソーにも耐えれるとは、こいつは頑丈そうですね。試してみたいなぁ、と思いつつ値段を見て頭抱えました。このお値段は・・・買うとすれば積み立てが必要だな。(´・_・`)
でも候補に入ってくるかも。情報ありがとうございます!(・∀・)
もうじき猟期ですね(^-^)/
犬が止めているイノシシを動かしに行く時なんかアドレナリン出まくりです。
イノシシの頭蓋骨を埋めてます。
写真の様なキバ、沢山あるので今度差し上げますね。
あと2ヶ月ぐらいですね、待ち遠しいです!(・∀・)
>>犬が止めているイノシシを動かしに行く時なんかアドレナリン出まくりです。
ううむ、確かにアドレナリン出まくりそうですが、シシにやられると血が出まくることになりそうですね。
牙、ありがたく頂戴します。知り合いに見せびらかしていかにも自分が仕留めたかのように自慢します! (^-^)
シシの牙って、こんなに鋭いのですか!初めて知りました。
Yoroiってすごい生地ですね。あとは、耐衝撃性能でしょうか。帆布を何枚も重ねて厚みを出して衝撃を吸収させたり、厚手の皮を使って丈夫さとしなやかさを出したり、そして記事の生地で切断力から守って。。。
この生地を使ったちょっと厚手のチャップスみたいなので脚を守れると良いのかもしれませんね。(山歩きには、かなり邪魔?)
個体にもよりますが、画像左のものぐらいキンッキンに尖ってます、それこそナイフみたいに!
yoroiは案外薄いようなので、動きやすいのは動きやすいでしょうが、耐刃性ではトキハさんの言うようなチェーンソーの刃を止めるようなズボンの方が上なんでしょうね。ただ、その分ゴツさがあるでしょうから、それを穿いて鉄砲一式を背負ってどれぐらい歩けるか、ですね。
ハスクのチェンソー用の保護ズボンは、スノボのズボン並みと思っていただければわかりやすいかな。
重くて動けないとかではないし、分厚くて足が曲がらないわけでもありません。
ただ、下に履くズボンもあるので違和感と歩行性は犠牲になるかもしれませんね。
裾の始末の問題もあるし、まあ主目的が違うのでドンピシャということは無理ですね。
いくらチェンソーの刃でも切れないと言っても、刺してくる牙を守れるかは未知数なので…人柱よろしく!(笑)
おお、それぐらいならなんとかなる・・・かな? 防御力はかなりのものみたいだから、実物を見てみたいっす。
人柱になりたいけど、まだまだ買わないといけないものが多くて・・・。GPSなんて9万円ですよ、今期はおろか来期にも買えるかどうか。。。orz
防刃衣は丈夫な繊維を高密度に織ってつくられる。
いっぽうチェンソー防護衣は、斬れないのではなく、中の(一本一本は丈夫だが密度の粗い)繊維の層がほつれ出てチェーンが噛み込みを起こして止まる設計なので、それに耐刺突性や耐引き裂き性を期待するのはちょっと見当が違うかと思われます。
なるほど、ありがとうございます。とてもわかりやすい説明! ( *´∀`)
要するにチェーンソー防護衣は鋸の刃を絡め取って動けなくしてしまうためのものということですね。反面、シシの牙のような鋭利な刃物で突かれると通ってしまう可能性が高い、と。なかなか万能な防護衣ってないものですね。(´・ω・`)