狩猟中の負傷ワースト5(2017年度まで)を挙げていこうと思う。
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狩猟ヒヤリハット・事故

その昔、「傷は男の勲章」なんて言葉がありました。もしかしたら今でもあるのかもしれませんが。
僕は痛いのキライキライ人間。勲章なんていらんからケガすることなく生きていきたい派なんですけどなかなかそうもいかず、ことにハンターになってからは毎年の様にあっちこっち大なり小なり受傷しながら野山を歩いています。(#´・ω×`)
いったい今まで狩猟中にどんなケガをしてきたのか。
考えていると気になってきたので、メモや過去のブログ記事なんかを見返してみてピックアップしてみました。
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spinickerの狩猟負傷ワースト5(~2017年度)
5位 ちょっとした小傷

まぁこのへんは日常茶飯事。解体中に指先に軽い切り傷をこしらえたとか、そういうの。
ケガと言えばケガだけど、受傷直後から日常生活を不便なく行える程度の、ケガというか僕は「小傷」と呼んでいるものです。
ここに入れるほどのものでもないんだけど、まぁいちおうこういうのもありますよ、と。
4位 打撲・擦過傷
受傷して数日程度は日常生活に軽く支障の出るような、小傷以上のちょっとしたケガのこと。
上の動画は5分35秒あたり、下の動画は2分58秒あたりで軽く滑落してちょっとした打撲と擦過傷を負いました。たいしたことはなかったけれど、上の動画でぶつけた腕は、二、三日は物をつかんだりする際に痛みを伴ったことを覚えています。
「狩猟ヒヤリハットその12 沢と膝と倒木と」で挙げた「膝が逆方向に曲がったけどなんとか踏みとどまれた」というのもこのへんに入れておきます。
プチ滑落と同様、「もうちょっと運が悪かったら帰って来れるかどうかってレベルの大ケガになっていた」という状況で悪い目が出なかった時にこういうケガが多いような気がします。
裏を返せば、もう少しで動けなくなるようなケガになっていたことも過去に何度かあった、とも言えるわけです。
忍びで山に入る時は、自分が行こうとしているルートの先を慎重に読まないとだめですね…。
3位 猟犬による咬傷

こちらは「狩りバカ日誌 2018年3月11日(散弾銃・流し猟&グループ猟)」で紹介した負傷。初めて獲物に取り付いた、その年デビューの若い猟犬による咬傷です。
厚手のジャケットのおかげで皮膚が破れたのは少しだけでしたが、咬み方の強さはそれなりに大きいアザになるぐらいではあったようで、腫れが引くのも1週間ほどかかりました。猟犬つよい。(; ・`д・´)
「自分で倒した」という意識がある上にこの時まだ1歳ちょっとで経験不足、抑えがきかず、普段はとても人なつっこい犬なのにまさかのアタック。認識を改めさせられました。
あれからしっかり教育して賢くなったので今期はもう大丈夫です。
2位 肋骨骨折

さて、ここまではいわゆる世間で言うところの「軽傷」の範疇ですが、ここからは「重傷」になってきます。
第2位はアバラの骨折。痛かったですねえ。(´;ω;`)
直前にブーツのまま川に入って靴の中が水浸しだったり、そのシーズンの初の大ガモ回収で浮き足立ってたり、林床が滑りやすい濡れ落ち葉だらけだったり。物理的にも精神的にもいろいろと緩みたるみのある状態でした…。
関連記事:狩りバカ日誌 2016年11月27日(空気銃・流し猟)
しかもアホなことに骨折した次の週にも出猟して悪化させて帰ってくる始末。ちょっと良くなったし空気銃の流し猟なら大丈夫かと思ったんだ…。(´・ω・`)
1位 脊椎骨折

「狩猟ヒヤリハットその10 飛び降り注意。なんとなく折れた背骨」 でお目見えしたのがこちら。脊椎の圧迫骨折です。
圧迫骨折って、受傷後もわりと動けるんですけどね。でも脊椎の骨折、重傷にはちがいない。
まぁケガってのは気をつけていてもどうしたってやるときはやるもんだけど、だいたいは不可抗力ですよね。でもこの時はちょっと高いとこから飛び降りたのが原因であって、避けようと思えば避けられたのが情けなさを引き立たせています。orz
アホみたいな原因でも完治までの1ヶ月強はやはり何かと不便で、これもひとつまちがえば大ごとになっていたので1位としました。
狩猟中の大ケガを避けるためには?

