ジビエ料理に好適!猟師が買うべき低温調理器、ヨーグルトメーカー!
公開日:
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最終更新日:2018/04/05
ジビエ・ワイルド料理

アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーを買いました。(・∀・)


牛乳にスターター(種菌)となるヨーグルトを入れて、温度と時間を指定してスイッチを入れるだけでヨーグルトが出来上がるナイスな品。
低脂肪乳などの加工乳ではうまくいかないそうで、あくまでも商品名は「牛乳」、かつ低温殺菌されたものも×。130℃2秒間とかのものがベスト。
しかし、僕は何もヨーグルトが作りたくてヨーグルトメーカーを買ったわけではないのです。そっちはサブの目的。
メインの目的、それは猟友に教えてもらった、ヨーグルトメーカーに備わる優れた低温調理器としての機能をゲットすることなのでした!!!
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中心部63℃30分以上の加熱
ジビエを語る上で避けて通れないのが加熱殺菌の話。
畜産肉ですら豚肉などはジビエと同じくE型肝炎や寄生虫などの問題で生食厳禁ですが、畜産肉以上に衛生管理の難しい野生肉だとなおさら。
関連記事:生食一秒、後遺症・・・一生。猟師も注意すべき「私を蝕む寄生虫」
ジビエを獲って食う我々ハンターが頭に入れておくべき数字に、中心温度63℃30分以上の加熱というものがあります。厚生労働省の定めた食肉の加熱調理に際しての温度。この数字をクリアできていれば食肉の加熱殺菌についてはまぁ大丈夫ですよ、という数字です。
(※正しくは「その中心部の温度を63°で30分間加熱する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法」なので、温度が変わると時間も変わったりするようです。75℃だと1分間とか)

高温&長時間加熱すれば殺菌については完璧かもしれないけど、今度は肉がパサパサになってしまうというジレンマ。ジビエ、特に脂の少ないシカ肉とかだとなおさらです。できるだけ水分を飛ばすことなく、低温で加熱したい…!
その点を考慮して買ったのが、このアイリスオーヤマのヨーグルトメーカー。加熱の時間と温度をそれぞれ1~48時間、25℃~65℃までの間で設定できるすぐれもの。使い勝手よさそうじゃないですか!
ヨーグルトメーカーを使った低温ジビエ調理!

実際にやってみました。使用ジビエは今年の2月11日にしとめたメス鹿の背ロースです。
関連記事:狩りバカ日誌 2018年2月11日(散弾銃・巻き狩り)
使用前に室温まで戻しておきましょう。冷凍・冷蔵状態のままだとお湯が一気に冷めてしまいます。
さて、どうしよう。ヨーグルトは何回かやってみたけど、ジビエの低温調理は初なのでわからん…
とりあえず、まず「63℃に近いかな?」というぐらいの温度のお湯を作って、牛乳パックに注ぎます。

安全マージンを考えて少し高め、65℃に設定したヨーグルトメーカーに牛乳パックをセットして予熱開始。
タイマーは2時間に設定してあります。
最初の30分で湯温を65℃に安定させる→肉IN→これまた安全マージンとして長めの1時間強を加熱にあてる
という作戦です。テストみたいなもんなので手探りです。

30分たったら真空パックのままドボン、パックの口を閉じます。おいしくな━━(゚∀゚)━━れ!

最後にヨーグルトメーカーにふたをして放置。加熱終了を待ちます。機械まかせでらくちん!
・・・・・
・・・・
・・・
さて1時間が経過しました。が、僕は慎重な男。さらに15分待ってスイッチオフ。

生のシカ肉は深い赤。紅色(べにいろ)です。シカ肉は英語でvenison(ベニソン、ベニスン)ですが、紅色なのでvenisonという…かどうかは定かではありません。
ちなみに当ブログのテーマカラー、A52421は実はシカ肉の色をイメージしてつけたものなのです。えっへん。(・∀・)
少々脱線しました。
この色が残っていると、火の通りが不十分であるということ。低温でもしっかり加熱されていれば、ローストビーフのようなピンク色になっています。
では断面を確認してみましょう。ドキドキ。

キタ━━(゚∀゚)━━!!!
いい色に仕上がっています!
ちょっとドリップが浮き気味ですね。もうしばらく冷ましてから切ればよかったかな。でも火の通り加減はバッチリ!

こうしてはいられません。すぐにソース作成に入ります!
今回はなんちゃってバルサミコソース。バターを好きなだけ溶かしてバルサミコ酢とハチミツと塩をお好みの量投下したらいい感じになるまで煮詰めて完成。

ううむ。盛りつけって…難しい。orz
つけ合わせなしで色合い単調、ソースもちょっとバター多くしすぎて見た目的にアレだけど、今回の眼目である「火の通り加減」は言うことなし! ジューシーで柔らかくて臭みゼロ! 甘酸っぱいソースによく合ってます。美味!(・∀・)
予熱時間だとかソースの具合だとか改善点はいろいろあります。が、最初のテストとしては良好な結果でした。
ほとんどのジビエはおいしく食べるのには市販肉以上に手間がかかる。というのが持論。でもヨーグルトメーカーを使ったこのシカ肉の低温調理法なら、手軽さもおいしさも市販肉といい勝負できるところまで迫れます。柔らかさなら安い牛よりは上!
まぁ、しとめて解体して山から下ろして精肉して…ってところも手間に含めるのであれば市販肉にはかなわないけど、そのへんはハンターをやっている以上、手間というよりは楽しみ成分に含有されるはず。
ということで、調理の簡単さと味の良さ。加えて、臭み消し&肉の柔軟化にも使えるヨーグルトを大量に、安く自作できる。一石三鳥になる、ヨーグルトメーカーのジビエ料理導入はおすすめです!(・∀・)
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Comment
低温調理は鍋使ってます、結局一番温度が安定するので
「温度計片手に鍋の前に立って1時間」が苦にならない特異体質なのでww
炊飯器の保温モードというレシピが出回ってるので
2回×2パターン(ふた開けて、閉めて)ほど温度計りりながら
2時間やってみたんですけど温度の幅がけっこう出るので熱湯足したりするくらいなら
鍋の方が楽だと言う結論になりましたσ(^_^;)
ヨーグルトメーカーは出力が弱くて、1回温度が下がると
65度に上がるのに時間がかかるんじゃないかと思って躊躇してたのですけど
臭み消しのヨーグルト考えると「買い」ですね~
鍋で肉を65度にもっていってからその後の温度管理に1時間とかしてみようかな
「温度計片手に鍋の前に立って1時間」ができる人ならそれが一番でしょうね。これより確かなことはないw
僕も火力の弱さが気になったので、まず温度高めかなというぐらいの湯を入れてから65℃セットしてしばらく放置して安定させる作戦にしました。
でもなんといっても前回は初だったので、これから改良していくところもあると思います。(´-`)
すっげ~!
目からウロコですね!猟期始まったばかりにこの記事があれば、鹿肉を積極的に回収したのに!!
シシ肉で同じコトしたらどうなりますか?
この方法は脂の乗っていない肉をパサパサにすることなく食べれるのがメリットだと思っています。シシでやっても加熱時間や温度を守れば大丈夫のはずですが、脂の乗ってる個体だと普通に火を通してもおいしいんじゃないかと。脂乗りの悪い個体ならやってみても面白いかもしれませんね。