先にも述べたように、ケガは避けられないところもあります。
が、大ケガをして以降、気をつけるようになったところが三つほどあります。
一つめは「足元注意」。二つめは「飛び降り注意」。最後が「急がば回れ」。
足元注意

足元注意は誰だってやってることだろうけど、今いる場所だけじゃなく”自分がこれから歩こうとしているルートの選定”にも気を配りたいところ。
特に忍び猟時は「この尾根のむこうには、この谷の先には獲物がいるんじゃないか」と、知らず知らずのうちに精神的に前のめりになってしまって、危険度の高いルートであっても踏破して先へ行ってしまうことが何度かありました。
そういう場合、たいていは先まで行っても獲物はおらず、そして道はさらに険しく、引くのも進むのも難しい。となるのがオチです。
「獲物はいくらでもいる、迷ったら撃たない」がハンターの鉄則ですが、撃つ撃たないだけでなく行く行かないで迷った時もそう。迷ったら行かない。素直に引き返すことも時には大切になってきます。
飛び降り注意

飛び降りの着地時にケガをしたことが複数回あります。一度は先の脊椎骨折、他にも地面が見た感じ普通だったんだけど思ったよりぬかるんでいて、バランスを崩して捻挫、なんてことも。
飛び降りたら時間短縮になるんだけど飛び降りなくても到達できる。って場合には、飛び降りないルートを選ぶ方が無難だと言えます。
急がば回れ

上の二つとも関係あることでもありますが、それ以外にも似たようなことはあります。
巻き狩り時に銃声が轟き渡り、無線に倒したという連絡が入ったので、急いで現場に向かおうと無理目なルートを突き進んでいるうちににっちもさっちもいかなくなったり。
これは逆パターンの経験もしたことがあります。すなわち、僕が倒して無線に連絡入れて、こっちへ来ようとした人がえらい急斜面なところを渡ろうとして立ち往生してしまい、上から救助のロープを投げ下ろしたことが。
頭ではわかっているようでも、状況次第では誰にでも起こりうることでもあるのです。急いでいる時ほど冷静に。
考えてみれば、山の歩き方について自ら学んだわけじゃないんですよね。独学というか、気がつけば今みたいになってたというのが本当のところ。
しっかりした技術なんかもあるんだろうけど、そういった正規?の山歩き法については何ひとつ知らないのが今の僕です。
ハンターやるなら、ここらで書籍などから正しい山地歩行術のノウハウを仕入れておいた方がいいのかもしれません。(´・ω・`)
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Comment
私は今のところ大きなけがはありませんが、息子も私も、自分で仕掛けた罠を踏んでいます。下手をすればけがの元ですね。
以前、プア様の記事で「山で物をなくしたら、それは山の神様が欲したのだから、探してはいけない」というのを思い出しました。
山で捜し物をしながら歩き回ったりすると、転んだり崖から落ちたり、迷ってしまったりと危険がいっぱいです。ことわざや言い伝えは物事を遠回しに表現することが多いですから、けがをするくらいなら探すなと言う意味なんでしょうね。
罠師が自分の罠で自分を捕らえるというのは割と聞きますねw それぐらいわかりにくい罠でないと獲物もかかってくれないだろうし…
僕の場合、今まで奉納した物はそう高くないものばかりだったのであきらめもついたけど、高い物を落とすとたぶん血眼になって探します。すると周囲への注意が散漫になって転落、とかあるんでしょうかね。(´・ω・`)
私の場合、幸いなことに重傷は無いですね。
5~6m滑落したり、ナイフで指を切って自分で縫ったりしたくらいでしょうか。
山では脚の怪我が命取りですが、捻挫等も無く今のところラッキーです。
ただ、齢を重ねることで山での猟はきつくなってきました。
ある意味自身の体力的限界を認識してきたことで、無理をしなくなってきたという事でしょう。
それ故に怪我をしなくなったという・・・好結果でしょうか。
今では、あらかじめGoogle Earthなどで地形を調べ、ルートを確認してから入山するようにしています。
お互い怪我には注意しましょう!
自分で縫う…。僕にはできそうにないです。それが必要な場面が来たらどうかわかりませんが、来ないといいなぁ。
あばら骨折の時はカモの流し猟中で車がすぐそばだったのでなんとかなったけど、山奥での大物猟中に足をやったりしたらシャレにならんので気をつけてはいます。今通ってる猟場、シシ猟場はそう険しくはないんだけど、シカ猟場は危ないところがいくつかあるので慎重に通っています。
好きなことやってる最中の落命はある程度仕方ないとは思うけど、もちろんそうはなりたくないですからね。お互い気をつけましょう。( ・`д・´)ゞ